Beatportがダンスミュージックサミットで知られるIMS Ibizaの株式の過半数を取得
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音楽プラットフォームのBeatportが、ダンスミュージックの国際サミットとして知られるIMS Ibiza(International Music Summit Ibiza)の株式の過半数を取得、新たにパートナーシップを締結したことを発表した。
BeatportはIMS Ibiza設立当初から協力関係にあった
IMS Ibizaは、BBC Radio 1の名物DJとして知られるPete Tongと業界幹部でアーティストマネージャーのBen Turnerを含む5人によって2007年に設立された、エレクトロニックミュージックの普及と業界内の対話に専念するプラットフォームだ。ダンスミュージックの国際サミットを年に1度開催しており、その内容は毎年IMS Business Reportとして公開され、今後のダンスミュージック市場の動向を予測する上で業界関係者にとって重要な資料になっている。
2022年のIMS Business Reportでは、2021年はエレクトロニックミュージック関連のフェスやクラブに成長が見られたことや、テックハウスやアマピアノの存在感が増すなどトレンドの変化にも言及。また業界の課題として、イベントのラインナップに黒人の代表となるアーティストがいないことなども指摘されていた。
今回IMS Ibizaの株式の過半数を取得したBeatportは、IMS Ibiza設立当初からイベントをサポートするなど長く協力関係にあった。
今回の買収についてBeatportのCEOであるRobb McDanielsは、「IMSは、世界のDJとダンスミュージック業界にとって最も影響力のある団体のひとつとなっており、Beatportの社員全員がこのブランドを次のレベルへと引き上げることに関わることに興奮を覚えている。Pete、Ben、そしてIMSのチーム全員と協力した上で、コミュニティ、教育、ソート・リーダーシップに取り組み、Beatportブランドを世界中に拡大していく計画の主要な要素として、IMSの足跡を広げていけることを楽しみにしている」と述べている。
"重要な問題に業界の関心を向ける手助けをするという我々のアイデアの多くを実行できる"
またIMSの設立パートナーであるPete Tong、Ben Turnerら先述の5人も声明の中で「IMSは、このジャンルの精神的な故郷であるイビサ島からカルチャーの物語と課題を前進させてきたが、この16年間で築いてきたものを非常に誇りに思っている。IMSの設立当初からの支援者であるBeatportと提携することで、年間を通してプラットフォームを成長させ続ける方法、次世代のさらなる教育や指導、そして重要な問題に業界の関心を向ける手助けをするという我々のアイデアの多くを実行することが可能になるだろう」と述べている。
なお、2023年のIMS Ibizaは、4月26日〜4月28日にかけてイビサ島にて、Pete TongとBBC Radio 1のプレゼンター/DJのJAGUARが共催する形で開催されることが決定している。