"2020年の都市"をテーマにしたコンセプトアルバム『都市計画(Urban Planning)』がリリース

Okada Takuroとduennによる”興味深いが無視できる”音楽は、2020年の都市にフォーカスしたものになっている。
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2020.05.20 06:00

これまで王舟&BIOMAN、Jim O'Rourke、Ana Da Silva & Phewの電子音楽作品を発表してきた「NEWHERE MUSIC」より、最新作となるOkada Takuro(岡田拓郎)+ サウンド・アーティストduennによるコンセプトアルバム『都市計画(Urban Planning)』がリリースされた。



生活の中に鳴らされるべきアンビエント・ミュージックを問う作品に 


 『都市計画(Urban Planning)』では、岡田とduennのディスカッションで生まれたキーワード”都市の音楽”から全ては始まっており、現代において、生活の中に鳴らされるべきアンビエント・ミュージック(環境音楽)とはどんなものなのだろうか? 互いにそんな会話を重ねながら、2人は1つの大きな決まりごととして、「duennが作るメロディのみでアルバムを完成させる」ということが定められている。  


これはduennはこれまでの活動の中で、メロディを創作したことがない稀有なアーティストであることに由来しており、本作が、明確なコンセプトの上で構築されていった作品ではある一方、装飾がまったくなされない最小限の音で構成されているのは、メロディメイカーとしては生まれたばかりの赤ん坊であるduennが紡ぎ出したプリミティブなメロディが中心になっているからだ。そのこともあって、本作では聞き手には"小さいときに聞いてた子守唄"とも感じる取れるやさしげな素朴さを持つ作品になっている。


また本作はメロディのduenn、編集、プロデューサーとしての岡田、はっきりとした役割分担があり、初めてのメロディを生み出す過程でduennがGarageBandという誰もが扱うことが出来るソフトを選択したという部分も結果的には必然性があるように感じる。 


80年代から活躍し、環境音楽、現代美術の分野で多大な功績を挙げている藤本由紀夫や吉村弘など、偉大なる先人たちへのリスペクトもこの作品は大いに感じさせる内容は、ソングライターだけではなく、クロスオーバーした活動を拡張し続ける2人ならではの魅力といえる。しかしながら名作に思いを馳せるだけではなく、はっきりと2020年の都市にフォーカスが当たっており、1分、2分台の楽曲構成はサブスク時代に対応したポピュラーアーティストたちとも共鳴する部分を持ち合わせていることも興味深い。





”物語”ではなく、”空気”になるために作られた3時間を超えるMVにも注目  


さらにアルバムリリースとあわせて、我々が普段思い描くMVとは異なる、まさしく”物語”ではなく、”空気”になるために作られた3時間を超えるMVも公開されている。同MVでは、映像とともにエンドレスにアルバムが繰り返される点に注目だ。



つて、ブライアン・イーノはアンビエント・ミュージックを"As ignorable as it is interesting(興味深いが無視できる)”という言葉で表現したという。構想から実に2年余りの歳月かけ2019年に完成を迎えた本作。電車、車、部屋の中、散歩中の公園、様々なシチュエーションに溶け込む”興味深いが無視できる”「都市の音楽」は、現在、誰もが予想していなかったウィズコロナの時代にどう響くのだろうか? それぞれの耳で確かめてほしい。 


おすすめはどこか牧歌的な「Green Park(UP-06)、静かな都市の情景が頭に浮かぶ「Landscape(UP-11)」、リズミカルなエレピが美しく響く「Infrastucture(UP-16)」あたり。



【リリース情報】 
Okada Takuro + duenn『都市計画(Urban Planning)』

2020.5.20 Digital Release

Newhere Music NWM-004


配信先リンク

https://ssm.lnk.to/UrbanPlanning


01. Waterfront (UP-01)

02. Aquapolis (UP-02)

03. Third Sector (UP-03)

04. Hana To Midori To Hikari (UP-04)

05. Nijuuisseiki No Mori (UP-05)

06. Green Park(UP-06)

07. Social Welfare (UP-07)

08. Public Space (UP-08)

09. New Urban Center (UP-09)

10. Subcenter (UP-10)

11. Landscape (UP-11)

12. Zone (UP-12)

13. 116 (UP-13)

14. Public Open Space (UP-14)

15. Cosmodome (UP-15)

16. Infrastructure (UP-16)


written by Jun Fukunaga



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