テックハウスが3年連続でBeatportの最も人気があるジャンルの座を獲得

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ベテランテクノDJ/プロデューサーのUmekが共同設立した音楽調査・分析プラットフォームのViberateが業界の現状を分析したレポート「State of Music」を発表した。
2021年のBeatport上位100曲の44%がテックハウス
Viberateは、このレポートを作成するために1兆を超えるデータポイントを分析。主要なソーシャルメディアと音楽チャンネルから収集されたこれらのデータポイントには、数百万のトラックと動画、数千のアーティストとプレイリスト、数百のフェスティバルが含まれている。
レポートによると、2021年のBeatport上位100曲の44%がテックハウスになっており、同ジャンルは3年連続でBeatportの最も人気があるジャンルの座を獲得。同ジャンルでもっとも人気だった曲はGuzの「Set U Free (Extended Mix)」だった。
また、同年のBeatportの人気ジャンルでは、テックハウスに続いて、ハウス、メロディックハウス&テクノ、テクノ(ピークタイム/ドライビング)の順に人気があったこともわかっている。
テックハウスを取り扱うレーベルの人気も急上昇
さらにレポートでは、Beatport上で人気が急上昇中のレーベルトップ10も発表。1位は「Anjunadeep」となり、その後に「Sink or Swim」、「Ministry of Sound Recordings」が続く。また、人気が急上昇中のレーベル10社のうち、7社が主にテックハウスを取り扱っており、この分野でもテックハウスの人気は引き続き優勢になっていることがわかっている。
なお、この結果について、Umekは以下のようにコメント。
テックハウスはファンキーさとヘビーさの間のちょうど良い位置にあるジャンルだから、DJやファンの間で人気になり続けるのもなんら不思議ではないよ。数年前であれば、人気のある音楽のテイストについて知りたい場合、DJは経験に基づきながらそれを推測するしかなかった。でも、今ではようやく何が流行っているのかを知ることができるデータを手に入れることができるようになった。そういうことをしたかったからプラットフォームとレポートの両方を作ったんだ。
Umekが指摘するようにこれまでDJは個人の経験則が物をいうことが多かった。しかし、これからはクラブやフェスの現場を盛り上げることを最上のミッションとするプロDJの間では、このような分析データを活用するデータドリヴンなDJも増えていくのではないだろうか?(その良し悪しは別として)