今年4月にDaft Punk解散後初のソロアルバムをリリースしたThomas Bangalterが、ラジオ番組「BBC Radio 6 Music」のインタビューで、Daft Punkが解散を決めた理由を明かした。

"自分自身に問うのはなぜ終わらせたのかということなんだ"

Thomas Bangalterは2021年のDaft Punk解散について、Daft Punkというプロジェクトを終わらせることは「いい気分だった」と説明。「自分自身に問うのは、どうしてこんなに長く続いたのかということよりも、なぜ終わらせたのかということなんだ。それは物語やミニ・サーガのようなものであり、時には人々の心に特別な位置を占めるテレビ番組のようなものなんだ。そういう番組はシーズン1、シーズン2、シーズン3、シーズン4、シーズン5、時にはシーズン10まで続くこともある。でも、その番組にも終わる瞬間があるんだ」と述べている。またBBC Radio 6 Musicに対し、「（Daft Punkの活動を）振り返ってみて、"よし、あまり失敗しなかった "と言えることに安堵し、満足している」と語っている。

またアイコニックなロボットヘルメットをかぶり始めた理由については、「25歳くらいになれば、"僕たちは死ぬまでロボットみたいな格好をするんだ"なんて言わないものだよ」と語り、1997年のデビューアルバム『Homework』のリリース後にヘルメットをかぶり始めることを決めた理由を次のように説明している。

「『スター・ウォーズ』のカンティーナのシーンの一部のような、ロボットみたいなペルソナをハリウッドの特殊効果の人たちにやってもらったら面白いんじゃないかと思ったんだ。それは奇妙なアイデアだったから僕もGuy-Man（Guy-Manuel de Homem-Christo）も、こんな規模になるとは想像もしていなかった」

Daft Punkの活動について振り返る

さらにDaft Punkの活動については、「自分たちの物語を作り、フィクションと現実の境界線を曖昧にすることができる冒険のように感じたよ。ある意味、カメラなしで映画を監督するようなものだと感じたんだ」と述べている。加えて1994年から1995年にかけてマルセイユで行われたDaft Punkの初ライヴについても言及。それによるとGuy-Manuel de Homem-Christoは、そのライブのほとんどの時間をテーブルの下に隠れて過ごしていたそうだ。

ファンにとっては、レアなDaft Punkのエピソードに触れる絶好の機会となった今回のインタビュー。インタビューの全容は、公開中のBBC Radio 6 Musicのアーカイヴで確認可能だ。

なお、今年7月末にはDaft PunkのYouTubeチャンネルで今年10周年を迎えたアルバム『Random Access Memories』制作時の未公開映像が公開されている。