最新モジュラーシンセVolca ModularとPocket Operator Modularがアツすぎる!

最新モジュラーシンセ系機材に注目が集まっている。
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2019.01.21 12:30

各メーカーから世界最大の楽器見本市「NAMM」開催にあわせて続々と新作機材が発表される中、注目したいのが今、プロ、アマ問わず音楽クリエーターの間で人気になっているモジュラーシンセだ。  


世界最大の楽器見本市「NAMM」でも注目のモジュラーシンセ 


モジュラーシンセ人気は近年、世界的にも高まっており、それはここ日本でも同様。昨年も東京ではモジュラーシンセの祭典『TFoM 2018』が開催され、愛好家の間で注目を集めたイベントになったことは記憶に新しい。


コルグのVolcaシリーズにセミモジュラーシンセ「Volca Modular」登場  


そんなモジュラーシンセ人気は有名楽器メーカーももはや無視できないものになっているようで、「NAMM」開催前の今、最新モジュラーシンセ系機材が話題を呼んでいる。その中でもまず注目したいのはコルグが発表したセミモジュラー・アナログ・シンセサイザーのVolca Modular。  


こちらは厳密に言えば、愛好家の間で人気を集める自分で各モジュラーシンセをビルドし、パッチングしていくというタイプのものではないが、同社のコンパクトシンセ「Volca」シリーズの最新作としても話題になっている。 Volca Modularの特徴は、コンパクトなvolcaのボディに8つのモジュール、50のパッチ・ポイントを装備している点で、モジュラー・シンセの基礎を学びながら、ひと味違うアナログ・サウンドを自分好みに探求して音作りを行える点。また同機は、モジュラーシンセの世界でいうところの「ウェスト・コースト・スタイル」の機材だ。




「ウェスト・コースト・スタイル」とはざっくり説明すると”電子楽器本来の自由な音を追求する”スタイル。FM変調などによる倍音の多いオシレーターをベースに、ランダムかつ複雑なコントロール信号やローパス・ゲート回路によって音色/音量に変化を与え、ツマミをちょっと動かしただけで大きく音が変わる、独特の実験的な音作りが、モジュラーシンセ愛好家を魅了。しばしばそのようなどハマり状態は”モジュラー沼”と界隈ではいわれるほど近年、熱狂的なフォロワーを生み出している。



そんなモジュラー沼状態を作り出すポテンシャルを秘めたVolca Modularには、偶発的なアイデアを生み出すランダマイズ機能、ステップを往復するバウンス・シーケンス・モード、ランダムに前後しながら徐々に進んでいくストカスティック・シーケンス・モードの2つのシーケンス・モードを搭載しているが、最注目すべき点は現代の楽器として音楽に対する対応も点。音楽的に踏み込んだスケール、キーの調律も可能かつマイクロ・チューニングも搭載しているため、ピッチを上下させたオリジナルなチューニングで独自の演奏を追求することができる点がおもしろい。またほかのvolcaシリーズやelectribe、SQ-1などの機材との同期プレイによるセッションや外部コントロールのためのCV IN端子を搭載されているところは非常に興味深い。 


Volca Modularは、2019年2月中旬発売予定で海外音楽メディアの情報によると販売価格は199.99ドル(約2万1000円)になるそう。


teenage engineeringから自作できる「Pocket Operator Modular」登場 


次に注目したいのがスウェーデンの機材メーカーteenage engineeringの新商品「Pocket Operator Modular」だ。こちらのコンセプトは、「The poor man’s modular」というお金がない人でも低価格でモジュラーシンセを始められるという価格設定。モジュラーシンセは、複数のモジュールを組み合わせていくことで音作りを行うものだけあって、最低限のシステムを組み上げるにしても数万円〜10万円程度の出費は必至。それだけにモジュラーシンセを始めたくても二の足を踏んでしまうという人も少なくないだろう(かくいう筆者もその口だ)。 


しかし、今回発表されたPocket Operator Modularには16ノートのキーボード/シーケンサーを備えたモノフォニックシンセである「170」と3オシレーター、2エンベロープ、2VCA、16ステップ・シーケンサー付きの「400」、そして16ノート・キーボード/シーケンサーの「16」の3点がラインナップ。「16」はそれ自体では音を出すことができないが、「170」と「400」のどちらかがあればモジュラーシンセ体験は可能だ。




ちなみに「お金がない人向け」というコンセプトのもとに販売される同社のモジュラーシンセのうち「170」は349ドル(約3万8000円)で、「400」は499ドル(約5万4000円)という価格設定になっており、本格的なモジュラーシンセの最低限のシステムを組む価格のことを考えるとまだお手頃感がある価格帯だといえる。 


あとPocket Operator Modularシリーズのおもしろいところは自作してシンセを作るという点。公式サイトによると70ページのカラーマニュアルが付属するとのことで、ユーザーはそれを見ながら組み上げるという感じだ。さらにほかのメーカーが販売するEurorackモジュールと同じ3.5mmジャック入力が採用されているため、互換性もあり、既存のモジュールを持っている人も追加のモジュールとして使用することができる。




そんなPocket Operator Modularは現在は、teenage engineeringのオンラインストア限定で販売中。もし、今年こそはモジュラーシンセを始めてみたいと考えている人は入門機としてPocket Operator Modularを購入してみてはいかがだろうか? 


セミモジュラーでモジュラーシンセの仕組みを理解しながら音楽制作をしたいならVolca Modular、自作しながら本格的なモジュラー体験をとりあえず格安で味わってみたいならPocket Operator Modularという風に自分の目的や好みでチョイスできそうな最新モジュラーシンセ系機材。まずはこのふたつのうち気になった方の機材をゲットしてみては? 


written by Jun Fukunaga

source:

https://www.factmag.com/2019/01/15/korg-volca-modular-volca-drum-announced/

https://www.factmag.com/2019/01/18/teenage-engineering-pocket-operator-modular-announced/

https://www.korg.com/jp/products/dj/volca_modular/

https://www.teenageengineering.com/products/po/modular


photo : Korgteenage engineering YouTube



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