2023年、ヒップホップは1曲も米ビルボードチャート1位を獲得していないことが明らかに


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これだけ国内のヒップホップが盛り上がりを見せているが、アメリカでは逆なのか。2023年に入って早くも半年が経とうとしているが、この時期までリリースされたヒップホップのアルバム、シングルともにBillboard 200、Hot 100で1位を獲得していないという事実が確認された。これは1993年以来30年ぶりのことだという。
昨年の同時期との比較
2022年の上半期を見てみると、Tyler, the Creator(タイラー・ザ・クリエイター)、Pusha-T(プシャ・T
)、Future(フューチャー)、Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)、Gunna(ガンナ)そしてLil Durk(リル・ダーク)と今年もリリースしているアーティストもいるが6人が全米1位を獲得。さらにJack Harlow(ジャック・ハーロウ)が「First Class」で、FutureはDrake(ドレイク)とコラボした「Wait for U」でそれぞれシングルとして全米1位も獲得していた。
しかし悲観的なニュースだけではない。売上の観点から見たヒップホップ全体の優位性は依然として揺るがず、2022 年と比較してユニット数は6.3%増加。ところがR&Bとヒップホップを合わせてみると市場シェアは過去1年間で27.8 パーセントから26パーセントへとわずかに減少。その間にカントリーミュージックとラテンミュージックは上昇している。
1位を獲得できない原因とは
チャートの動向には様々な理由があり、もちろんひとつではない。ビルボードはヒップホップが全米1位を今年獲得していない理由について“最も人気があり信頼できるアーティスト”からのリリースがないことを挙げている。Lil DurkやYoungBoy Never Broke Again(ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン)が確固たるファンベースを築いているようにも思えるが、全米1位の壁は高いようだ。
また、ニューヨークのヒップホップラジオ・パーソナリティーは別の理由を挙げている。Kanye West(カニエ・ウエスト)などにもインタビューを行ってきた有名パーソナリティーCharlamagne tha God(シャーラマネイ・ザ・ゴッド)は「ヒップホップのネガティビティが問題のひとつ」とコメントしている。犯罪・暴力的なものもあり、さらにニュースではそれらの内容が取りざたされるとなれば、悪い印象を与えてリスナーを逃すのも当然か。
逆に先に挙げたラテンミュージックのシェアが上昇していることについてはポジティブなエナジーに溢れた曲が多い。イージーに聴きやすいという点が関係しているだろう。ヒップホップがラテンアーティストとコラボすることも増えてはいるが、ラテンミュージックから学ぶことはまだまだあるようだ。
今年はヒップホップの生誕50周年という節目の年でもあり、あらゆる転機なのかもしれない。
