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    宇多田ヒカル『BADモード』の共同プロデューサー、Floating Pointsとはどんな人物なのか? その正体に迫る

    2022/01/26 (Wed) 19:00
    Jun Fukunaga

    "意外な顔"や"ジャズやオーケストラの影響"、"ディガー"などをキーワードにFloating Pointsの正体を解き明かしていく。

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    宇多田ヒカルの最新アルバムにして、8枚目のオリジナルアルバム『BADモード』の先行配信が1月19日にスタートした。

    本編10曲と4曲のボーナストラックを含む全14曲を収録した先行配信盤には、共同プロデューサーとして、昨年公開され大ヒットを記録したアニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のテーマソングとして注目を集めた「One Last Kiss」で共同プロデューサーを務め、一躍日本でもその名を知られることになったA.G. Cookのほか、Skrillex、Poo Bear、小袋成彬ら以前からのコラボレーターが参加しているが、『BADモード』では新たにイギリス人プロデューサー、Floating Pointsが共同プロデューサーとして参加。アルバムのタイトル曲「BADモード」、「気分じゃないの(Not In The Mood)」、「Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー」の3曲を宇多田ヒカルとともに手がけている。

    近年の宇多田ヒカルの作品では、先述のA.G. Cook以外にも前作アルバム『初恋』にはイギリス人ラッパーのJevonが参加しており、特にクラブミュージックファンにも響く人選が話題になってきたが、それにしてもまさかのFloating Pointsの抜擢とは...。先行盤リリース時に一目散に『BADモード』のクレジットを確認したクラバーの中には、正直なところ、驚きが隠せなかったという人も多いことだろう。

    ちなみに現在、Spotifyでも公開中の宇多田ヒカルによるラジオ特番「宇多田ヒカル Liner Voice+」で語られた本人のエピソードによると、Floating Pointsとは、宇多田ヒカルの友人つながりで知り合い、お互いに音楽をやっていることがわかったことで、彼が自然な形で共同プロデュースを引き受けることになったという。

    そんなFloating Pointsが手がけた3曲のうち、アルバムのタイトル曲「BADモード」は、宇多田ヒカルが既に作ってあったデモをFloating Pointsの自宅スタジオに持って行って制作が進められたというが、彼自身は誰かが作りかけのデモに手を加えて完成させるような作業は不慣れだったそうだ。とはいえ、作業自体は宇多田ヒカルのアイデアをFloating Pointsがブラッシュアップしていく形で進行。宇多田ヒカル本人も楽曲制作が「すごい楽しい雰囲気」で進んでいったことを明かしている。

    また、クラバーの中で特に話題になった約12分の大作「Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー」は、元々はデモは4分に満たない長さのものだったというが、Floating Pointsとの制作が進むうちに段々と長くなっていき、宇多田ヒカル史上、最長のトラックにして、多くのクラバーが唸ったダンサブルなハウストラックが完成した。

    ちなみに制作クレジットを見ていると、『BADモード』でのFloating Points参加曲では共同プロデューサーとして、ソングライティングやプロダクション制作以外にキーボード、ピアノ、ローズピアノといった鍵盤パートも担当していることがわかる。なるほど。例えば「BADモード」でのエレピの甘いフレーズは、どことなくFloating Points節のようなものを感じたわけだが、こうして種明かしされると確かに納得できるというものだ(もちろん、Floating Pointsが参加していることを知った上で聴いてみたからこそではあるが)。

    このように"Floating Points節"といえば、筆者のようなクラブミュージック好きにはなんとなく、そのサウンドテクスチャーがわかるFloating Pointsだが、一般の宇多田ヒカルファンはおろか、熱心にUKクラブミュージックを追っていない人にとってはまだまだ謎の多い人物であることは事実。そこで本稿では"Floating Pointsとはどんなプロデューサー、アーティストなのか?"という問いについて、いくつかのキーワードを交えながらその正体を紐解いていく。

    プロデューサー/アーティスト以外にも意外な顔を持つFloating Points

    1986年マンチェスター生まれのFloating PointsことSam Shepherdは、現在はロンドンを拠点に活動するプロデューサー/アーティストであり、DJとしても活動している。マンチェスターの音楽学校Chetham's School of Musicでピアノを勉強し(Redbullのインタビューによると大半がクラシックで、ロマン派やバロック、ルネサンス音楽を学んだとのこと)、ロンドンに移った後、同地のUCL(University College London)で神経科学の博士号所得を取得しているというアカデミックなキャリアの持ち主でもある。

    DJとしての活動は00年代後半から開始し、UKダブステップの有名パーティ「FWD」も開催されていたイーストロンドンの今はなき有名クラブ「Plastic People」でもレギュラーDJを務めていた。また、プロデューサー/アーティストとしてのキャリア初期には同クラブで行われていた、参加者が自分のデモ曲をCDRに焼いて持ち込むというユニークな若手プロデューサーのためのイベント「CDR」に作品を持ち込み、そこで自信をつけたという。

    Floating Pointsとしては2008年から活動を開始しており、2009年に「Plastic People」で知り合ったDJのAlexander Nutと共同設立したレーベル「Eglo」から7インチ盤『For You』(Sun Raの「I'll Wait for You」をサンプリング)リリース。また同年にはキャリア初期を代表するEP『Vacuum Boogie EP』を同じく「Eglo」からリリースしたほか、『J&W Beat』と『Love Me Like This』の2枚のEPをそれぞれ人気レーベルの「Planet Mu」と「R2 Records」よりリリースしている。

    その後もEPのリリースを重ねつつ、現在もロンドンの人気ネットラジオ局「NTS」での自身の番組でも度々共演している盟友Four Tetや今年のグラミー賞で2部門にノミネートされているBonoboのリミックスなどを担当。そして、2015年にデビューアルバム『Elaenia』、2019年には名門レーベル「Ninja Tune」と契約し、2ndアルバム『Crush』をリリース。同作は『Elaenia』同様に高く評価されており、リリース当時は最高傑作の呼び声も高い作品として喧伝されていたことは記憶に新しいところだ。

    エレクトロニックミュージック以外にもジャズやオーケストラの影響が色濃い

    Floating Pointsは、クラシックで有名な作曲家のClaude Debussy、作曲家、オルガン奏者、ピアニストのOlivier Messiaenのほか、ジャズ・ピアニストのBill Evansらから音楽的な影響を受けているといわれている。

    00年代後半に注目を集めた当時は、ダブステップ以降のUKベースミュージック系の一派的な見られ方をすることもあったが、ファンクやR&B、フリー・ジャズのようなアバンギャルドなジャズの要素をハウス、テクノなどのエレクトロニックミュージックやオーケストラに応用し、クラブでもリスニングでもハイブリッドに楽しめる音楽性を確立している。

    実際にFloating Pointsは、オーケストラの影響が伺える16人編成のオーケストラグループ「Floating Points Ensemble」として、2010年に「PostSuite / AlmostinProfile」をリリースしているほか、昨年はジャズ・サックス奏者でスピリチュアル・ジャズの巨人として知られるPharoah Sanders、ロンドン交響楽団とコラボ。電子音と非電子音が交差するアンビエント色の強いアルバム『Promises』をリリースしているが、このコラボはPharoah Sandersが先述の『Elaenia』に感銘を受けたことがきっかけになったといわれている。

    生粋のディガー

    先述のとおりDJとしても活動するFloating Pointsは、単独での来日ツアー以外にも2019年にはサカナクションとサマーソニックのコラボイベントにもDJセットで出演している。そんな彼は「Eglo」のほかにもリイシュー専門レーベル「Melodies」から、モダンソウル、ディスコ、ブギーなどのレア・グルーヴの再発にも関わるなど、生粋のレア・グルーヴディガーでもある。

    実際に筆者も10年ほど前にロンドンで初めてFloating PointsのDJを聴いた時にUKのジャズロックグループ、Brian Auger's Oblivion Expressの「Whenever You're Ready」がプレイされた時には驚いたものだ。またこれは余談だが、前段でPharoah Sandersとのコラボについて紹介したがPharoah Sandersの「You've Got To Have Freedom」は、クラブシーンでのサンプリングやカバーのネタとしても人気で、クラブジャズシーンでも人気曲になっている。この辺りをさらに掘り下げて見ていくとFloating Pointsとジャズの関わりをより深く知ることができそうだ。

    ちなみにFloating Pointsは、2019年に自身がセレクトしたコンピ作品『Late Night Tales: Floating Points』をリリースしているが、そちらにもアンビエント、ジャズ、サイケロック、ソウルなど様々なジャンルのレア曲が収録されている。

    また以前、RAが行ったインタビューではレア・グルーヴ愛に限らず、自らドイツまでレコードカッティングを学びにいったことや自宅スタジオで使っている愛着のあるシンセなどの機材についても語っているので、興味がある人はそちらもあわせてチェックしてみてはいかがだろうか?

    Floating Pointsのおすすめ曲

    最後にFloating Pointsのおすすめ曲をご紹介したい。

    Vacuum Boogie
    『Vacuum Boogie EP』収録されたFloating Pointsのキャリア初期における代表曲。アンビエントな雰囲気とダンサブルなビート、時に煌めき、スウィングするシンセが印象的な曲だが、低音の効いたサブベースにも注目。ウニョウニョしたアシッドなシンセは「Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー」にも通じるところも。

    Bias
    アルバム『Crush』収録のFloating Points流ドラムンベース曲。Floating Points節が効いたシンセのアルぺジオもさることながら、疾走するビートと絡み合う強烈なベースラインも印象的だ。

    Kuiper
    ドラムンベースと「Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー」繋がりでもう1曲。実はEP収録曲の中には10分を超える長尺曲も多いFloating Points。その中でも本曲は、最長クラスの18分越えの大作だ。生音風のドラムンビートやブレイク、アウトロでのビートチェンジなどジャズを思わせる1曲になっている。

    Fatima - Mind
    Floating Pointsプロデュースによる、ロンドン拠点のスウェーデン人シンガー、Fatimaが2011年に「Eglo」からリリースしたEP『Follow You EP』収録曲。Floating Pointsによる歌モノプロデュース曲という点で、『BADモード』収録のFloating Pointsプロデュース曲とも通じ合う部分も。当然ながらFloating Points節が効いた1曲。

    RA Live: Floating Points At Printworks 2019
    楽曲ではないが、2019年にロンドンのクラブ「Printworks」で披露されたライブセット映像もおすすめ。トラックリストには先述の「Bias」以外に「ARP3」、「Nuits Sonores」、「Coorabell」などダンサブルな曲多数。

    Floating Points - Live At Kewl, Tokyo - 23rd December 2019

    こちらも同じく楽曲ではないが2019年の来日ツアー時に東京・VENTでレコーディングされたFloating PointsのライブDJミックス音源。約3時間のロングセットではFloating Pointsらしくジャズ、ディスコ、ファンク、ハウス、テクノから果てはグライムまでを縦横無尽にプレイ。

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