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「アサクリ」シリーズ最新作『アサシン クリード ミラージュ』 電子音楽とアラブ音楽の融合を目指したサントラ配信、音楽制作の裏側を捉えた映像も公開に

2023/10/09 18:30
はらう
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PHOTO: PlayStation.blog
文化や経済の交差点となった9世紀のバグダットの華やかさや、主人公バシムの内面の旅を電子音楽とアラブ音楽を融合し表現している。

ユービーアイソフトは10月5日、「アサシン クリード」シリーズ最新作『アサシン クリード ミラージュ』を発売。また、それに合わせ本作のサウンドトラックも各種配信サービスにて配信リリースされ、サントラ制作の裏側を紐解く動画も公開された。

『アサシン クリード ミラージュ』は、人気ゲームシリーズ「アサシン クリード」シリーズ13番目の主要タイトル。9世紀のバグダッドを舞台に、前作『アサシン クリード ヴァルハラ』の登場キャラクター、バシムの過去にフォーカスした作品。素行の悪い青年であったバシムがなぜアサシンの道に進んだのか、そして、美しく広大な中東の世界を背景に、バシムがアサシンの技術と教義を学ぶ姿が描かれる。

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シリーズ1作目にオマージュをささげた原点回帰的作品へ

「アサシン クリード」シリーズといえば、作品ごとに舞台となる国、時代背景、ゲーム内容、ゲームプレイなどが異なることが特徴。前作『アサシン クリード ヴァルハラ』では、9世紀ヨーロッパを舞台に、RPGを下地としたダイナミックな戦闘と広大な自然の冒険を堪能できた。

一方、『アサシン クリード ミラージュ』は、シリーズの原点に回帰した作品で、シリーズ一作目『アサシン クリード』にオマージュをささげた作品となっているようだ。ゲーム内容もRPG色の強かった前作から、旧来のステルスアクションへと変化。広大なバグダッドの街を自由に駆け抜け、暗殺を実行していく。シリーズ初期作の懐かしき空気と、近年の作品の拡張されたアクション、そのどちらも楽しめる作品だ。

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ゲームの舞台、時代背景にリスペクトをささげたサウンドトラックに注目

また、「アサシン クリード」シリーズといえば、作品ごとの歴史や文化を理解するために専門家とタッグを組み制作。そのクオリティは、学校で使われる歴史の教材になるなどと、かなり精細で本格的なものとなっている。そういった取り組みはサウンドトラックにも反映されており、その時代、国の音楽へのリスペクトが感じられ、毎作品高い完成度を誇っているのだ。

前作『アサシン クリード ヴァルハラ』のDLC『アサシン クリード ヴァルハラ:ラグナロクの始まり』のサウンドトラックは、2023年、第65回グラミー賞より新設された、優れたゲーム音楽を称える部門「Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media」を受賞。本作のサウンドトラックのクオリティの高さに箔がついたかたちだ。

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『アサシン クリード ヴァルハラ:ラグナロクの始まり』のサウンドトラックでは、テーマとなっている北欧神話の世界観にならい、北欧をはじめとしたさまざまな楽器を駆使。さらに神話の要素をさらに強めるためブラックメタルのジャンルを追求し、プログレッシブ・メタルバンドWILDERUN(ウィルデラン)に参加してもらったと、作曲を行ったStephanie Economou(ステファニー・エコノム)は語っていた。作品の舞台や背景にリスペクトを持ちつつも、ゲームが表現したい神々の荒々しさを音楽で表現した点が評価されたといえる。

『アサシン クリード ミラージュ』でも、そういった丁寧な音楽作りはしっかりと継承されている。本作のメインコンポーザーを務めた、Brendan Angelides(ブレンダン・アンジェリデス)。そして、本作の舞台となる中東の世界観を演出するのに大きく寄与した人物として、アラブ人ヴァイオリニストであるLayth Sidiq(レイス・シディク)が中心となって、電子音楽とアラブ音楽を融合したサウンドトラックが制作された。

Brendan Angelidesは過去に、Netflixドラマ「13の理由」や「エコーズ」の劇伴を担当。Layth Sidiqはグラミー賞やボストン・ミュージック・アワードといった様々な賞にノミネート・受賞経験を持つなど、どちらも腕利きの音楽家。2人とも「アサシン クリード」シリーズの音楽を担当するのは初となっているが、アラブ音楽に対してリスペクトと深い理解を寄せつつも、シリーズの持つ雰囲気をさらに盛り上げるサントラを作り上げた。

サウンドトラックにはチュニジア出身のSSW、Emelが参加。その“意義”とは

また、本作の男性ボーカルパートをLayth Sidiqが、女性ボーカルパートをチュニジア出身のSSW、Emel(エメル)が担当。Emelといえば、2010年から2012年にアラブ地域で起こった大規模反政府デモ「アラブの春」で革命の声として「Kelmti Horra(わたしの言葉は自由)」が使われたことで広く知られるようになったシンガーだ。多くの人を勇気づけたその歌声が評価され、2015年ノーベル平和賞に招致されパフォーマンスを行った。

本作の主人公バシムは、正しい行いが通されず、人々が安心して暮らすことのできない社会を変えるために、一般市民から暗殺者となり巨大な権力に立ち向かう。そのストーリーに革命の声であるEmelの歌声が加わることにより、支配者による闇を暴くバシムの姿がより鮮明に映し出されるはず。Emelが参加した「Daughter of No One」は、美しい歌声と後半の力強い演奏によって圧倒される楽曲となっている。

インタラクトミュージックとしてゲームを演出するのはもちろんのこと、音楽自体のクオリティにも感動できるのが「アサクリ」シリーズのサントラだ。『ヴァルハラ:ラグナロクの始まり』では、ブラックメタルを通した新たな神話の世界を見せてくれたが、『ミラージュ』では、電子音楽とアラブ音楽を丁寧に融合させることにより、主人公バシムの内面が変化していく様子を感じることができるサントラが完成。暗殺者でありながら、自らの正義の執行者でもあるバシムの心の旅を、ゲームでもサントラでも楽しんでみてはいかがだろう。

『アサシン クリード ミラージュ』は現在発売中。本作のサウンドトラックは各種配信サービスで聴くことができる。また、本作のテーマソングであるOne Republicと、アラブ系ミュージシャンであるMishaal Tamer(ミシュアル・タマー)の「Mirage」もアラブ音楽とポップスの融合となっており、必聴の楽曲だ。

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