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星野源のメタバースライブからNFT DJミックス、AIラップシステムまで! 2022年の最新音楽テックニュースを振り返り

2022/12/30 18:30
Jun Fukunaga
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2022年、話題になった最新音楽テックをピックアップして振り返り。

Text: Jun Fukunaga

2020年代に入り、音楽シーンにおいてもNFTやメタバース、AIなどWeb3時代の先端テクノロジーが導入されるケースが増えており、2022年はそのような傾向がさらに加速した感がある。そこで今回は2022年に話題になった最新音楽テクノロジーをピックアップして紹介する。

イギリスの音楽賞や"セカンド・サマー・オブ・ラブ"、星野源もメタバースに進出!

音楽シーンでは、特に仮想空間を活用したバーチャルライブなどを通じて認知度が高まった感のあるメタバースだが、今年はイギリスの歴史ある音楽アワードであるBRIT Awardsがメタバースを活用したバーチャルイベントを行っている。

BRIT Awardsのメタバースイベントは、オンラインゲーム「Roblox」上でBRIT AwardsのバーチャルVIPパーティとして開催されたもの。イギリスの音楽アワードがメタバースイベントを行うのは今回が初だった。「Roblox」内に設けられた会場では、BRIT Awardsが行われるロンドンの街並みが再現され、ロンドン・アイのような現実世界のロンドンにあるランドマークなども登場したほか、2021年にTikTokで大ブレイクした地元の期待の新人SSWのPinkPantheressによるバーチャルライブも開催。

そのほかにも開催期間中は、Tom Grennan、Glass Animalsといった授賞式にノミネートされたアーティストたちとの仮想ミート&グリードやBRIT Awards限定バーチャルアイテムが用意されたスカベンジャーハントなどの実施、授賞式のハイライトなどが放送された。

またイギリスでは、1989年のレイヴカルチャーをテーマにしたVRイベント「In Pursuit of Repetitive Beats」も開催された。イベントは、参加者がVR上で再現される「セカンド・サマー・オブ・ラブ」の世界でオールナイトの違法ウエアハウスパーティに参加する体験が楽しめるというもの。VRの中にはレイヴのポスターやフライヤーで飾られた寝室の壁、海賊ラジオ局、イベント会場、違法レイヴァーを取り締まる警察本部なども登場することが話題になった。

一方、日本ではJ-POPシーンを代表するスターの星野源もメタバースに進出。これまでにTravis ScottやAriana Grandeら世界のトップアーティストのほか、日本では米津玄師もバーチャルライブを行ったオンラインゲーム「フォートナイト」でバーチャルライブを実施。72時間にわたって開催された星野源のライブでは「喜劇」や「不思議」、「恋」など全6曲が披露されたほか、アバター用にかつて日本中を虜にした「恋ダンス」エモートが登場したことも話題になった。

https://youtu.be/Gtcx01T0fns

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block. fmナビゲーターもNFTに進出!DJミックスでもNFTが活用される事例も

メタバースとともにWeb3テクノロジーとして今や一般的にも広く知られるようになったNFTでは、block. fmナビゲーターのRemo-conが新プロジェクトとして、「Quadra Centris」と「LIQUID FORM」の2つのNFT作品を発表。「Quadra Centris」では、各楽器パーツ別のマルチトラックや保有者限定コンテンツとして、制作時のセッションを再現できる「Pro Tools Session」など、特典も用意された。

またDJシーンにおいてもNFT音楽プラットフォーム「Sound.xyz」を通じて、フランス人DJ/プロデューサーのMaelstromがNFT DJミックスをリリースするというユニークなNFTの活用事例も登場した。

MaelstromのNFT DJミックスでは、Boys Noize、Surgeon、Space Dimension Controllerといったアーティストの楽曲がフィーチャーされており、NFT DJ Mixの販売収益は、DJ Mixでプレイされた各アーティストに5.71%ずつ分配されるほか、キュレーション料としてMaelstromに15%、この企画の実現に協力したDiscord上にある暗号資産(仮想通貨)関連のクリエイティブ系コミュニティ「FWB(Friends with Benefits)」に5%という形でシェアされる。また、全ての支払いはブロックチェーン上で自動的に行われる。

このプロジェクトは、NFT DJミックスがプロデューサーにとって、自分の音楽で公正な報酬を得るための新しいモデルケースになることを証明するのを目的としたものだ。Maelstromは、「DJはクリエイティブな仕事であり、スキルや才能が必要になるが、それと同様に音楽も必要になるものの、スポットライトが当たるのは99%の確率でDJであり、そこで使われる曲のプロデューサーのことは話題にもならず、プロデューサーたちにはほとんどお金が入らない」と主張。このNFT DJミックスを通じて、DJとプロデューサーの関係が相互依存的なものとして見直されるきっかけになることに期待を寄せている。

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AIラッパーシステムやAIマスタリング・プラグイン「Ozone」最新版が登場! さらにキズナアイの歌唱特化型AIもソングボイス化

現在、音楽配信プラットフォームのパーソナライズ機能やプラグインのアシスト機能、DJソフトの音源分離機能など、音楽シーンのさまざまな分野で活用されているAI。2022年はStable DiffusionやMidjourneyといった画像生成AIや、チャットAIの「ChatGPT」の登場が話題を呼んだことは記憶に新しい。そんななか、日本でもZ世代を主なターゲットとしたプロジェクト「毎日新聞×Z世代プロジェクト」が「AIラッパーシステム」を導入している。

「AIラッパーシステム」は、ラッパーのスキルを論理的に要素分解してアルゴリズムに落とし込むことで誰もが簡単にラップを作ることができるシステム。「毎日新聞×Z世代プロジェクト」ではそのシステムを使い、社会の動きや文化などを取り上げた新聞記事から言葉を選び出し、ラップ調の音楽と文字の動きによる視覚表現を組み合わせたオリジナル動画を作成している。

音楽制作機材方面では、iZotopeがAIマスタリング・プラグインの代表格「Ozone」の最新版「Ozone 10」をリリース。初心者でも高いクオリティの楽曲マスタリングが可能なAIによる自動マスタリング機能「Master Assistant」がさらに強化され、トーン、ダイナミクス、ステレオ幅への画期的なマッチング技術により、チャート上位のヒット曲やお気に入りのリファレンス・ファイルのサウンドを簡単に実現できるようになった。

また2022年8月には同年2月に活動を休止していたバーチャルタレント、キズナアイの歌唱特化型AIである「#kzn(キズナ)」の音声合成ソフトウェア「CeVIO AI(ソングボイス)」が24時間限定で先行発売されたことも大きな話題に。それに先駆けてキズナアイのYouTubeチャンネル「A.I.Channel」にて公開された、#kzn無調声音源による「Kizuna AI to AI」では、AI技術による合成音声のクオリティに世界中から喜びと驚きのコメントが数多く寄せられていた。

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