スニッチ疑惑を否定。釈放されたラッパーGunnaのニューシングルで語られた内容とは


この記事をシェア
まず“snitch”とは“密告”を意味し、ヒップホップでは仲間内の行為を警察などに“告げ口”する際によく使われ、スニッチした者は裏切り者として扱われる。
Drake(ドレイク)ら人気ラッパーとのコラボも多く、順風満帆に見えたジョージア州出身のラッパーGunna(ガンナ)。所属するYSL RecordsのボスであるYoung Thug(ヤング・サグ)ら28人とともに逮捕されてから約1年が経ち、ニューシングル「Bread and Butter」をリリースした。
釈放の経緯
強盗やギャング活動に関与していたという疑惑でRICO法(Racketeer Impacted and Corrupt Organizations Act)に違反したとして逮捕されていたGunnaは昨年12月にいち早く釈放されていた。自身の罪を否定しつつ有罪となることは認める(半ば諦める)ことで刑を軽くし、執行猶予判決を受けて釈放。判決後に「仲間の活動に協力したことはない」と主張していたが、法廷で「YSLはギャングである」ことを証言する動画が拡散されており、これによってスニッチ疑惑が高まっていた。
新曲でスニッチを否定
ではリリースされたばかりの「Bread and Butter」では何が語られているのか。結論から言うとGunnaは自分がスニッチしたことを全面的に否定している。明らかなリリックはセカンドバースの「Never gave no statement or agree to take no stand on ’em」という箇所で、「俺は何も証言していないし、仲間に対し無関係であることに同意したことは無い」と訳せる。
その後に続く「Lawyers and the DA did some sneaky s***, I fell for it」は「弁護士と検察官によって俺は疑惑を持たれているんだ」と訳すことができるが、釈放後に弁護団によって出された声明に不満を持っていることがわかる。しかし再び逮捕されないためにはただ黙っているしかなかったGunna。スニッチを否定しているものの、事が明らかになるのにはもう少し時間がかかりそうだ。何よりも今回の曲について本人からの解説が必要となるだろう。
曲についてリリース後に唯一Gunnaからコメントされているのは曲中でLil Baby(リル・ベイビー)をディスしているのではということ。これについてはInstagram上で否定している。
シーンへの復帰は?
これまでに多くのヒット曲を残しているGunnaの本格的な復帰を待つファンも多いだろう。しかしスニッチ疑惑を元にLil Durk(リル・ダーク)やMeek Mill(ミーク・ミル)といった人気ラッパーからはSNSをアンフォローされるなど敬遠されている状況。さらに先日アトランタのナイトクラブでGunnaが参加した曲が流れるとその場にいる全員が立ち止まった、という動画が拡散された。地元からのサポートが必須のヒップホップ業界において痛手となることは間違いない。
This Club in Atlanta Really Came to a Stop when they turned on a Gunna Song🐀😳 pic.twitter.com/6rGMMKdzsE
— Raphousetv (RHTV) (@raphousetv2) June 4, 2023
曲の解説に戻ると「Bread and Butter」では通して誰が自分の仲間なのか、この事件が精神的にどんな影響を与えたか、弁護士に対しての不信感、そして人々に真実を知ってもらいたいことについてラップしている。この思いが通じるのかどうか。事件はGunnnaだけのものでは無いので他に逮捕されたメンバー、特にボスであるYoung Thugが今後どのようにGunnaと付き合っていくのかが、シーンへの復帰を左右することだろう。
「Bread and Butter」を聴いてスニッチを否定することは予想していたが、気になったのは弁護士らに対してリリックに取り入れるほど不信感をもっている点。裁判や判決の経緯についてGunnaの弁護団からコメントがあっても真実とは違う可能性もある。まだGunnaについて何か結論づける段階とは言えなそうだ。
タイトル「Bread and Butter」は「パンとバター」つまり生活の糧を意味するスラングで、“生計を立てるために必要な仕事・お金・物事”を意味する。



