「Gqomは未来だ」Major Lazer、アフロハウスの新ジャンル「Gqom」を取り入れた新曲「Orkant/Balance Pon It」発表

この記事をシェア
Diplo率いるMajor Lazerが、南アフリカ人アーティストのBabes Wodumoをフィーチャーした新曲「Orkant/Balance Pon It」のMVをリリースしたのだが、同曲ではこれまでのカリビアンテイストのダンスホールから曲調が一転。なんとアフロビートに急接近した内容になっているから驚きだ。
Major Lazer、カリビアンから新世代アフロハウスへ!
Major Lazerは、今月、先述のMVに先駆けて、ケニア、エチオピア、ナイジェリアなどアフリカ諸国のクラブミュージックを使用したDJミックス『Afrobeats』を公開しており、「Orkant/Balance Pon It」は、そのオープニングを飾った曲だ。音楽的には南アフリカ発祥のダンスミュージックのジャンル”Gqom(ゴム)”からの影響を感じるのも大きな特徴と言えるだろう。
また最近は、ダンスホールからGqomへと音楽性をシフトチェンジさせようとしているのか、先日からTwitterでもGqomについてツイート。「Gqomは未来だ」とこのジャンルをレコメンドする動きを見せている。
GQOM IS THE FUTURE
— MAJOR LAZER (@MAJORLAZER) 2018年9月20日
YALL BETTER BE STUDYING TO GQOM AS MUCH AS YOU’RE DANCING TO GQOM pic.twitter.com/rabqkI7x6V
— MAJOR LAZER (@MAJORLAZER) 2018年9月20日
Gqomとは?
ちなみにそのGqomの音楽的特徴は、簡単に説明するなら”UKベースの影響を受けたデジタルなアフリカ産ハウス”といえば、なんとなく想像がつくかと思う。同ジャンルは、2年ほど前からロンドンで火がつき、専門レーベルの「GQOM OH!」やそのオーナーであるNan KolèらによるRinse FMの番組などが一時海外メディアからも注目を集めた。
またそういったこともあり、日本でも一部の耳の早いDJや音楽ファンの間でその存在が知られるようになっていたものの、それ以降は、ほかのジャンルほど広く認知されることはなく、”海外のアンダーグラウンドな音楽ジャンルのひとつ”という印象だったった。しかし、ここにきてMajor Lazerが、Gqomをプッシュし始めたことは非常に興味深い。もしかしたらこれが、世界的なGQOMに対する再注目のきっかけになるかもしれないと思うと正直ワクワクが止まらないという感じだ。
EDMの"次の可能性"を切り開くかもしれないGqom
そう考えてしまう理由を挙げるとすれば、Major Lazerは、これまでにカリビアンミュージックをEDMに持ち込み、ダンスホール人気を確立。「Lean On」のようなEDM化したダンスホールの大ヒット曲を世に送り出した実績を持っているからだ。
またメンバーのDiploは、これまでも辺境ビートと呼ばれる、バイレファンキやボルチモアブレイクスのようなローカルなクラブミュージックを積極的に自身の音楽に取り入れ、世界に紹介。そういったアンダーグラウンドな音楽人気の火つけ役を担ってきたことも考慮して考えると、Gqomが次のトレンドになる可能性も十分にあるはずだ。だからこそ、あえてここではこう言おう。常にシーンのトレンドを作ってきたDiploのお眼鏡にかなったGqomこそが、今、再注目するべきジャンルだと。
もし、この記事を読んでGqomのことに興味が湧いた人は、是非、以前にblock.fmで公開された下記の記事を一読してほしい。
◾️関連記事:次に流行る新しいハウスはこれだ。今、盛り上がる”Gqomゴム”とは?
今後の人気拡大具合はいかに? 気になる…
written by Jun Fukunaga
source:
https://www.billboard.com/articles/news/dance/8475945/major-lazer-babes-wodumo-orkant-balance-pon-it-video
https://www.billboard.com/articles/news/dance/8474866/major-lazer-afrobeats-mix
photo: Kim Metso