UKロック復活! 勢いある注目のバンドArctic Monkeys（アークティック・モンキーズ）を紹介

UKロックシーンはこれまで優れたバンドを数多く輩出し、世界の音楽シーンに大きなインパクトを残してきた。その輝きは今も色あせていないことを証明してくれるバンドがArctic Monkeysだ。今回はイングランドから飛び出した気鋭のバンド、Arctic Monkeysについて紹介していこう。

ロックンロールリバイバル! 衝撃的なデビューは世界を震撼させた

Arctic Monkeysはハイスクールの同級生たちによって結成されたバンド。当初はレッドツェッペリンやビートルズをコピーを楽しむ、どこにでもいる高校生バンドであったようだ。バンドが結成された2002年当時はヒップホップやクラブカルチャーが盛り上がっていた時代。Arctic Monkeysのメンバーもこのムーブメントに大きな影響を受けている。のちにリリースされる楽曲の多くに、ヒップホップやクラブミュージックのテイストが感じられるのは、そのためであろう。

また、2002年当時は同時にロックンロールリバイバルと呼ばれるムーブメントが巻き起こっていた時代。ガレージロックを再定義したストロークスやホワイトストライプスなどが注目を集め、長らく低迷していたロックシーンに大きな活力を与えていた。このムーブメントに刺激を受けたメンバーは次第に自分たちのオリジナル楽曲を作成するようになる。こうして誕生したバンドがArctic Monkeysだ。Arctic Monkeysはオリジナル楽曲を作成後、各地のライブハウスを転々としながら活動を行っている。この時まだ10代であった彼らではあるが、ライブハウスで次第に注目を集めるようになっていた。やがて、ファンによってインターネット上に楽曲が配信されたことがきっかけで人気が爆発。2005年には「I Bet You Look Good On The Dancefloor」でデビューすることとなった。

失望する前に聴くべし! ロックのアツい感情をよみがえらせてくれるArctic Monkeysの楽曲を紹介

ヒップホップを思わせる早口な歌いまわしとガレージロックを基盤とした荒々しいギターリフが印象的な「I Bet You Look Good On The Dancefloor」は瞬く間にイギリスのロックファンを虜にした。畳みかけるような激しい楽曲に、誰もが口づさみたくなるような親しみやすいメロディーを載せる構成はクラブミュージックを彷彿とさせる斬新な試みで、ロックの新しい可能性を感じさせるのに十分だった。この衝撃的なデビューは「オアシス以来の再来」として、瞬く間に全世界へと広がり、Arctic Monkeysはデビューから一瞬にして世界のスターダムへと駆け上がっている。1stアルバムのリリースが大成功を収めた後もArctic Monkeysは精力的に活動を行ない、各地でのライブツアーを次々と成功させるなど、バンドとしての完成度の高さも証明した。

また、2ndアルバムとなる「Favorite Worst Nightmare」に収録されている「Brianstorm」や「Teddy Picker」では、改めて作曲と作詞能力の高さを示し、1stアルバムの出来がフロックではなかったことも証明している。Arctic Monkeysの衝撃的なデビューはすでに10年以上前である。しかし彼らの生み出した楽曲は現在も色あせることなく大きな輝きを放っていると言っていい。

ロックは90年代に勢いを失い、一時期はどん底にまで低迷していた時期もあった。その時にロックへの魅力を失い、音楽シーンから離れていった人も多いのではないだろうか。しかしArctic Monkeysのようにロックンロールリバイバルを機に、もう一度ロックの再定義を行い、魅力的な楽曲を次々とリリースしているバンドもある。もしも、まだArctic Monkeysの楽曲に触れたことがないのであれば、ロックに失望する前に一度は聴いてみることをおすすめしたい。

Photo:https://www.facebook.com/pg/ArcticMonkeys/photos

Written by 編集部