Dos Monos『TENET テネット』を語る

Dos Monosがクリストファー・ノーラン『TENET テネット』についてトーク。
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2020.09.29 08:00

Dos Monosの3人がblock.fm『TOKYO BUG STORY』の中でクリストファー・ノーランの最新作『TENET テネット』について話していました。


番組情報


▶「TOKYO BUG STORY」

放送日:毎月第4木曜日 21:00 - 22:00 O.A.

番組URL : https://block.fm/radios/728





荘子it:最近さ、『TENET テネット』を見てさ。あの自殺する薬。よく『メタルギア』とかでもあるスパイが「これを飲むと自殺できる」みたいなやつ。あんな感じでずっと口の中に歯をいっぱいゴロゴロと……。


TaiTan:ああ、そうね。俺も今、言われて『TENET テネット』の冒頭のシーンを思い出したよ。


荘子it:『TENET テネット』って本当さ、なんかすごい話題だけど。TaiTan、あんまり話したくないんだよね?(笑)。


TaiTan:いやいやいや……。


荘子it:複雑なプロットの映画ってあんまり好きじゃないもんね。


TaiTan:俺ね、「話したくない」っていうよりかは、俺も白状すると開始5分で置いていかれてた。


荘子it:フフフ、5分ってまだ……(笑)。


TaiTan:あのオペラのシーンで置いてかれた。俺(笑)。


荘子it:ま、あれは置いていかれるっていうか、少なくとも「ワーッ!」っていうか……「置いていかれる」の概念が違うでしょ、それは。別に映像として何か始まったっていう状況に立たされないっていうか。


TaiTan:俺の記憶は幕前の山崎紘菜さんっていう東宝シンデレラの顔しか覚えてない。『TENET テネット』は。全てを忘れました。だから逆に荘子itにちょっと話してほしいかな。その意味では。


荘子it:『TENET テネット』ね、俺は2回見たよ。やっぱり。2回、見ないとさ。まあ、すごい「難解だ、難解だ」って言われているけども。そんな言うほど、めちゃめちゃ難解な話かというと、そういうわけじゃないんだけど。最初に、なんて言うんだろうな? 難解っていうか、どこに焦点を置いて見ていいのかがよくわかんないみたいな。特に最初の方とか。


あと、最後の方。一番のクライマックスとかね。最初と最後らへんで何を目的に見ていいのかがわかんないみたいな。で、キャラクターも結構、これはノーランは全部そうだけど。割と抽象的なキャラクターっていうかさ。そんなに掘り下げもないし。よく言われているのは息子とか、すごい大事なのに「息子、いたっけ?」みたいなレベルの扱いっていうか。


TaiTan:ああ、そうだね。うんうん。


荘子it:だから、超図式的だし。悪役とかも。だからまあ、あんまりどこに乗っていいのか、みたいなのはあるけど。映像としてやりたかったことがあるんだねっていう、まあ普通の意見だね。いつも通り、「こういう映像を作りたかった」みたいなのが。まあ、1回目でも面白いけど、1回目に見るだけだとなんて言うか……まあ、なんか映像としての新鮮さはあるけど、別に要は最後のラストシーンの方の印象だけが残るとそこまでっていう映画で。トニー・スコットの『デジャヴ』とかの方が面白いじゃん、みたいな話になっちゃうと思うんだけども。2回、3回と見ると……だから俺、本当にゲームにした方がいいと思ったんだよね。プレステ5が出るじゃん? 俺、プレステ5であれをやったらめちゃめちゃ面白かったと思うんだよね。


TaiTan:なるほどね。


荘子it:だから「2時間の映画で……」っていう作劇では、別に2時間半とかあるところはあるけど。そんな……それで、「やっぱりノーランは映画的じゃない」とか言うと、途端に蓮實シネフィルのショボい残党感が出るからそういうことは言いたくないんだけども。だからノーランを頑張って見ているんだけども。まあ、たしかにちょっとあんまり映画的な作りとして、そんなにかっこいい作りになってない気もする。やっぱり。うん。でもまあ、面白いところは面白いと言おう、みたいなそういう感じでいるっていう。


TaiTan:そうね。ヒロインが……。


荘子it:ヒロイン、めっちゃよくなかった?


TaiTan:でら美しい。っていうか俺、「美しい」っていう言葉が正しいというか、なんかすごい気になる女性で。


荘子it:『華麗なるギャツビー』とかに出ていたよね。あの人、身長が190センチとかあるんだよ。ヤバいのがさ、悪役の誰よりもさ、ヒロインが身長がデカくてさ。めっちゃ強面のガタイのいいボディガードとかよりもそのヒロインの方がデカいんだよ。


TaiTan:強そうなんだよね。


荘子it:そうそう。あの食堂の裏のシーンとかね。


TaiTan:なんかね、顔がすげえよかったですね。


荘子it:俺、あの人超好きなんだよね。『華麗なるギャツビー』の時からめっちゃ好きだったんだよ。


TaiTan:ああ、前から目をつけてたんだ。


没:『TENET テネット』の予告編にさ、ヒロイン出てこなくね?


荘子it:ヒロイン然としていないからじゃない? 『インターステラー』のアン・ハサウェイ的な……。


TaiTan:ボートに乗っている人よ。予告編で。


没:予告編、全く女性の記憶がないな。


TaiTan:没は全てを忘れるな(笑)。


荘子it:いや、でもこれはマジで擁護するわけじゃないけど。ノーランはやっぱり女性キャラの存在感が薄いよね。本当にだからさ、アン・ハサウェイとかも『インターステラー』でめっちゃ……それこそ「きれいだな」みたいな印象は残ってるけど。キャラクターとしてギミックになってるというか。ヒロインがさ。まあ、『メメント』の時とかも全部そうだけどさ。最愛の人とかさ、なんかそういう感じよね。あんまりそういうところ、読み込みできないけど。女性キャラのなんかギミック感がすごいあるよね。ギミック感だからこそ、その美しさとかだけがやたら印象に残るみたいな。


TaiTan:そうだね。四肢の動き全てが気になるっていうくらい。


荘子it:足とか超長いからね。


TaiTan:そうなんだよね。あのね、クルーザーの上でね、床に落ちた何かを拭くっていうシーンがあるんですけど。なんかすげ絵、そこが一番印象に残ってますね。もはやね。


荘子it:もうエロいもんね。あそこ。色仕掛けしてるシーンだしね。なんなら。


TaiTan:そうそうそうそう。いやー、なんかね、上がりましたね。


没:色仕掛けに普通に上がる(笑)。


TaiTan:普通に、そう。「おおう!」っつって(笑)。


荘子it:俺さ、ツイートもしたんだけども。似てるっていうと、やっぱり『ブルータル・ジャスティス』なんだよね。なんでかっていうと、両者ともに白人監督があえてのブラックムービーオマージュみたいな感じの作りを採用してるやつで。『ブルータル・ジャスティス』……没は『ブルータル・ジャスティス』を見たからわかると思うけども。


主人公が……まあ、「主人公」という風な感じでもないけど。群像劇っぽいっていうかさ。まあ、昔のあのガイ・リッチーの『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』みたいなさ、いろんなやつの背景が描かれて。そいつらが一堂に会するみたいな映画だから。最後まで誰が本当の主人公か?っていうのはあんまりわからない作りだけど。最後まで見ると割とそういう感じの作りになっているよね。


没:そうだね。


荘子it:それで完全に『TENET テネット』もそうで。だからその両者の違いがまたすごい面白いなと思ったね。


没:へー。ああ、見よう。


荘子it:実際に見比べるとね、意味は分かると思う。


TaiTan:なるほどね。見るか。


荘子it:『ブルータル・ジャスティス』はね、俺は最初の1時間ぐらいで「ちょっとテンポ悪い……」みたいな。たぶん誰もが思うと思うんだけども。


没:でも超面白かったけどね。最初の方から。


荘子it:面白いけど……面白いんだけど、なんかこの感じだけだったらあまり、みたいな。わかるかな? なんかちょっとふざけて……「ここでウィットに富んでいるんだな」みたいな。そういう感じが……ちょっと初対面感もあるからさ。どこが面白いとかっていうのが。


没:背景の紹介段階みたいな感じのね。


荘子it:そうそうそう。その時点での処理はそこまで気が利いてるとは思わなかったし。しかも途中で、まあこれは誰もが印象に残るシーンだと思うんだけど。やたらグロいシーンが出てきて。グロい目に遭う人の背景をちょっと描いたりするんだよね。それのためだけに。


没:あれ、めっちゃヤバかった。


荘子it:それとか、普通にちょっと性格が悪いなと思って。


没:しかもさ、あの人ってクレジットで結構最初の方に出てくるじゃん。主役みたいな感じで出てくるよね。普通に。


荘子it:そうそう。だからそういう感じのところに別に快楽は見出さないかな、みたいな(笑)。そういうちょっとね、全然……俺は初対面だから。俺、S・クレイグ・ザラー監督の作品を見るの、初めてだったから。そういうのでちょっと見定めていたんだけど。まあ後半1時間の面白さは圧倒的で。


没:ヤバいよね。


荘子it:すごかったね。だからさっきの『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』はさ、その背景を描かれたやつらが最初から結構リズミカルでさ。最初から最後まで面白いけどさ。『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』とかだと。あれとかって、その一堂に会した瞬間を割と一瞬でバーン!ってやっちゃうけども。そこをすげえ3、40分ぐらい引き延ばしたみたいな。そのこいつらが一堂に会したっていうところ。あそこをあの解像度でずっとじんわり見せるのって結構すごかったね。


没:しかも、一堂に会した人たちがあんまり興奮してない感じもヤバいよね。


荘子it:興奮していない。なかなか始まらない。だからそもそも、相手の顔を見るところになかなか行かないっていうのがいいっすね。まあ、顔を見ずに死んだりとかね。あれはね、すごい。


没:ぜひTaiTanも見た方がいいよ。


荘子it:うん。



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放送日:毎月第4木曜日 21:00 - 22:00 O.A.

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荘子it(MC/トラックメーカー)、TAITAN MAN(MC)、没 a.k.a NGS(MC/DJ)からなる3人組HIP HOPユニット”Dos Monos”による番組『TOKYO BUG STORY』。圧倒的な音楽性の高さと、独自に作り上げた世界観を是非ラジオで体感してほしい。



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