初の公式本となる『Paused in Cosmic Reflection』は、デュオの30年のキャリアを回顧したものとなる。

フジロックで来日前にチェックしておきたい約4年ぶり9枚目となる最新スタジオアルバムがリリース。

<p>今年のフジロックにヘッドライナーの一角として出演することもあり、多くの日本のファンが心待ちにしていたであろうThe Chemical Brothers最新アルバム『No Geography』。本作は、彼らにとっては9枚目のアルバムで、前作『Born in the Echoes』以来、約4年ぶりにリリースされる作品だ。</p>
<p></p>
<p>思い起こせば彼らは昨年から収録曲をアルバムリリースを匂わせていた短いティーザー動画のリリース後からコンスタントに先行曲数曲を公開。その度に日本のみならず世界中のケミカルファンたちは『No Geography』に対する期待を膨らませてきたのではないだろうか？</p>
<p>関連記事：<a href="https://block.fm/news/thechemicalbrothers_grammys">The Chemical Brothersが第62回グラミー賞「最優秀エレクトロニック・ダンス・アルバム」を受賞</a></p>
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<h2>分断の時代に”NO”を告げる『No Geography』&nbsp;</h2>
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<p>そんな本作は、まずアルバムタイトル『No Geography』が示すとおり、分断なき世界がテーマに掲げられている。これは今、彼らの本国イギリスが抱える大きな問題、同国のEUからの離脱”ブレグジット”やトランプ大統領就任以降の分断的な風潮が生んだ社会の混沌に対する”NO”という意思表示であり、アルバムにはそういったメッセージが込められている。例えば「Eve Of Destruction」、「No Geography」、「We’ve Got To Try」、「Free Yourself」といったアルバム収録曲のタイトルからも、このアルバムが破壊や分断、そしてそこからの逃避や解放、自由を表現する作品になっていることに気づくはずだ。</p>
<p><center><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/7wzR_BVFsUU" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen=""></iframe></div></center><br /><module-adv></module-adv></p>
<h3>”閉塞、停滞の時代”に対するカウンターとしてのレイヴ&nbsp;</h3>
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<p>本作ではゆるふわギャングのNENEが客演した「Eve Of Destruction」のアシッドハウス由来のレイヴィーなリフや「MAH」のウネるTB-303など、彼らの初期作品のルーツとなったレイヴミュージック的なアプローチが取り入れられている。そもそもイギリスでレイヴが勃興した時代は”閉塞、停滞の時代”でレイヴはそれに対する”カウンター”の象徴だった。マンチェスターの伝説的クラブ「ハシエンダ」をルーツに持つ彼らは当然レイヴから発展したセカンド・サマー・オブ・ラブ/マッドチェスタームーブメントの影響を色濃く受けている。それ故にその当時以上に最悪かつ危機的な時代の到来に直面している現代イギリス社会に対して、音楽で「No」を表明するためにはレイヴをキーワードとして取り入れることは必然だったのかもしれない。</p>
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<blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja">
<p lang="ja" dir="ltr">ジャパーン ??僕たちのニュー・アルバム『ノー・ジオグラフィー』が遂にリリースとなったよ！今作は一人でも多くの人に聴いてもらいたいから、絶対に絶対に絶対に！チェックしてね?NENEも参加してくれてるよ?<a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%B1%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%BA?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#ケミカルブラザーズ</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#ノージオグラフィー</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E5%A5%BD%E3%81%8D?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#日本大好き</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E8%8B%97%E5%A0%B4%E3%81%A7%E4%BC%9A%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#苗場で会いましょう</a> <a href="https://t.co/pXQJxZaIOx">pic.twitter.com/pXQJxZaIOx</a></p>
<p>— The Chemical Brothers (@ChemBros) <a href="https://twitter.com/ChemBros/status/1116359001011363842?ref_src=twsrc%5Etfw">2019年4月11日</a></p></blockquote>
<p></center><br /><module-adv></module-adv></p>
<h3>サウンド面に取り入れられたレイヴ要素&nbsp;</h3>
<p></p>
<p>またレイヴといえば、アシッドハウス、セカンド・サマー・オブ・ラブの多幸感のあるピアノリフ、うねるドラッギーなアシッドベースのイメージが強い。しかし、ブレイクビーツを取り入れた楽曲もレイヴミュージックを語る上では外せない要素だ。本作では「No Geography」、「Gravity Drops」などビートを強調した往年のビッグビート的アプローチの曲が、2010年代にリリースされた前々作、前作アルバムよりも増えている印象を受ける。またレイヴとビッグビートをつなぐ曲としては「Bango」が挙げられる。同曲はTodd Terryのレイヴクラシック「Bango」のブレイクビーツがサンプリングの元ネタになっているが、それと同曲を聴き比べて見るといかにビートが強調されビッグビート化しているかがよくわかってなかなかおもしろい。さらに「Eve Of Destruction」でもTodd Terryのアシッドハウス「Weekend」がサンプリングされてオマージュが行われるなど、レイヴ要素は本作でサウンド面にも強い影響を及ぼしている。</p>
<p><center><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/-z4W5p-P4BQ" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen=""></iframe></div></center></p>
<h3>ブレないケミカルらしさも健在&nbsp;</h3>
<p></p>
<p>本作では彼らのアルバムではおなじみのロックスターの客演が行われていないが、ロック由来のベースライン、ディストーションのかかったパートを持つ「The Universe Sent Me」は、過去曲「Out Of Control」などのデジタルロックの系譜曲だ。また名曲「Block Rockin' Beats」を彷彿とさせる「MAH」、「Free Yourself」のファンキーなベースラインには”ブレないケミカル節”が健在。そのことも本作を原点回帰的だと感じさせる部分になっている。このように、これまでのサウンドを踏襲したケミカルらしさも十分に感じる内容になっているため、ファンにとっては”こういうのが聴きたかった”という要望に答えてくれる作品に仕上がっているのではないだろうか? フジロックでの来日に期待が高まるアルバムだ。</p>
<p><center><iframe loading="lazy" src="https://open.spotify.com/embed/album/7d1KwAPdMEBqCERVsKRUox" width="300" height="380" frameborder="0" allowtransparency="true" allow="encrypted-media"></iframe></center></p>
<p>written by Jun Fukunaga&nbsp;</p>
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<p>photo:&nbsp;<a href="https://www.facebook.com/ChemicalBros/photos/a.448737447240/10157534320457241" style="background-color: rgb(255, 255, 255); outline-width: 0px;">The Chemical Brothers Facebook</a></p>
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【レビュー】The Chemical Brothers『No Geography』、レイヴ要素に見る”原点回帰”

コーチェラ2023出演直前にSNSに最新アルバムがリリースされることを予告するビルボードの画像を投稿した。

<p>先週、アメリカで行われた人気音楽フェス「コーチェラ2023」に出演したThe Chemical Brothersが今秋最新アルバムをリリースすることを発表した。</p>
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<h3>コーチェラ2023直前に『No Reason』以来、4年ぶりの最新アルバムリリース発表!</h3>
<p>The Chemical Brothersがアルバムをリリースするのは、グラミー賞を受賞した2019年のアルバム『No Reason』以来、4年ぶりとなる。</p>
<p>The Chemical Brothersは、コーチェラ2023出演直前に最新アルバムがリリースされることを予告するビルボードの画像をSNSに投稿。その投稿には「今週金曜日にコーチェラで会おう!」というキャプションが添えられていた。</p>
<p></p>
<blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true">
<p lang="en" dir="ltr">We&#39;ll see you there Friday at <a href="https://twitter.com/coachella?ref_src=twsrc%5Etfw">@coachella</a>! 🤖🏜️❤️🌞 <a href="https://twitter.com/hashtag/chemicalbrotherslive?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#chemicalbrotherslive</a>  <a href="https://twitter.com/hashtag/coachella2023?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#coachella2023</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/CoachellaOnYouTube?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#CoachellaOnYouTube</a> <a href="https://t.co/p1xuZzE8OF">pic.twitter.com/p1xuZzE8OF</a></p>
<p>&mdash; The Chemical Brothers (@ChemBros) <a href="https://twitter.com/ChemBros/status/1646317851681124354?ref_src=twsrc%5Etfw">April 13, 2023</a></p></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>日本時間4月15日に行われたコーチェラ2023第1週目の初日日程に出演したThe Chemical Brothersは、そのライブで今年3月にリリースした最新曲「No Reason」のほか、ライブでは定番となっている人気曲「Block Rockin' Beats」、「Hey Boy Hey Girl」、「Star Guitar」、「Swoon」、「Galvanize」などを披露している。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="The Chemical Brothers - No Reason - Live at Coachella 2023" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/sbuK7gSieYs?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>コーチェラ2023第2週目日程までの間にOvermonoをゲストに迎えた公演も実施</h3>
<p>またコーチェラ第2週目日程までの間に今年のフジロックに出演するOvermonoをゲストに迎えたアメリカ公演も行っている。</p>
<p></p>
<blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true">
<p lang="en" dir="ltr">Thank you <a href="https://twitter.com/sbBowl?ref_src=twsrc%5Etfw">@sbbowl</a> for a wonderful night . Thanks To all the dancers on the floor and all the people that make it happen and of course to <a href="https://twitter.com/OVERMONO?ref_src=twsrc%5Etfw">@overmono</a> for a wicked opening set. See you all again soon! ❤️🙏🤖<a href="https://twitter.com/hashtag/chemicalbrotherslive?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#chemicalbrotherslive</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/chemicalbrothers?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#chemicalbrothers</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/ppr?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#ppr</a> <a href="https://t.co/bZjYgH0SBF">pic.twitter.com/bZjYgH0SBF</a></p>
<p>&mdash; The Chemical Brothers (@ChemBros) <a href="https://twitter.com/ChemBros/status/1647868398980984832?ref_src=twsrc%5Etfw">April 17, 2023</a></p></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
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The Chemical Brothers、今秋最新アルバムリリースを発表!

☆Taku Takahashi

<p>☆Taku Takahashi &amp; TJO が世界中から集めたまだ発売されていないエクスクルーシヴチューンや、これからのクラブフロアを賑わすであろう最新キラーチューン等を紹介、また注目のDJ/アーティスト達によるここでしか聴けないインタビュー等も数多くフィーチャーしているプログラム。</p>


世界中から集めた最新チューンをどこよりも早く紹介

TCY Radio

<p>The Chemical Brothersが最新曲「Live Again」をリリースとあわせて今年10月に発売予定の初の公式本『Paused in Cosmic Reflection』の詳細を発表した。</p>
<p><module-adv></module-adv></p>
<h3>今秋リリースの最新アルバムにも収録される最新曲「Live Again」</h3>
<p>「Live Again」は、今年初めにリリースされた「No Reason」と「All Of A Sudden」に続くシングル。同曲では、フランスのシンガーソングライターのHalo Maudがボーカルとしてフィーチャーされている。また同曲は今年4月にリリースが発表された今秋リリース予定の最新アルバムにも収録される。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Live Again" width="500" height="375" src="https://www.youtube.com/embed/4-8zxyZq8Lo?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>The Chemical Brothersの30年のキャリアを振り返る初の公式本</h3>
<p>一方、初の公式本『Paused in Cosmic Reflection』は、今年10月28日にWhite Rabbitから発売される。同書は、The Chemical Brothersの30年のキャリアを振り返る&quot;The Chemical Brothersの決定的なストーリー&quot;であると説明されている。</p>
<p>また他のアーティスト、ステージデザイナー、The Chemical Brothersの友人たちなど、数百時間に及ぶインタビューやマンチェスターでの活動初期から現在に至るまでの長年にわたる彼らのライヴの記録が収録される。さらにNoel Gallagher、Beck、Erol Alkanらが登場するほか、未発表だったものを含むこれまでのイラスト、写真、デザインワーク、ポスターなども収録されるとのことだ。</p>
<p>『Paused in Cosmic Reflection』の詳細は下記リンクにて。<br />
<a href="https://geni.us/CosmicReflection">https://geni.us/CosmicReflection</a></p>
<p><module-adv></module-adv></p>


block.fm

The Chemical Brothers、最新曲「Live Again」リリース! さらに初の公式本リリースも発表

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