Kamasi Washingtonが新曲「Street Fighter Mas」発表! 日本ゲームに触発され「プロゲーマーになりたかった」

この記事をシェア
新世代のジャズシーンを担うサックスプレイヤー・Kamasi Washington(カマシ・ワシントン)。サマーソニック2018にも出演する彼が、今年発売のニューアルバム『Heaven and Earth』に先駆け、「Space Travellers Lullaby」「Fists of Fury」に続いて、新曲の配信を開始した。
「Fist of Fury」トレーラー
「Space Travellers Lullaby」トレーラー
日本のアーケードゲームに影響を受けたニューシングル「Street Fighter Mas」
「Street Fighter Mas」と題された今回の楽曲は、そのタイトル通りカプコンの格闘ゲーム「ストリート・ファイター」からインスピレーションを受けているんだそう。
相変わらずの超絶サックスプレイと神々しいオーラさえ感じられるオーケストラサウンドに、聴いてるそばから鳥肌が立つような素晴らしい曲となっている。
先行して配信されている2曲と同様、Instagram上にこの曲のイメージに合わせたトレーラーがアップされている。まるでこれから戦場に向かわんとするファイターのように、携えたステッキを振り回す彼の姿が印象的だ。
「ボクサーの入場曲みたいなもの」
さらに、この曲の公開に合わせて、ストリート・ファイターというゲームが彼の現在の音楽制作にどんな影響を与えているのかについて語る映像もアップロードされた。
「俺が若いときは、ちょうどアーケードゲームとコンソールゲームの入れ替わりの時期だった。今のコンビニの商品みたいにゲームがたくさんあって。その当時、よくRexallっていうゲームセンターに行ってたんだ」と、ゲームに明け暮れていた自身の少年時代について語っている。
「いろんな地域から全然タイプの違う人間がよく集まってた。イコライザーをずっと触り続けてるようなやつがいたり、つまりストリート・ファイターがすげえ上手いってことなんだけど。自分の暮らしてる場所ではすごく怖いって言われてる輩なんてのもいたけど、そこではゲームがすべてだから」と、このゲームを通じて多種多様のつながりができたのだそう。
「若かった頃、俺はストリート・ファイターに超ハマった。プロゲーマーになろうと思ったほどだ。冗談みたいだけど、自分がプレイする出番になったとき、テーマソングみたいにこの曲が頭の中で流れてたんだ。ボクサーの入場曲みたいな感じで」と、よくゲームで遊んでいた頃から今回の曲の原型を思い浮かべていたんだとか。
新譜の背景には地元の「OG」たちが
アルバム全体のバッググラウンドも、地元で恐れられていたOGたちの存在に寄るところが多いことを明かしている。「今回のアルバムはフッドのそういう人たちとの関わりから着想を得てるんだ。尊敬してる先輩たちのことなんだけど、俺たちはよく"OG"って呼んでた」
こうしてゲームで築いた関係が、今の創造力に結びついているとのこと。「別にギャングに属してたわけじゃないけど、俺はそういうやつらともゲームを通して仲良くなれた。彼らOGがゲームで彼らの間のいざこざを解決してたのかもしれないし、それってすごく素晴らしいことだなって大人になって気づいたよ」
プロゲーマーになることも考えていたというKamasi。彼のジャンルレスでユニークな音楽は、ゲームのような音楽以外の趣味で得た経験に強く感化されているようだ。そんな彼のパーソナリティが色濃く反映されているアルバム『Heaven and Earth』は6月22日配信・発売を予定している。
written by Kenji Takeda
source: https://pitchfork.com/news/kamasi-washington-shares-new-song-street-fighter-mas-listen/
https://www.instagram.com/kamasiwashington/
photo: Kamasi Washington Official