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Googleが文章から音楽を作れる最新音楽生成AIツール「MusicLM」を発表

2023/02/01 18:00
Jun Fukunaga
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文章からAIが生成した音楽のサンプルが複数公開。一方、生成された音楽には著作権侵害など倫理的な課題も。

音楽ストリーミングサービスでのパーソナライズからAIマスタリングといった音楽制作支援ツールまで、現在、実は幅広く音楽業界でも活用されているAI。

最近では、日本国内でもオリジナル曲をAIで生成できるAI作曲サービス「FIMMIGRM」が展開されるなど、AIが音楽を自動生成する「AI音楽生成サービス」もすでにいくつか存在する。そんな中、Googleの研究部門である「Google Reserch」が新たに音楽生成AIツール「MusicLM」を発表した。

入力された文章に応じて音楽を生成するAI音楽生成ツールが登場

MusicLM画像:MusicLMより

MusicLMは、入力された文章に応じて音楽を生成するA音楽生成ツール。28万時間におよぶ音楽のデータセットを用いて学習したAIを使用し、“非常に複雑”なテキスト記述からでも忠実性の高い音楽を作り出せるという。Google Reserchによると、“a calming violin melody backed by a distorted guitar riff(ディストーションの効いたギターリフのバッキングに乗った心地よいバイオリンの旋律)”のような複雑な文章にも対応するというのだから驚きだ。

Google Reserchは、MusicLMについて「条件付き音楽生成のプロセスを階層的な配列間モデリングタスクとして捉え、24kHzで数分間に渡って一貫性のある音楽を生成する」とし、実験により、音質と文章記述の順守の両方において、従来のシステムを凌駕していることが示されているという。

またMusicLMはテキストとメロディの両方を条件とすることができ、文章のキャプションに記述されたスタイルに従って口笛や鼻歌のメロディを変換することができることを実証。現在は、今後の研究を支援するため、5521の音楽サンプルと英語で書かれた曲の音楽の様相のリスト、ミュージシャンによる文章の組み合わせからなるデータセット「MusicCaps」が公開されている。

文章で入力した音楽のニュアンスなどからAIが生成した音楽のサンプル

Google Reserchが公開しているウェブページでは、“レゲトンとEDMを融合させた、スペイシーで別世界のようなサウンド”、“ライジングシンセ(徐々に上昇していくような音)によるリバーブを多用したアルペジオ演奏”など、特定の文章を入力して生成した30秒の音楽のほか、曲の雰囲気を時間ごとに指定することで展開を作った音楽、用意したメロディを与えて、その文章で示したリクエストとメロディを組み合わせた音楽など、文章によって指定されたニュアンスをAIが反映させる形で生成した音楽サンプルが公開されている。

またアルプスを越えるナポレオンを描いた有名な絵画「サン=ベルナール峠を越えるボナパルト」など絵画のキャプションから生成した音楽や、楽器、ジャンル、演奏者の楽器習熟レベルなどを短い文章で指定して生成した音楽のほか、例えば、“club in the 90s”のように年代ごとのクラブミュージックのサンプルなども公開されている。さらに歌詞の意味が通じるものではないため、完成度は低いが合成音声による歌唱パートが入った音楽サンプルなども確認できる。

音楽生成AIによる音楽には著作権侵害など倫理的な課題も

しかしGoogle Reserchは、このような音楽生成AIが生成した音楽には著作権侵害など倫理的な課題があると指摘。MusicLMについても、AIが生成した音楽の約1%は学習データとして使用した著作権のある素材をそのまま生成された音楽に取り込んでしまうと述べている。

このことから「我々は、このユースケースに関連する創造的なコンテンツの潜在的な不正利用のリスクを認識している」とし、「音楽生成に関連するこれらのリスクに取り組む上で、より多くの将来の研究の必要性を強く強調する」とのことだ。

AIは人間の可能性を拡張するツールとしての認識がある一方で、このような学習モデルを使ったジェネラティブAIには著作権に関する課題もある。AIが生成したコンテンツに対して、どのように著作権を適用させるかは現在、法律家はじめ、専門家たちの間でも複数の見解があり、議論が進んでいる。

ちなみに漫画家で参議院議員でもある赤松健氏が公開している下部の動画の内容は、画像生成AIをテーマにしたものではあるが、この問題を考える上で興味深いものになっている。気になった人はこちらも併せてチェックしてみてはいかがだろうか?

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