【フェスレポート】RAINBOW DISCO CLUB 2026を歩いて感じた、成熟したフェスの美しさ


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2026年4月、静岡県・東伊豆クロスカントリーコースで開催されたRAINBOW DISCO CLUB 2026に訪れた。今回は約3時間の滞在だったが、それでも会場を歩くだけで、このフェスが長い時間をかけて積み上げてきたものの強さが十分に伝わってきた。
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
会場に着いてまず感じたのは、RDCがすでに“人気フェス”という枠を超え、ひとつの確立されたブランドとして認識されているということだ。来場者の表情や空気感からも、「RDCに来ること」自体に価値がある、そんな共通認識が自然に共有されているように見えた。
今年の来場者数は3日間合計で12,000人。単純に規模を拡大していくのではなく、音楽・自然・来場者体験のバランスが最も美しく成立するサイズ感を守っている印象があり、それがRDCならではの品の良さにもつながっていた。
来場者層は30代・40代が中心で、男女比は6:4程度。さらに海外からの来場者が30~40%を占めていたということもあり、場内には非常に国際色豊かなムードが流れていた。日本のフェスでありながら、どこか海外のパーティーに近い空気があったのも印象深い。
ファッションにも、その自由さが表れていた。いわゆる“RDCっぽい正解”があるというより、屋外レイヴ寄りのスタイルから都会的なフェスファッションまで幅広く、思い思いの装いでこの場所を楽しんでいる。全体として成熟したカルチャーの集まりという印象が強かった。
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
音楽面では、ディスコの名を掲げながらも、実際の空気感としてはテクノやハウスを軸にしたキュレーションが強く感じられた。
なお、筆者の滞在は限られた時間にとどまったため、各日のラインナップと注目されたアクトに関しては、現地で交わされた評価や来場者の声をもとに、その輪郭をなぞるかたちで紹介したい。
初日はBen UFOによるキュレーションのもと、Daphni、Floating Points、そしてシークレットアーティストとして登場したFour Tetが話題を集めたという。さらに夜のRed Bull StageではMalaも高い評価を得ていたそうだ。
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
© Suguru Saino / RAINBOW DISCO CLUB 2026
2日目は、現代のハウス/ニューディスコシーンを代表するGerd Jansonに注目が集まっていた。そしてトリを務めたHAAiがその日の空気をさらっていったそうだ。3日間を通してのベストアクトとして名前を挙げる声も多かったという。
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
そして3日目は、ユニークなディスコエディットで支持を集めるJonny Rockが初登場。最後はAntal & Huneeによるロングセットで締めくくられ、RDCらしい流れの中で、最後まで質の高いグルーヴが保たれていたと聞く。
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
会場そのものの魅力も、RDCを特別なものにしている大きな要素だ。東伊豆の自然に囲まれたロケーションは、都市型フェスにはない開放感を生み、音楽を聴くという行為そのものを少し特別な体験に変えてくれる。ステージ前ではしっかり踊っている人が多く、熱量は確かに高い。それでも過密になりすぎず、気持ちよく音に身を委ねられる余白がある。そのバランス感覚がとても美しかった。
今年象徴的だったのは、従来のピラミッド型ステージではなく、YOSHIROTTENが手がけた新ステージのお披露目だろう。ステージそのものが演出装置として機能する設計になっており、今後のRDCを象徴する存在になっていきそうな予感があった。
© Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026
協賛ブースの見え方も興味深かった。一般的な国内フェスのように整然と並ぶというより、それぞれが自由な向きや角度で設置されており、どこか海外フェスのようなラフさと余裕がある。広告感を強く押し出すのではなく、会場の空気に自然に溶け込むように存在していたのが印象的だった。
短い滞在ではあったが、RAINBOW DISCO CLUB 2026は、音楽、環境、来場者、そして場のつくり方まで含めて、非常に高い精度で成立しているフェスだと感じた。今ある世界観と密度を丁寧に守り育てていく。その姿勢こそが、RDCが多くの人にとって特別な場所であり続ける理由なのだと思う。
Rainbow Disco Club 2026
オフィシャルサイト:https://www.rainbowdiscoclub.com/
