祝・再来日インタビュー|Nina Kravizが語る日本の音楽シーンとレコードについて


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現在、Nina Kravizは世界が最も注目するテクノDJ/プロデューサーの一人といっても過言ではないだろう。
あるインタビューでは、日本のジャズ選曲家として知られる沖野修也がツアーでモスクワを訪れた際、DJを始める前のNina Kravizにハウスミュージックのレコードを渡したことが大きな影響を与えた旨が書かれているが、彼女がキャリアの初期から日本のダンスミュージックシーンと近い存在なのは間違いない。
宇川直宏が主宰するストリーミングスタジオ「DOMMUNE」でのDJプレイは、もはやお馴染みの恒例行事ともなっているが、彼女は今までに東京、大阪、名古屋といった主要都市だけでなく、高知や岡山、浜松や旭川といった地方のクラブへも足を運んで、その地のオーディエンスを魅了してきた。
今回は6月3日(土)東扇島東公園 かわさきの浜で初開催のビーチフェス「ACiD presents THE BEACH」での再来日を目前に、幸運にもNina Kravizにいくつかの質問ができる機会を得た。レコードのことや演奏について、そして気になる日本との繋がりについて尋ねた。
※2023年6月2日15:00追記
「ACiD presents THE BEACH」は台風2号の影響で開催中止が決定。詳細は下記の記事をご覧ください。
ーNinaさん、あなたはディープレコードコレクターとしても有名ですよね。
Nina Kraviz:はい。レコードでプレイすることは減りましたが、今でもレコードを使用することはありますね。
ーコロナ禍で、あなたが家から配信していたDJでは全てがレコードでのプレイだったのが印象的でした。CDJとターンテーブルで演奏方法や意識は変わりますか?
Nina Kraviz:もちろんです。CDJとバイナルでは音楽との接し方が全く違います。レコードを扱うには技術が必要ですよね。操作はより慎重になって、アウトプットも完全に変わります。
ー個人的には、2018年のDOMMUNE出演回で、あなたがクロージングトラックとしてBauhausの「Bela Lugosi’s Dead」をプレイしたことがとても印象に残っています。以降あの曲は、私にとっても大好きな曲のひとつになりました。
Nina Kraviz:私も大好きな曲のひとつです! 私は、音楽はひとつのジャンルに収まらないといつも考えています。たくさんの新しい音楽を聴いて吸収して、新しいサウンドを発見した時、それは私にとってのインスピレーションになります。なので、あのトラック(電子音楽では無い楽曲)をかけたことは、私にとってとても自然発生的な行為でした。でもあのトラックには電子要素も入っているんですよ。凄いリバーブがかかってるんです!(笑)
(先日の大阪「JOULE」での一枚)©️SKINNY
ー東京のレコードストアについても伺いたいです。昔はダンスミュージック専門のお店も多かったと思うのですが、最近は大きく減った印象があります。残念ながら、「Technique」も閉店してしまいましたね。
Nina Kraviz:そのニュースを聞きました。とても残念に思います。以前はレコードバッグひとつ分のレコードを新しく東京で購入して、まず「DOMMUNE」で披露することがひとつの慣習でした。どのように鳴るのか知らずにプレイすることはとても面白かったです。
ー今は、自由時間には何を聴くことが多いですか?
Nina Kraviz:自分のエネルギーを常に良い状態に保ち続けるコツは、常に新しい音楽の概念を取り入れることだと思っています。そのために私は、いつもジャンルに拘らず多様な音楽を聴いていますね。
ときには好きではないと感じる曲もあるのですが、アルバムは最後まで聴くように意識しています。最近はストリーミングの影響でひとつの楽曲がフォーカスされることが多く、アルバム全体をひとつの作品と捉える傾向が薄いように思います。私はアルバム全体を聴くことがとても大切だと考えています。
ちょうど最近は、The Velvet UndergroundのアルバムやMika Vainioの1997年のアルバムを聴いていました。最近はまたミニマルな作品が好きになってきたんですよね。全て繋がっているように思います。
ー日本のテクノDJ/プロデューサーでお気に入りの方はいますか?
Nina Kraviz:もちろん、ソデヤマちゃん(DJ SODEYAMA)のことは大好きです。とてもお気に入りのDJの一人です。私がまだDJを始める前には、KEN ISHIIのトラックを良く聴いていました。Kyokaの曲もとても好きです。彼女は私のレーベルからも曲を出してくれましたが、本当に素晴らしいプロデューサーだと思います。
(DJ SODEYAMAとNina Kraviz、京都「METRO」にて) ©️SKINNY
ーあなたには、日本のさまざまなクラブで思い出があると思います。振り返って、特に思い出深いものはありますか?
Nina Kraviz:本当に全てのギグが思い出深いですね。それぞれの現場が異なるエネルギーに溢れているので。「WOMB」や「ageHa」にもたくさんの良い思い出がありますし、ソデヤマちゃんとやった「Contact」でのショーも印象的でした。
思い出といえば、高知や岡山、浜松や旭川に小さなツアーで訪れたのは本当に貴重な経験でした。クラブは100人ほどの大きさのとても小さい所でしたが、そこに集まってくれた人は全員私のためにいるんです。たくさんのファンが私のためにプレゼントを用意してくれました。こういった経験は日本以外ではしたことがありません。日本の地方のクラブは、本当に特別だと思います。
ー私も本当に地方のクラブが大好きです。
そうですね。日本の人々は本当に純粋だと感じます。あるファンは、私と会って泣いてくれたこともありました。本当に素敵なことだと思っています。
Nina Kravizは、今夏にまた日本ツアーが行われることが決まっている。札幌Precious Hall、大阪Sunhallでの公演に加えて、川崎で初開催されるビーチフェスティバル『ACiD presents THE BEACH 2023』にヘッドライナーとして出演する。当フェスでは他にも、Peter Van HoesenのライブやPetar Dundov、Ravenといった海外アーティストに加えて、CYKやGround、Little Dead GirlやYamarchyなど注目の国内DJたちのラインナップも見逃せない。
【イベント情報】

名 称:
ACiD presents THE BEACH 2023
日 時:
2023 年 6 月 3 日(土)11:00 開場 / 11:30 開演 / 21:00 終演(予定)
会 場:
東扇島東公園 かわさきの浜 神奈川県川崎市川崎区東扇島 58-1
出 演:
■BEACH STAGE
Nina Kraviz
Drunken Kong
Petar Dundov
Peter Van Hoesen [LIVE]
Raven
Satoshi Otsuki
■PARK STAGE
CYK
Ground
Little Dead Girl
Million Dollar Sounds
yama’
Yamarchy
オフィシャルサイト
https://acid.tokyo
Instagram
https://www.instagram.com/acid_ofc/


