再びミュート化の流れか。問題発言を連発するKanye West、出演番組や映像、コラボアイテムの削除が進む


この記事をシェア
ラッパー、プロデューサー、ビジネスマンとして多くの成功を収めてきた人物がこれほどまで崩れ落ちていく姿を誰が想像できただろうか。Kanye West(カニエ・ウエスト)の問題発言が人種差別問題にまで発展し、最近出演していたポッドキャスト番組が削除されるなどの事態が発生している。
George Floydの死因に対するコメントが炎上
コロナ禍においてBlack Lives Matter運動が激化した背景のひとつに、黒人男性のGeorge Floyd(ジョージ・フロイド)が白人警察官によって殺害された事件がある。死因は9分近くに渡って首を膝で締め付けたことによる窒息死と断定されているが、先日ラッパーのN.O.R.E.(ノリ)がホストを務めるポッドキャスト番組『Drink Champs』に出演したKanye Westは、麻酔用鎮痛剤であるフェンタニルの過剰摂取だとコメント。
この発言に対してSNSではもちろん多くの抗議が寄せられ、遺族は名誉棄損などを理由に370億円ほどの損害賠償を求める訴えを起こした。出演した番組はその後YouTube上で削除されているが、発言をした事実は変わらない。N.O.R.E.はこの事態に全面的に謝罪をしているが、視聴者からのKanye Westに対する怒りが収まることはないだろう。
ファッション界にも影響が
アーティストとしてのKanye Westを知らずともadidasと彼がコラボしたYeezyラインや、そこから派生したYeezy Gap、コラボしてきたBalenciagaなどのファッションブランドは聞いたことがあるだろう。Balenciagaの最新コレクションのモデルとしても出演していたKanye Westだが、今現在彼の写真や映像、さらにはコラボしたYeezy Gapのアイテムもオンライン上から削除されている。
公式な発表はされていないが、先述したGeorge Floydの死因に対するコメント、SNS上でのユダヤ人に対する差別的なコメント、さらにパリ・ファッションウィークで「White Lives Matter」と書かれたTシャツを着用していたことなど、理由はいくつも思い浮かぶ。
再びミュート化の流れも?
Kanye Westの問題発言・行動は最近に始まったことではない。2018年には「奴隷制は選択だった」という発言があり、それを受けてデトロイトのラジオ番組などは「#MuteKanye」を掲げ、楽曲をプレイしないことを宣言する事態まで発展した。
今回の番組での発言やSNSでの投稿も世間に大きなショックを与えるものであり、今後他のメディアの対応も気になるところ。問題を起こすたびに謝罪も繰り返してきたKanye Westだが、今回ばかりは遠くに行きすぎてしまった感があるのは筆者だけではないだろう。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)が彼との絶縁を宣言するなどKanye Westと仲の良かったアーティストたちも愛想を尽かしており、Kanye West自身もDiddy(ディディ)やMeek Mill(ミーク・ミル)といったラッパーを名指しで批判。これでは音楽業界からも見放されてしまう可能性が高い。
メンタル・ヘルスの問題を抱えていると公言しているKanye Westではあるが、人気ラジオ・パーソナリティーのHoward Stern(ハワード・スタン)は「精神的な病気を言い訳にしている」と指摘。言論の自由、意見の自由など彼を擁護するのに使われるであろう言葉ももちろんあるが、それにしても…というのが率直な意見だ。
是非日本のヒップホップファン、ファッション好きの皆さんにも一緒に考えてもらいたい。



