エレクトロニックミュージックは今、世界でどれだけの人が聴いているジャンルなのか?

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現在、セールスチャートやストリーミングチャートを見ていると、ヒップホップがポップスを凌ぐ勢いで音楽シーンの頂点を極めているように思えることは少なくない。
世界で3番目に多く聴かれている音楽ジャンルはエレクトロニックミュージック
一方、現在のエレクトロニックミュージックはどうだろうか? 例えば、以前はセールスチャートやストリーミングチャートでも記録的な数字を連発。エレクトロニックミュージックシーンだけでなく、音楽シーンをも席巻していたEDMだが、近年は衰退したとまでは言わないものの、ブームは縮小傾向にあることが調査でも報告されている。しかし、最新のIMS Business Reportという調査報告書によると、なんとエレクトロニックミュージックは、現在でも世界で3番目に多く聴かれているジャンルだそうだ。
世界の15億人がエレクトロニックミュージックを聴いている
昨年、18カ国の18歳から64歳までの1万9000人を対象に行われた調査の結果では、そのうちの64%がポップス、54%がロック、32%がエレクトロニックミュージックを聴いていると答えていたことがわかった。その調査結果からは15億人相当の人間が日常的にエレクトロニックミュージックを聴いていることが予測できるという。
また先述のとおり、今年のグラミー賞の結果などを見ても最近のヒップホップ人気の上昇ぶりは凄まじいものがある。しかし、この調査が行なわれた段階では日常的にヒップホップを聴いていると答えた人はそのうちの26%にどどまっていたことも調査結果として報告されている。
フェスの最多出演DJは女性DJのあの人
さらにこの調査報告書では、ベルリンのクラブの40%でDJがテクノをプレイしていること、またベルリンに訪れるクラバーたちは、クラブのエントランス代、ホテル代、飲食代を含めて1日に200ユーロ(約2万4494円)を使っていることなど興味深い結果も報告されている。
また大型音楽フェスのラインナップを対象にした調査も興味深い結果を示している。この調査では女性の出演者はラインナップ全体のわずか19%にとどまっていた一方、出演回数ではNina Kraviz、Amellie Lens、Charlotte de Witteといった今、人気の女性テクノDJ/プロデューサーたちが上位を占めていることが報告されている。
来年はこの結果がどのように変化するのだろうか? これからの音楽シーンの動向が気になるところだ。
written by Jun Fukunaga
source:
https://mixmag.net/read/electronic-music-third-popular-genre-news
photo: Martin Lopez, IMS Business Report