HalseyとSUGAが約3年ぶりにコラボレーション！『ディアブロ4』“アンセム（賛歌）”として、ゲームに登場する悪魔「リリス」を謳う。

ゲーム内での多様性を表現する音楽と、それがもたらすユーザー、アーティスト双方が受けるメリットを考える。

<p>今後日本の音楽は、ゲームをきっかけにして世界へと知られていくかもしれない。</p>
<p>現在、海外で知られている日本の音楽と言えばアニメをきっかけにした楽曲が多く、2022年にSpotifyが<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000166.000022249.html" title="発表">発表</a>した「海外で最も再生された日本のアーティスト」では、『進撃の巨人』、『呪術廻戦』、『鬼滅の刃』などの昨今のアニメ主題歌がランキングに並び、海外におけるアニソンの人気を再確認できるものとなっていた。</p>
<p>このように、オタクカルチャーによって日本の音楽が世界に知られることはよくあるが、そういった動きも多様化されてきており、YouTubeなどの動画サイトから日本の70～80年代を彩ったシティーポップが海外で話題になったり、TikTokをきっかけに注目される日本の楽曲なども現れている。</p>
<h3>ゲームから注目される国内アーティストの音楽</h3>
<p>その中で、筆者が特に注目しているのが「ゲームをきっかけに広まる日本の音楽」だ。これまで、ゲームに使われる日本の音楽で世界的に有名なものと言えば、『ゼルダの伝説』や『FINAL FANTASY』などの所謂ゲームミュージックが多かった。しかし近年では、ゲームミュージック以外でも日本の音楽がゲームをきっかけに注目され始めている。</p>
<p>そのような流れで最近話題になったことといえば、2020年にリリースされたMFS「BOW」のバイラルヒットだろう。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="MFS - BOW" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/V3cI0LIMRcw?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>この楽曲は2022年にリリースされた『オーバーウォッチ2』に起用されたことからネット上で大きく話題となり、Spotifyのバイラルチャートにおいて世界45の国、地域でチャートイン。そしてグローバル、アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、オーストラリアでは1位を獲得という、日本人アーティストとして前例のない快挙を成し遂げた。</p>
<p>もちろん、この楽曲の中毒性のあるサウンドやインパクトあるリリックも人気の要因だが、起用された『オーバーウォッチ2』は、リリースから10日で全世界のプレイヤー数が2500万人を超えるほどゲーマーからの注目度が高かった作品。作品内に登場する日本人キャラクター「キリコ」のテーマソングとして、起動後のメニュー画面やYouTubeのトレーラーでも楽曲の一部が使用されたため、作品を触ったプレイヤーの多くが「BOW」を耳にすることとなり、そこからバイラルヒットに繋がったのだと考えられる。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="オーバーウォッチ 2｜短編アニメーション「キリコ」" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/Cai5FIVtfxY?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>『オーバーウォッチ2』に起用される前から、レッドブルの企画「RASEN」への出演や、国内最大級のヒップホップフェス「POP YOURS」への出演など日本のヒップホップシーンでは注目されていたMFSであったが、このバイラルヒットにより一気に世界に名を広めることとなったのである。</p>
<p>『Grand Theft Auto』シリーズのゲーム内ラジオのように、ゲーム内でライセンス楽曲が使われるというパターンは今や珍しいことではないが、今回のような形で日本人アーティストの楽曲が起用され、バイラルヒットにつながるという出来事は他に類を見ないだろう。しかし、こういったヒットが生まれる流れにはゲーム側にも背景があり、今後もこのようなことがさらに増えるだろうと筆者は予想する。</p>
<p><news slug="overwatch2_bow"></news><br />
<module-adv></module-adv></p>
<h3>エンタメカルチャーにおける「多様性の尊重」の浸透</h3>
<p>その理由として、「多様性を尊重する」という視点がゲームカルチャーの中でも深まっていることを挙げたい。エンタメにおける多様性の尊重は、ここ近年最も重要視されていることのひとつ。2018年のアカデミー賞で主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドがスピーチしたことで話題となった「インクルージョン・ライダー」は、2020年代になりさらに積極的に取り入れられるようになっている。</p>
<p>「インクルージョン・ライダー」とは、映画やドラマにおいて俳優や撮影クルーの多様性を約束するためのもので、女性、少数民族、LGBTQ、障害を持った人などマイノリティの人たちを雇用し、格差をなくすための条件を指す。元は映画やドラマの業界用語であったが、前述したアカデミー賞のスピーチ以後、広く使われるようになった言葉である。</p>
<p>その影響もあり、2020年のアカデミー賞では作品賞にノミネートされるための条件としてこの「インクルージョン・ライダー」が取り入れられることになった。そして、この基準は映画業界だけでなく音楽業界にも影響を与え、グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーは、「2022年のグラミー賞は、インクルージョン・ライダーに取り組んだ初めてのメジャーな音楽賞となった」と発表した。</p>
<p>このようにエンタメにおける多様性の尊重はここ近年最も重視されるべき視点となっており、それはもちろんゲームの世界でも広まりつつある。2018年のアカデミー賞のスピーチ後、ワーナーブラザーズ・エンターテインメントは、「テレビ、映画、ビデオゲームなどのすべてのデジタルプロダクションにてインクルージョン・ライダーに取り組む」という<a href="https://www.polygon.com/2018/9/8/17832968/warner-bros-media-inclusion-rider-video-games-diversity?_x_tr_hist=true" title="声明">声明</a>を発表し、大手ゲーム会社として初めてインクルージョン・ライダーに取り組んだことが大きな話題を集めた。</p>
<p>そして現在では、多様性を反映したゲーム作品が数多くリリースされている。任天堂『スプラトゥーン3』『ポケットモンスター スカーレット/バイオレット』などでは、主人公を「男の子」「女の子」で決めるのではなく、複数のボティタイプやイメージから選択できるなど多種多様なキャラメイクを採用している。他にも、2012年に最もプレイヤー数が多いPCゲームとしてギネスにも認定された『リーグ・オブ・レジェンド』では多様な人種・性的指向のキャラクターが存在。現在日本でも高い人気を誇るオンラインFPS『APEX Legends』では、様々な人種、性的指向を持つキャラクターに加え、義手義足などの身体的障害を持ったキャラクターや、ADHDなどの精神的障害を持ったキャラクターが登場するなど、映画・音楽と同等、もしくはそれ以上に、多様性に対して積極的に取り組んでいる姿勢が見受けられる。</p>
<p>英Guardian誌が「ゲームは若者にとって音楽以上に重要なカルチャーとなっている」と<a href="https://www.theguardian.com/commentisfree/2021/jan/11/video-games-music-youth-culture" title="報じた">報じた</a>ように、ゲームは今を生きる人たちにとって、巨大な経済力とそれに伴う影響力を持つカルチャーのひとつだ。さらに映画や音楽との一番の違いは、ゲームは能動的に楽しむことができるエンタメであるという点にある。操作するキャラクターに自分自身を投影してもいいし、自分とは全く異なる人種・性別のキャラクターを作ってもいい。能動的に楽しむものだからこそ、選択肢が多ければ多いほどいいのである。</p>
<p>そして何より、多様性を大切にすることでゲームの世界はさらに広がっていく。自分とは異なる人種・性別をゲームの世界で体感することで、今まで触れられていなかった異なる文化や考えを知ることができるのだ。それは、ゲームにおいて多様性が表現されることでユーザーが得られる最大のメリットだと筆者は考える。</p>
<h3>音楽を通じて表現される多様性</h3>
<p>近年のゲーム作品では、キャラクター以外でも、音楽を通して多様性を表現するという試みが行われていることもしばしばだ。</p>
<p>ストリートを舞台としたレースゲーム『Need For Speed』シリーズの最新作『Need for Speed Unbound』では、世界中のヒップホップカルチャーを網羅した70曲以上のグローバルなサウンドトラックがゲーム内で流れる。本作の音楽演出を担当したチェイス・ストレート氏は、「サウンドトラックの半分近くは英語を使用しておらず、各地域で注目を集めているアートやアーティストにスポットライトを当て、グローバルなプラットフォームとなることを目指した。」と語っている。日本からはTohji、Loota、JP THE WAVY、なかむらみなみ、といったアーティストの楽曲が選曲されており、日本の最新ヒップホップカルチャーを汲み取っていることがよくわかるだろう。</p>
<p><iframe loading="lazy" src="https://open.spotify.com/embed/playlist/5IMCUGJ9U4yEt6EGffRu3R?utm_source=generator" width="100%" height="352" frameBorder="0" allowfullscreen="" allow="autoplay; clipboard-write; encrypted-media; fullscreen; picture-in-picture"></iframe><br />
<news slug="nfs_playlist"></news></p>
<p>このように音楽で多様性を表現することにより、日本の音楽を含む世界各国の音楽がゲーマーの耳に触れることとなり、そこからさらなる広がりを見せるのだ。先述した「BOW」のバイラルヒットも、さまざまな人種・キャラクターを登場させてきた『オーバーウォッチ』が、パワフルな日本人女性である「キリコ」のエネルギッシュな部分を表現するために、MFSの楽曲を起用したからこそ、多くのゲーマーの心を打ったのではないだろうか。</p>
<p><module-adv></module-adv></p>
<h3>オリジナル楽曲からMV、プレイリストまでこだわる『VALORANT』</h3>
<p>『リーグ・オブ・レジェンド』の開発元であるRiot Gamesが2020年にリリースした『VALORANT』は、女性キャラはもちろんのこと、様々な人種・性的指向のキャラクターが登場する、現代ゲームの最先端を行く作品のひとつだ。特に『VALORANT』が素晴らしいのは、さまざまな国籍のキャラクターの人物像を、キャラクターと同じ国籍のアーティストが手掛けるオリジナル楽曲で表現しているところにある。</p>
<p>日本人キャラクターである「ヨル」がゲームに追加された際には、AK-69がプロデュースしたオリジナル楽曲「YORU/ヨル/夜瑠 Intro Mix feat. AK-69, MASAYUKI KOJO, HANABI」を公開。和楽器をメインとしたビートに、日本のヒップホップシーンを色濃く表現したリリックは、ヨルのキャラクターをイメージし作られている。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="YORU/ヨル/夜瑠 Intro Mix feat. AK-69, MASAYUKI KOJO, HANABI - VALORANT" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/mPqYwTbNCUs?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>それぞれのキャラクターを登場させる際には、インクルージョン・ライダーに則ったクリエイターのキャスティングがされており、その国の文化などを色濃く反映させていることから、キャラクターへの理解度もさらに高まるのだ。</p>
<p>さらに『VALORANT』はオリジナル楽曲を制作するだけでなく、MVやプレイリストもこだわりを感じものとなっている。</p>
<p>ヨルの日常を描いた動画「ヨル/YORU - MY TYPICAL DAY -」では、漫画家である三輪士郎がイラストを担当。音楽はビートメイカーであるPuckafallプロデュースのもと、Sound's Deliが担当した。この動画に関わっているメインのクリエイターは全員日本人なのである。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="ヨル/YORU - MY TYPICAL DAY - VALORANT" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/qVUGxJCwzaE?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>さらに、『VALORANT』には公式のSpotifyページがあり、そこでは各キャラクターをイメージしたプレイリストが用意されている。ヨルのプレイリストには、JP THE WAVY、舐達麻、Dos Monos、YDIZZYなど、日本でも知名度が高いラッパーからコアなアーティストまで選曲されており、日本のヒップホップシーンを熟知していなければ作れないようなプレイリストとなっている。</p>
<p><iframe loading="lazy" src="https://open.spotify.com/embed/playlist/1Te3WyotOIamGVSEOdlABj?utm_source=generator" width="100%" height="352" frameBorder="0" allowfullscreen="" allow="autoplay; clipboard-write; encrypted-media; fullscreen; picture-in-picture"></iframe></p>
<p>このように、取り扱う国の文化を深く理解したキャスティングやプレイリストの選曲は、ゲームのキャラクターを超えてその国のカルチャーに触れられる貴重な機会を創出しており、世界中で遊ばれる作品としてこの上ない丁寧な多様性の表現と言えるだろう。</p>
<h3>ゲームを通じて世界中の人がリスナーに</h3>
<p>『Need For Speed』『オーバーウォッチ』『VALORANT』のような音楽を用いた多様性の表現は、今後のゲーム業界でもポピュラーなものになっていくことが予測される。そして今以上に、自身と現在地が遠い音楽にも気兼ねなく触れ合うことができるはずだ。ゲーム同様、そもそも音楽も国境や性別を超えて皆が一緒になって楽しめるものであり、日本のアーティストが世界とつながる新しい扉が開いたと言えよう。</p>
<p>そして、今までガラパゴス的な環境に置かれていたアーティストが世界で話題になる可能性がさらに高まった。MFSの「BOW」のように世界中で聴かれることになる日本の楽曲は、もしかしたらゲームを通じてもっと発見されるかもしれない。もちろん我々日本人であってもゲームにスポットライトを当てれば、まだ知らなかった国内アーティストを知ることができるかもしれないし、新しく発見したどこかの国のアーティストにハマるかもしれない。ゲームが多様性を表現することにより、我々リスナーのアンテナも世界中に広がっていくのである。</p>
<p><module-adv></module-adv></p>


『オーバーウォッチ』『Need For Speed』『VALORANT』 …ゲームきっかけで世界に広がる日本の音楽

近年ますます注目を集めるゲーム音楽。グラミー賞とThe Game Awardsでノミネートされた作品の違いとは？

<p>11月16日、第65回グラミー賞のノミネート作品が明らかになり、その中で「Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media」のノミネート作品も発表された。</p>
<p>これは、期間内にリリースされたゲーム音楽およびインタラクティブメディアの楽曲の中から優れた作品を称える賞で、今年のグラミーから新設された部門のひとつ。</p>
<p>近年ゲーム音楽の評価は高まりつつある中、権威ある音楽賞においてゲーム音楽を表彰する部門ができたことは大変喜ばしい。前回の第64回グラミー賞にて『星のカービィ スーパーデラックス』のBGMをアレンジした楽曲が最優秀インストゥルメンタル編曲賞を受賞したことも記憶に新しいだろう。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Meta Knight&#039;s Revenge - Fusion Big Band version ft. Button Masher GRAMMY WINNER 2022" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/EIP3HdFl-JM?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>ゲーム音楽で初めてグラミー賞を受賞したプロデューサーの作品が再びノミネート</h3>
<p>今回「Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media」にノミネートされたのは以下の5作品。</p>
<blockquote>
<p>『コールオブデューティー：ヴァンガード』<br />
『アサシン　クリード ヴァルハラ ラグナロクの始まり』<br />
『エイリアン：ファイアーチーム エリート』<br />
『マーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』<br />
『Old World』</p>
</blockquote>
<p>『エイリアン：ファイアーチーム エリート』のAustin Wintory（オースティン・ウィントリー）は、アドベンチャーゲーム『風ノ旅ビト』のサントラを手掛け、第55回グラミー賞にてテレビサウンドトラック部門にノミネートされた作曲家。映画『エイリアン』の世界を舞台とした本作のサントラは映画のイメージを尊重した、非常に緊張感のある作品に仕上がっている。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Aliens: Fireteam Elite - Full OST with text commentary" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/Yz3fh1baT_g?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>また、『Old World』のChristopher Tin(クリストファー・ティン)は、ストラテジーゲーム『Sid Meier's CivilizationⅣ』のオープニング「Baba Yetu」を手掛け、第53回グラミー賞の最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞にて、ゲーム音楽で初めてのグラミー受賞を果たす快挙を達成した人物。</p>
<p>今回楽曲を手掛けた『Old World』は、『Sid Meier's CivilizationⅣ』のゲームデザイナーでもあり、Christpher Tinの友人のSoren Johnson（ソーレン・ジョンソン）が開発した作品だ。ゲーム音楽で初めてグラミーを取ったこのタッグが再度グラミーを受賞できるのかというところにも注目したい。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Christopher Tin - War Elephant (Carthage)" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/XQ5KlAki41k?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>グラミー賞とは異なる作品が選出されたThe Game Awards 2022の音楽カテゴリ</h3>
<p>グラミー賞ノミネートの発表とほぼ同時期に、ゲーム業界の業績を称える祭典「The Game Awards 2022」のノミネート作品も発表された。その中で優れたゲーム音楽を表彰する「Best Score and Music」では、以下の5作品がノミネート。</p>
<blockquote>
<p>『エルデンリング』<br />
『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』<br />
『ゼノブレイド3』<br />
『プレイグ テイル：レクイエム』<br />
『Two Feathers, Metal: Hellsinger』</p>
</blockquote>
<p>ここで気になるのは、グラミー賞とThe Game Awardsで選出されたタイトルに大きな違いがあるところ。これはグラミー賞がサウンドトラックアルバムとして評価しているのに対し、The Game Awardsは、ゲームの中で流れる音楽に対する評価であることが大きいだろう。</p>
<p>また、グラミー賞のノミネート作品はミュージシャンやプロデューサーなど音楽業界のプロによって構成されるレコーディング・アカデミー会員の投票で選出され、一方The Game Awardsのノミネート作品は、世界のメディアとインフルエンサーからなる審査員団によって選出される。</p>
<p>それぞれの賞の選出に関わる人々の音楽に対する視点や知識にも違いがあるはずなので、その辺りを加味すると選定に大きく違いが出るのも納得だ。その違いをわかったうえで楽しむのも、アワードの魅力だと言えよう。</p>
<p><iframe style="border-radius:12px" src="https://open.spotify.com/embed/album/7xKNqPHLV26veGfERWwAxc?utm_source=generator" width="100%" height="380" frameBorder="0" allowfullscreen="" allow="autoplay; clipboard-write; encrypted-media; fullscreen; picture-in-picture" loading="lazy"></iframe></p>
<h3>『COD』『ゴッドオブウォー』の作曲家　Bear McCrearyに注目</h3>
<p>ここでチェックしておきたいのが、グラミー賞にノミネートされた『コールオブデューティー：ヴァンガード』とThe Game Awardsにてノミネートされた『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』の作曲家が同じであるということ。</p>
<p>彼の名はBear McCreary（ベアー・マクリアリー）、『ゴッド・オブ・ウォー』『リーグ・オブ・レジェンド』などの音楽にも携わっており、映画音楽の世界などでも活躍している作曲家だ。</p>
<p><iframe style="border-radius:12px" src="https://open.spotify.com/embed/album/7LmeRZOi905AochW9J9FAA?utm_source=generator" width="100%" height="380" frameBorder="0" allowfullscreen="" allow="autoplay; clipboard-write; encrypted-media; fullscreen; picture-in-picture" loading="lazy"></iframe></p>
<p>2つのアワードでノミネートされたことに対しTwitterでは、「素晴らしい作曲家のみなさまと共にノミネートされたことを誇りに思う」と発言。また、「ゲーム音楽にとってなんて素晴らしい年なんだ！」と興奮している発言も見られた。</p>
<p>『コールオブデューティー：ヴァンガード』のレコーディング映像とコメンタリーもTwitterにて公開しているので、2冠の可能性を持つ、優れた作曲家の姿と大がかりなレコーディングをぜひ見て欲しい。</p>
<p></p>
<blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true">
<p lang="en" dir="ltr">Working with <a href="https://twitter.com/bearmccreary?ref_src=twsrc%5Etfw">@BearMcCreary</a>, Composer of the Call of Duty: Vanguard original score, was the experience of a lifetime. We&#39;re proud to see this hard work recognized with a <a href="https://twitter.com/hashtag/GRAMMYs?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#GRAMMYs</a> nomination! <a href="https://t.co/DE1Lr1amSp">pic.twitter.com/DE1Lr1amSp</a></p>
<p>&mdash; Sledgehammer Games (@SHGames) <a href="https://twitter.com/SHGames/status/1592972170530983937?ref_src=twsrc%5Etfw">November 16, 2022</a></p></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>このようにグラミー賞とThe Game Awardsを比較してみるのも、通常とはまた違ったゲーム音楽の楽しみ方ができる。</p>
<p>The Game Awardsの授賞式は2022年の12月9日、グラミー賞の授賞式は2023年の2月6日に開催予定。今回のノミネートを機に、ノミネートされたゲーム作品に触れてみるのもおすすめだ。</p>


第65回グラミー賞で新設「ゲーム音楽部門」のノミネート作品が発表。「The Game Awards 2022」音楽カテゴリ選出作品との違いに注目

☆Taku Takahashi

<p>☆Taku Takahashi &amp; TJO が世界中から集めたまだ発売されていないエクスクルーシヴチューンや、これからのクラブフロアを賑わすであろう最新キラーチューン等を紹介、また注目のDJ/アーティスト達によるここでしか聴けないインタビュー等も数多くフィーチャーしているプログラム。</p>


世界中から集めた最新チューンをどこよりも早く紹介

TCY Radio

<p>Halsey（ホールジー）がBTSのメンバーSUGA(シュガ)とコラボレーションした楽曲「Lilith(feat. SUGA of BTS)」をリリースした。</p>
<p>本楽曲は、6月6日より発売されたゲーム『ディアブロ4』のアンセム（賛歌）となっている。また、HalseyがSUGAとコラボするのは、2020年にリリースされたHalseyのアルバム「Manic」に収録された「SUGA's Interude」以来で、約3年ぶりのコラボレーションだ。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Halsey, SUGA - Lilith (Diablo IV Anthem)" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/9PdH-zavwO4?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p><module-adv></module-adv></p>
<h3>世界中で愛されるダークファンタジー作品『ディアブロ』　最新作が遂にリリース</h3>
<p>『ディアブロ4』は、Blizzard Entertainmentが手掛けるオンラインマルチ型のRPG作品。シリーズの元祖『ディアブロ』は1996年にリリースされた作品で、オンラインゲームの礎を築いたといっても過言ではないほど重要な位置づけを持っている。</p>
<p>『ディアブロ』シリーズの魅力の1つとして、5つのシリーズ作品、実時間で27年もの時間をかけて紡がれたあまりに壮大なストーリーがある。天使と悪魔が終わりなき戦争を起こしている世界で、プレイヤーは人間として、サンクチュアリ（人間の住む世界）を混沌から守るため、地獄から来た悪魔たちと対峙することとなる。神話のような世界設定と、陰惨とした世界での人間の信仰心を描いた物語は、まさしくダークファンタジーの王道（邪道？）とも言えるだろう。</p>
<p>『ディアブロ4』はシリーズ史上もっともダークな作品として、地獄の軍勢を操る悪魔「リリス」の復活をテーマとしている。本作のパッケージでも大きく描かれ、おどろおどろしい見た目の悪魔だが、実は、大天使「イナリウス」と禁断の恋に落ち、天使と悪魔から隠れた地にサンクチュアリを作り、人間たちを作った張本人なのである。天使と悪魔を超える潜在能力を秘めた人間たちを前にし、リリスとイナリウスは対立、リリスはサンクチュアリから追放の身となってしまったのだ。本作ではリリスとイナリウスが、再びサンクチュアリで対峙、プレイヤー含む人間たちは、その強大な戦争の渦中へと入っていく。</p>
<p>本作のストーリートレイラーには、同じくHalseyの「Nightmare」が使用されている。<br />
<div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="ディアブロ IV | ストーリーローンチトレーラー" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/4PE0weHA6pc?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p><news slug="halsey_nightmare_review"></news></p>
<h3>ゲームの祭典でも披露された「Lilith」</h3>
<p>「Lilith」は『ディアブロ4』で対峙することとなる悪魔リリスを謳ったテーマとして、2021年にリリースされていた楽曲。作品の持つダークで美しい世界を表現するだけでなく、愛によってこじれてしまったリリスというキャラクターを、歌詞、そしてHalseyの歌声で見事に表現している。毎年末に開催される巨大なゲームイベント「The Game Award 2022」内の、スペシャルパフォーマンスとしてステージ上にリリスをイメージした黒い衣装をまとったHalseyが登場し披露された本楽曲は、まさしく『ディアブロ』の世界観を表現しているパフォーマンスと言っても過言ではない。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Halsey Performs &quot;Lilith&quot; from Diablo IV | The Game Awards 2022" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/ilyN638DKx8?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>作品の持つ世界と、楽曲の意味合いをさらに強めるSUGAのフィーチャリング</h3>
<p>そして『ディアブロ4』が発売するタイミングで、SUGAとコラボレーションしリリースされた「Lilith(feat. SUGA of BTS)」は、『ディアブロ4』の世界観やストーリーをさらに強めるため、SUGAがフィーチャリング。2人で叫ぶように歌う終盤のパートはまさしくリリスとイナリウス、異なる2人の感情を表現した作品だと言ってもいい。MVでは大聖堂での撮影に加え、『ディアブロ』シリーズをイメージした巨大な壁画も描かれており、本楽曲がただのオフィシャルソングではなく、『ディアブロ4』の“アンセム”だということが理解できるだろう。</p>
<p>『ディアブロ4』は6月6日に発売されたばかりだが、すでに発売元のBlizzard Entertainment史上、最速の売り上げ記録を到達している模様。SUGAの公式Instagramのストーリーズでも早速、『ディアブロ4』をダウンロードしている写真が投稿。全世界のプレイヤー同様、SUGAも地獄のようなサンクチュアリを駆け回っている模様だ。</p>
<p>余談だが、『ディアブロ4』のゲームプレイトレイラーには、Billie Eilish（ビリー・アイリッシュ）の「you should see me in a crown」が使用されている。Halseyもそうだが、作品のダークな世界観を崩さずにポップミュージックをうまく利用したプロモーションは、『オーバーウォッチ2』をリリースしたBlizzard Entertainmentらしいものだと言えるだろう。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="ディアブロ IV | ゲームプレイローンチトレーラー" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/4KyAMSO6fzc?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p><news slug="overwatch2_bow"></news></p>
<h3>【リリース情報】</h3>
<p><img src="https://img.block.fm/wp-content/uploads/2023/06/07180726/Halsey-Lilith-ft.-SUGA-of-BTS-Diablo-IV-Anthem%E3%82%B7%E3%82%99%E3%83%A3%E3%82%B1%E5%86%99.jpg" alt="Halsey - Lilith (ft. SUGA of BTS) (Diablo IV Anthem)ジャケ写" /><br />
シングル「Lilith (feat. SUGA of BTS) (Diablo IV Anthem)」配信中<br />
<a href="https://umj.lnk.to/Halsey_LilithSUGA">https://umj.lnk.to/Halsey_LilithSUGA</a></p>
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Halsey、『ディアブロ4』テーマソング「Lilith」でBTS・SUGAとコラボ　ゲームのダークで美しい世界を表現

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