SNSにおけるダンスチャレンジの影響でHot100にも再登場!

『龍が如く7 外伝 名を消した男』のOP曲でRADWINPSの野田洋次郎とのコラボが話題のラッパー、J.I.D。彼の歩んできたキャリアや驚きを生む数々のコラボレーションを紹介。

<p>J. Cole（J・コール）率いるレーベル「Dreamville Records」のラッパーであるJ.I.Dが、日本のロックバンドRADWIMPSの野田洋次郎とコラボした楽曲が発表された。</p>
<p>この曲は11月に発売予定のゲーム『龍が如く7 外伝 名を消した男』のオープニング曲で、タイトルは「片時」。楽曲を使用したオープニングムービーも公開されている。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="『龍が如く７外伝 名を消した男 』オープニングムービー【テーマ曲「片時」野田洋次郎（Yojiro Noda） x J.I.D】" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/oa_qDtpUPnc?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>ヒップホップに親しみのないリスナーにとっては突如として表れたJ.I.Dの名前。本稿では彼のキャリアと魅力を紐解いていこう。</p>
<h3>アスリートとしての挫折</h3>
<p>Dreamville Recordsの一員としてここ数年で注目度を高めているJ.I.D。2017年のメジャーデビュー後からもコンスタントにアルバムをリリースし、昨年リリースした最新作『The Forever Story』にはLil Wayne（リル・ウェイン）やLil Durk（リル・ダーク）といった全米1位ラッパーも参加している。8月15日にduo MUSIC EXCHANGEで開催された初来日公演もソールドアウトと、日本でも確実に人気が高まっているとこころだ。</p>
<p>実は、J.I.Dのキャリアは22歳の挫折からスタートしている。フットボール選手として期待されていた彼は大学へも奨学金で進むほどの注目選手だったが、怪我で選手としての価値を失い、卒業を前にして学校から奨学金を取り下げられてしまった。選手生命を絶たれ、父親から家を追い出されホームレスとなった彼に残ったのは車だけ。これらの試練の中で彼は地元の友人の影響もあって、次なる自分の進む道を音楽業界だと定めた。</p>
<p>ゾーン6と呼ばれる地域、レジェンドラッパーのGucci Mane（グッチ・メイン）と同じ地元で育った、と言えばどのような環境だったか容易に想像がつくだろう。その環境をJ.I.Dは「151 Rum」、「General」でリリックに書き起こしている。</p>
<p><em>「イリーガルで稼ぐことを美化したことはない。それよりももっと良い方法で家族を養えるはずだ」</em></p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="General" width="500" height="375" src="https://www.youtube.com/embed/BagJ5XDKhQk?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
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<h3>EARTHGANGから学んだもの</h3>
<p>J.I.DがJ. Coleに出会う前に、彼のキャリアを語る上で外せないのがJohnny Venus（ジョニー・ビーナス）とDoctur Dot（ドクター・ドット）によるEARTHGANG（アースギャング）だ。今ではレーベルメイトでもある彼らだが、J.I.Dが大学在学中に寮のスタジオでレコーディングした曲に、いち早く注目したのが同じ大学に在籍していたEARTHGANGの2人。</p>
<p>ホームレスになってしまったJ.I.DはEARTHGANGの2人の家に拾われ、その中でレコーディングやエンジニアリング、音楽に関する様々なことを学んだという。そうして出来上がったのが、大学を退学するのと同年の2012年にリリースされた初のミックステープ『Route of All Evil』だった。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="J.I.D - Route of Evil" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/2uOg0g4ovsk?list=PLkhuT9PkIBHjKpaAf16XMM4qnf-qKbqrt" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>J. Coleとの出会い</h3>
<p>数週間の路上生活で「フットボール選手としてプロを目指していた以上に必死になる必要がある」と感じたJ.I.Dは、翌年次なるミックステープ『Para Tu』をリリース。同年にEARTHGANGもファーストアルバムをリリースすることをきっかけに、彼らとまた別の大学仲間らとともに2014年に同郷クルーSpillage Village（スピレッジ・ヴィレッジ）を結成。彼らのパフォーマンスが地元で話題になると、EARTHGANGは2014年にAb-Soul（アブ・ソウル）のツアーにオープニングアクトとして出演。この際にJ.I.Dもコラボ曲「Exactly」でステージに立った。</p>
<p>このツアーでプロデューサーのCedric Brown（セドリック・ブラウン）と親しくなったJ.I.DはCedric BrownがJ.I.Dの楽曲をJ. Coleに聴かせたことをきっかけに、現レーベルのボスの耳に入ることとなる。そしてようやく2017年に契約、ファーストアルバムをリリースするに至った。この挫折から約5年間の下積みは今のJ.I.Dの活躍を見ると必要不可欠な期間だっただろう。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="EarthGang &quot;Exactly&quot; Feat. J.I.D Prod By Studebaker" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/qUw8V_BjGT4?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
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<h3>メインストリームで知名度を上げたコラボ</h3>
<p>2017年にファーストアルバム『The Never Story』をリリースし2018年にセカンドアルバム『Dicaprio 2』、2020年にはレーベルコンピ『Revenge Of The Dreamers』でグラミー賞にノミネートもされたJ.I.Dにとってさらに人気を高めるきっかけとなったのが、2022年にImagine Dragons（イマジン・ドラゴンズ）の「Enemy」にフィーチャリングで参加したことだ。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Imagine Dragons x J.I.D - Enemy (from the series Arcane League of Legends)" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/D9G1VOjN_84?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>この曲はNetflixのアニメシリーズ『アーケイン』の主題歌としてロングヒットを記録。ヒップホップだけでなく幅広い層にJ.I.Dの名前を広め、自身初となる米ビルボード100でのトップ5入りを果たした。</p>
<p>またMetro Boomin（メトロ・ブーミン）が手がけた『スパイダーマン：アクロス・ザ・スパイダーバース』のサントラにも参加していることも忘れてはならない。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Offset, JID - Danger (Spider) (Visualizer)" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/GizQn9rdiho?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>アジアのアーティストとも接近</h3>
<p>2023年の夏、大きな話題を集めたのはK-POPガールズグループ、NewJeansとの共演だろう。コカ・コーラのグローバル楽曲としてリリースされた「Be Who You Are (Real Magic)」には、Jon Batiste（ジョン・バティステ）、Cat Burns（キャット・バーンズ）、Camilo（カミーロ）、NewJeansそしてJ.I.Dが参加。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Be Who You Are (Music Video) | Coke Studio | Jon Batiste, J.I.D, NewJeans, Cat Burns, Camilo" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/XEsrFIQOWZg?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>さらに、NewJeansとコカ・コーラのコラボソングとしてリリースされた「Zero」は、J.I.DがRemix参加したバージョンも公開され反響を呼んだ。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="NewJeans x J.I.D | Zero (Remix) | Coke Studio" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/HX9vJaXD8WE?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>また、7人組HIP HOP / R&amp;BガールズグループのXGによる動画シリーズ『XG TAPE』では過去にJ.I.Dの「Surround Sound」がCOCONAによってビートジャック。この曲は上述したアルバム『The Forever Story』に収録されており、ヒップホップの大ネタAretha Franklin（アレサ・フランクリン）による「One Step Ahead」をサンプリングしている。</p>
<p>実にDreamville Recordsのラッパーらしいトラックではあるが、これをXGがチョイスしたところに渋さを感じる。しかも元ネタに沿ってリリックを展開し、冒頭ではオールドスクールマナーさながら自分の名前を「C to the o,c,o,n,a」と紹介。これにはヒップホップのヘビーリスナーも耳を傾けてしまうだろう。</p>
<p>J.I.D本人もこのCOCONAのビートジャックに「彼女はクレイジーだ!!」を賞賛のコメントを投稿していたそうだ。</p>
<p>ちなみにこの回の『XG TAPE』では2番手のMAYAもDreamvilleのレーベルコンピから「Down Bad」をビートジャック。自分たちのデビュー曲「Tippy Toes」をセルフサンプリングしている点でもそのIQの高さが伺えるサイファー動画となっている。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="[XG TAPE #2] GALZ XYPHER (COCONA, MAYA, HARVEY, JURIN)" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/-L4Visli9sA?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
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<p>このようにアジア系のアーティストとも接近するJ.I.Dだが、今回「龍が如く」での野田洋次郎とのコラボは、野田がJ.I.Dのファンだったことから実現したという。「龍が如くスタジオ」の最新情報を公開する「RGG SUMMIT FALL 2023」の中で配信された野田洋次郎のインタビューでは、J.I.Dが有名になる前からSNSでフォローしていたこと、J.I.Dとの制作の中で学んだことなどが語られている。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/E8Nw0IedncM?si=1odt4jM2TY99FUbK&amp;start=805" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div>※13:25あたりからJ.I.Dのコメントと野田洋次郎のインタビュー</p>
<p>予想外すぎるコラボレーションにはRADWINPS、J.I.D双方のファンやゲームファンからも驚きの声が上がった。楽曲「片時」のリリースは現時点では未定とのことだが、ぜひリリースを期待したいところだ。</p>
<p>紹介してきたように、ヒップホップシーンのみならず幅広いアーティストとのコラボレーションでさらにファン層を拡大し続けるJ.I.D。挫折を知るからこそ成功に近道のないことを知る彼のこれからの活動にも要注目だ。隠れた過去曲もしっかり聴き込んで次なる来日を楽しみに待とう。</p>
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野田洋次郎やNewJeansとも共演するラッパーJ.I.D　挫折からスタートした音楽キャリアとファンを拡大するコラボレーション

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<p>ディレクターYANATAKEがお送りする block.fm の人気ヒップホップ専門番組！2015年7月より毎週放送！渡辺志保とYANATAKEがナビゲーターを務めてお送りします。</p>


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<p>クリスマスウィークエンド直前のチャート更新。ビルボードのHot100では2位に、グローバルチャートでは1位となっているMariah Carey（マライア・キャリー）の「All I Want For Christmas Is You」だが、TikTokチャートではJ.I.Dのバイラルヒット中のシングル「Surround Sound」が堂々の1位を獲得した。前週まで上位にいたMariah Careyが追い抜かれることになるとは、大方のファンも予想していなかっただろう。</p>
<p>前週は、「Surround Sound」は同チャートで5位にランクインしていた。</p>
<p></p>
<blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true">
<p lang="en" dir="ltr">JID&#39;s &quot;Surround Sound&quot; has dethroned Mariah Carey&#39;s &quot;All I Want For Christmas Is You&quot; for the No. 1 spot on Billboard&#39;s TikTok 50 chart <a href="https://t.co/7ei0VPTN3O">pic.twitter.com/7ei0VPTN3O</a></p>
<p>&mdash; Complex Music (@ComplexMusic) <a href="https://twitter.com/ComplexMusic/status/1736451132971733283?ref_src=twsrc%5Etfw">December 17, 2023</a></p></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
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<h3>ダンスチャレンジの影響でチャートを駆け上がる</h3>
<p>J. Cole（J・コール）率いるDreamville（ドリームビル）のラッパー、J.I.Dによる「Surround Sound」は2022年8月にリリースされた彼のサードアルバム『The Forever Story』に収録されており、Mos Def（モス・デフ）（現: Yasiin Bey）による1999年のヒットシングル「Ms. Fat Booty」をサンプリングした曲。</p>
<p>TikTokではこの曲を使った“セーリング・チャレンジ”とも呼ばれるダンスチャレンジが流行。その内容はトゥワークする姿を撮影する前に撮影するための携帯をベストアングルに設置するシーンから始まるもの。このチャレンジの影響でHot100チャートにも再登場し64位につけている。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="J.I.D - Surround Sound (feat. 21 Savage &amp; Baby Tate) [Official Music Video]" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/Y19q-7VN2WI?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<h3>Hot100では4位までをクリスマスソングが独占!!</h3>
<p>TikTokチャートでは1位を譲ったとはいえ、やはりホリデーシーズン真っ只中のこの時期、Hot100では1位に1958年のBrenda Lee（ブレンダ・リー）による「Rockin' Around The Christmas Tree」が輝いている。ロックンロールとカントリー・ミュージックの殿堂入りを果たしているBrenda Leeはリリースから65周年を祝って今年11月に新たなMVを公開していて、その影響も大きいだろう。</p>
<p>さらに2位にはMariah Carey「All I Want For Christmas Is You」、3位に1957年のBobby Helms（ボビー・ヘルメス）による「Jingle Bell Rock」、そして4位にはこちらもお馴染みWham!（ワム）「Last Christmas」がランクイン。</p>
<p><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" title="Brenda Lee - Rockin&#039; Around The Christmas Tree (Official Music Video)" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/TFsZy9t-qDc?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen></iframe></div></p>
<p>これらの曲以上にクリスマスの定番となる曲がリリースされるとは思えないが、J.I.Dの曲しかり今の時代ならではのチャートアクションも起こっているようだ。</p>
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J.I.D「Surround Sound」がMariah Careyを抑え、ビルボードTikTokチャートで1位を獲得

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