第65回グラミー賞で新設「ゲーム音楽部門」のノミネート作品が発表。「The Game Awards 2022」音楽カテゴリ選出作品との違いに注目


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11月16日、第65回グラミー賞のノミネート作品が明らかになり、その中で「Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media」のノミネート作品も発表された。
これは、期間内にリリースされたゲーム音楽およびインタラクティブメディアの楽曲の中から優れた作品を称える賞で、今年のグラミーから新設された部門のひとつ。
近年ゲーム音楽の評価は高まりつつある中、権威ある音楽賞においてゲーム音楽を表彰する部門ができたことは大変喜ばしい。前回の第64回グラミー賞にて『星のカービィ スーパーデラックス』のBGMをアレンジした楽曲が最優秀インストゥルメンタル編曲賞を受賞したことも記憶に新しいだろう。
ゲーム音楽で初めてグラミー賞を受賞したプロデューサーの作品が再びノミネート
今回「Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media」にノミネートされたのは以下の5作品。
『コールオブデューティー:ヴァンガード』
『アサシン クリード ヴァルハラ ラグナロクの始まり』
『エイリアン:ファイアーチーム エリート』
『マーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
『Old World』
『エイリアン:ファイアーチーム エリート』のAustin Wintory(オースティン・ウィントリー)は、アドベンチャーゲーム『風ノ旅ビト』のサントラを手掛け、第55回グラミー賞にてテレビサウンドトラック部門にノミネートされた作曲家。映画『エイリアン』の世界を舞台とした本作のサントラは映画のイメージを尊重した、非常に緊張感のある作品に仕上がっている。
また、『Old World』のChristopher Tin(クリストファー・ティン)は、ストラテジーゲーム『Sid Meier’s CivilizationⅣ』のオープニング「Baba Yetu」を手掛け、第53回グラミー賞の最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞にて、ゲーム音楽で初めてのグラミー受賞を果たす快挙を達成した人物。
今回楽曲を手掛けた『Old World』は、『Sid Meier’s CivilizationⅣ』のゲームデザイナーでもあり、Christpher Tinの友人のSoren Johnson(ソーレン・ジョンソン)が開発した作品だ。ゲーム音楽で初めてグラミーを取ったこのタッグが再度グラミーを受賞できるのかというところにも注目したい。
グラミー賞とは異なる作品が選出されたThe Game Awards 2022の音楽カテゴリ
グラミー賞ノミネートの発表とほぼ同時期に、ゲーム業界の業績を称える祭典「The Game Awards 2022」のノミネート作品も発表された。その中で優れたゲーム音楽を表彰する「Best Score and Music」では、以下の5作品がノミネート。
『エルデンリング』
『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』
『ゼノブレイド3』
『プレイグ テイル:レクイエム』
『Two Feathers, Metal: Hellsinger』
ここで気になるのは、グラミー賞とThe Game Awardsで選出されたタイトルに大きな違いがあるところ。これはグラミー賞がサウンドトラックアルバムとして評価しているのに対し、The Game Awardsは、ゲームの中で流れる音楽に対する評価であることが大きいだろう。
また、グラミー賞のノミネート作品はミュージシャンやプロデューサーなど音楽業界のプロによって構成されるレコーディング・アカデミー会員の投票で選出され、一方The Game Awardsのノミネート作品は、世界のメディアとインフルエンサーからなる審査員団によって選出される。
それぞれの賞の選出に関わる人々の音楽に対する視点や知識にも違いがあるはずなので、その辺りを加味すると選定に大きく違いが出るのも納得だ。その違いをわかったうえで楽しむのも、アワードの魅力だと言えよう。
『COD』『ゴッドオブウォー』の作曲家 Bear McCrearyに注目
ここでチェックしておきたいのが、グラミー賞にノミネートされた『コールオブデューティー:ヴァンガード』とThe Game Awardsにてノミネートされた『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』の作曲家が同じであるということ。
彼の名はBear McCreary(ベアー・マクリアリー)、『ゴッド・オブ・ウォー』『リーグ・オブ・レジェンド』などの音楽にも携わっており、映画音楽の世界などでも活躍している作曲家だ。
2つのアワードでノミネートされたことに対しTwitterでは、「素晴らしい作曲家のみなさまと共にノミネートされたことを誇りに思う」と発言。また、「ゲーム音楽にとってなんて素晴らしい年なんだ!」と興奮している発言も見られた。
『コールオブデューティー:ヴァンガード』のレコーディング映像とコメンタリーもTwitterにて公開しているので、2冠の可能性を持つ、優れた作曲家の姿と大がかりなレコーディングをぜひ見て欲しい。
Working with @BearMcCreary, Composer of the Call of Duty: Vanguard original score, was the experience of a lifetime. We're proud to see this hard work recognized with a #GRAMMYs nomination! pic.twitter.com/DE1Lr1amSp
— Sledgehammer Games (@SHGames) November 16, 2022
このようにグラミー賞とThe Game Awardsを比較してみるのも、通常とはまた違ったゲーム音楽の楽しみ方ができる。
The Game Awardsの授賞式は2022年の12月9日、グラミー賞の授賞式は2023年の2月6日に開催予定。今回のノミネートを機に、ノミネートされたゲーム作品に触れてみるのもおすすめだ。



