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“ポストPinkPantheress”筆頭からアフロビーツの注目株まで、2024年期待のアーティストをピックアップ!

2024/01/01 19:00
Jun Fukunaga
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PHOTO: Kenya Grace Facebook / SWIM Facebook / Bloody Civilian Facebook / SuperJazzClub Facebook / KOYANMUSIC X
Kenya Grace、SWIM、Bloody Civilian、SuperJazzClub、KOYANMUSICの5組を紹介。

2023年もさまざまな新人アーティストが登場し音楽シーンを賑わせたが、2024年はどんなアーティストがブレイクを果たすのだろうか? 今回は2023年に頭角を表した新人アーティストから、2024年にさらなる飛躍が期待されるアーティストまで、5組ピックアップして紹介する。

Kate Bushに並ぶ大記録を打ち立てた"ポストPinkPantheress"筆頭、Kenya Grace

PinkPantheress以降のドラムンベースやジャングル、UKガラージなど90s~Y2Kレイヴ/クラブミュージックにインスパイアされたポップスは、2023年もTikTokを中心に人気を博した。一方でこの手の音楽はその高い人気のため、フォーマット化している印象も少なからずあり、単発のバイラルヒットだけでは"TikTokアーティスト"の枠から抜け出すのが難しくなりつつある。そんな中、2023年に"ポストPinkPantheress"筆頭として台頭したのがイギリスを拠点に活動するシンガーソングライター/プロデューサーのKenya Graceだ。

Kenya Graceは、イギリスの名門音楽アカデミー「Academy of Contemporary Music(ACM)」出身で2019年からインディーズアーティストとして活動を開始。Homebodyや3STRANGEといったイギリスのアンダーグラウンドアーティストとのコラボ曲や、「Oranges」、「Afterparty Lover」、「Meteor」などをバイラルヒット曲を持つ。

ブレイクのきっかけは、Warner Recordsのダンスレーベル「Major Recordings」と契約後の2023年9月にリリースした「Stranger」の大ヒットだ。同曲はBillboardのダンス/エレクトロニックソング・チャートで5週連続1位を獲得したほか、全世界で5億7800万回以上のストリーミングを記録。300万以上のUGCからの楽曲再生回数は1000億回を超え、Spotifyグローバルチャートで3位、Shazamダンス・チャートでも1位を獲得している。さらにUKチャートで3週連続首位を獲得し、“Kate Bush以外で唯一、作曲家、プロデューサー、パフォーマーとして1位を獲得した女性アーティスト”となった(2023年12月時点)。

また毎年恒例のBBCが選ぶ期待の新人リスト「Sound of 2024」のロングリストにもノミネートされるなど、来年は地元イギリスだけでなく、グローバルでのさらなる活躍に期待がかかる。

メルボルンから発信されるトランスを通過した新感覚ハウス/テクノの担い手SWIM

Mall Grab以降もSkin On Skinやjamesjamesjames、Pretty Girl、CRUSH3dらユニークな才能を持つオーストラリアのクラブシーン。その中で個人的に今、1番注目しているのがSWIMだ。

SWIMの情報はまだ少なく、現在公表されている情報によるとメルボルンを拠点とするプロダクションとオーディオビジュアルのコラボレーション・プロジェクトとのこと。2020年ごろより、ハウス、テクノ、アンビエント、IDMをブレンドしたテイストの楽曲をセルフリリースしており、その楽曲は先述したSkin On Skin、Pretty Girl、CRUSH3dらによってリミックスされている。

2023年からはその音楽性がよりトランス色が強いものへと変化しており、トランスを通過したハウス/テクノと言えるような楽曲を収録したEP『Out There』を2023年12月にリリース。また最近公開された地元メルボルンでのBoiler Roomパフォーマンスでは、ほぼ全曲自身の未発表曲で構成されたユーフォリックでトランシーなDJセットを披露している。ちなみに最後にかかるKylie Minogueによる00sフィルターハウス風ポップ「Love At First Sight」ネタ曲も必聴だ。

ナイジェリアの音楽シーンで最も先鋭的な新進気鋭のアーティストと評されるBloody Civilian

近年、グローバルのポップスシーンにおいて躍進しているアフロビーツシーン。2023年は同シーンから「Water」のバイラルヒットで南アフリカ出身のシンガー、Tylaが大ブレイクした。そんなTylaに続く2024年のブレイク候補としてあげたいのが、ナイジェリア出身のシンガー/ソングライターのBloody Civilianだ。

Bloody Civilianは現在、UKブラックミュージックシーンに多くのアフリカ人アーティストの楽曲を発信しているDef Jam RecordingsのUK部門「0207 Def Jam」所属のアーティスト。2022年にシングル「How To Kill A Man」でデビューした後、2023年6月に1st EP『Anger Management』、11月には『Anger Management』のリミックス盤『Anger Management: At LEasT wE tRIED』をリリース。また2022年はRihannaの新曲収録でも話題になった映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のインスパイアードアルバムに「Wake Me Up」を提供している。

地元ナイジェリアでの活躍は目覚ましく、The Guardian Nigeriaではナイジェリアの音楽シーンで最も先鋭的な新進気鋭のアーティストに、またNMEは2023年に欠かせない新進アーティストとして選出している。Bloody Civilianの楽曲では、ナイジェリアのラッパー/シンガーのODUMODUBLVCKとのコラボ曲「Blood on the Dance Floor」が特に人気曲になっているが、バウンシーなアフロビーツに乗るR&Bボーカルが印象的な「Mad Apology」(ODUMODUBLVCK参加のリミックスもあり)もおすすめ。

https://youtu.be/dZQ8Y-to83Y?si=Zy6cAycAq2Lscco0

ダンスミュージックから逸脱した革新的なサウンドに注目が集まるSuperJazzClub

現在、南アフリカだけでなく、ナイジェリアやウガンダなどからも才能あるアーティストを輩出しているアフリカ。その中で筆者が注目しているのがガーナの6人組クリエイティブコレクティブ、SuperJazzClubだ。

SuperJazzClubは2018年にガーナのアクラで結成されたプロデューサー、映像作家、ヴォーカリスト、マルチインストゥルメンタリスト、ラッパーなど多様な才能を持つメンバーが集結したクリエイティブなコラボレーション集団。2019年の「Couple Black Kids」や2022年の「MAD」などのリリースでグローバルでも注目を集め、ダンスミュージックから逸脱した革新的なサウンドに定評がある。

実際に2023年にリリースされた楽曲を見ていてもジャングルを取り入れた「3 in the Morning」やアフロビーツとドラムンベースが融合したかのような「Too Early」、ボサノヴァとベースミュージックを掛け合わせた「AMINA」などユニークなものが多い。スタリッシュなインディポップからY2KのTei TowaやFPMなどラウンジテイストのダンスミュージックが好きな人まで広くおすすめしたいアーティストだ。

MoodymannやTheo Parrishにも通じる漆黒のグルーヴを鳴らすKOYANMUSIC

最後に2023年最も個人的にハマった日本人プロデューサーのKOYANMUSICを2024年注目アーティストのひとりとしてご紹介したい。神奈川県相模原市出身のKOYANMUSICは、地元のHIPHOPクルーSD JUNKSTAのメンバーであり、青い果実 (METEOR,butaji,KYN)や自身がバンマスを勤めるLAETORIでの活動など幅広く音楽活動しており、すでにご存知の方も多いことだろう。

しかし、そんなKOYANMUSICが2023年に本格的にダンスミュージックに特化して制作する楽曲シリーズ「深南相模」をスタートしたことはご存知だろうか? 同シリーズからは2023年に4つのシングルがリリースされていたが、12月にはそれらの4曲を含む全12曲を収録したアルバム『深南相模』がリリース。

"個人的趣向の権化で好き者達の琴線に触れた"とされる「深南相模」シリーズでは、"恍惚のネタ使いと構成、跳ね続けるドラムスに絡み付く膝下を震わせる地鳴り必死のMOOG BASSが堪らない作品に仕上がっている"と喧伝されているが、その言葉に間違いはなし。ジャズやソウルのサンプルを駆使したファンキーなものからスモーキーなものまで、MoodymannやTheo Parrishなどのデトロイトハウスにも通じる漆黒のダンスグルーヴは必聴だ。

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