Dos Monos、映画の「ネタバレ」を語る

Dos Monosが映画などの「ネタバレ」についてトーク!
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2020.10.02 12:00

Dos Monosの3人がblock.fm『TOKYO BUG STORY』の中で映画などの「ネタバレ」についてのそれぞれの考えを話していました。


番組情報

▶「TOKYO BUG STORY」

放送日:毎月第4木曜日 21:00 - 22:00 O.A.


番組URL : https://block.fm/radios/728





荘子it:まあ「ネタバレ」っていうかそれはさ、そういう構造っていうだけで。それを目撃する時のあれとは違うからね。っていうか俺、100%ネタバレされても全然、その面白さは変わらない映画な気がするんだよね。


TaiTan:それも分かる。俺なんかさ、ネタバレ論ってあるじゃん? ネタバレってさ、そんなに嫌かね?っていう。


荘子it:ネタバレはね、俺はマジで絶対OK派だけども。まあでも、人によって……まあ、納得できる意見としては「ネタバレされてない状態で見ること」は人生で1回しかできないから。その後に何回見るとしても。だからその1回の権利というものを一応残す。その上で2回、3回と見るみたいな。まあ、でも全ての映画に対してそれをやるわけでもないしな……っていう。だから、場合によってはネタバレでも全然ありみたいな。


TaiTan:ネタバレねー。だって今、『カメラを止めるな!』のネタバレなんかしちゃったって別に誰も怒んないもんね。


荘子it:わかんないよ。俺、見てないし。


TaiTan:ええっ? 『カメ止め』、見てないの?


荘子it:見てないよ。


TaiTan:見ろよ!


荘子it:フフフ(笑)。見るの?(笑)。見てないよ。


TaiTan:そういうのが一番気になる。俺はもうさ、よく言うのがさ、荘子itが一番「こいつ、すげえな」と思う瞬間というのは、速球に対してホームランを打てる人っていうのはたくさんいる。なぜなら相手の強さがあって、そこに力で返せるから。でもスローボールをホームランにすることができる人っていうのが最もすごいのであるというところで、荘子itはそれができる。荘子itはつまんない映画を見た時の方がーー『カメ止め』がつまんないって言ってるわけじゃないよーーその方が……。


荘子it:あれは速球でしょう? 知らんけど。世間的には。


TaiTan:逆のね。だから、巡行と逆行みたいなもんで。で、俺はね、そういうのをね、荘子itにやってほしいんだよね。


没:それ、TaiTanずっと言っているよね。


TaiTan:つまんない話とか、つまんない映画を面白く変えてしまう変換装置なんだよ。荘子itって。


荘子it:うーん……まあ、批評とかってそういうもんだからね。基本的に。だって面白いものとか売れているものをさ、普通にその通りに評価することって面白くないわけだから。


TaiTan:そうか……まあね。だから、『TENET テネット』の考察とかは、それこそなんかいろんなブロガーがやってんじゃん。だから……。


荘子it:でもあれとかを面白く語るのは本当に難しいと思うよね。


TaiTan:『TENET テネット』とかってなんかもう整理したらそれだけ快楽になってるからさ。視聴者的には。


荘子it:あとは普通に新しい、奇抜な映像が見れたみたいな。そういう本当に感覚的な……。


TaiTan:そうだね。あとね、なんかね、1個面白い考察があったな。まあいいや。この話は。それもなんか今日、丸亀製麺に言われて。「面白いな」みたいな。


荘子it:誰だよ? 丸亀製麺の店員に?(笑)。


TaiTan:それは怖すぎだろ! あのツバが飛ばないようなアイシールドみたいなのをした、それ越しに『TENET テネット』の考察を言われたから、俺(笑)。


荘子it:返却口とかでね、考察を聞かされるみたいな(笑)。


TaiTan:嫌な丸亀製麺だな(笑)。


荘子it:それはなに? 裏付けも一切ない、本当のただの考察なの? 「実は同じ、共通点がある」とかじゃないの?


TaiTan:いや、これはただのファンの考察なんかじゃないのかな?


荘子it:考察にも2つパターンがあって。エビデンスがある考察とさ、完全に「こうだったら面白い」みたいな……。


TaiTan:それで言うとたぶん、「トトロの足」系だと思うよ。


荘子it:トトロはエビデンスがあるじゃん? 割と。


TaiTan:ああ、そうなの?


没:でもあのエビデンスも嘘なんじゃなかったっけ?


TaiTan:ああ、そう?


荘子it:そうなんだっけ? じゃあ、難しいな。そうか。


没:「こういう場所があって……」みたいなのもたしか嘘だった気がするな。まあ、有名なあれだけどね。


荘子it:でもさ、トトロは普通にあれ、死んでるよな、みたいな(笑)。「死んでいる」という風に見えるように、あれは作劇的になっているかもしれない。逆に。まあいいや。


没:じゃあ、曲をかけますか?


荘子it:フフフ(笑)。


TaiTan:そうだね。じゃあ、荘子it、リミックスのリミックスの紹介をする?


荘子it:いきなり、それ?(笑)。


TaiTan:まあ、それじゃなくてもいいですし。曲といえば……でも『Mid90s ミッドナインティーズ』だったらね、いっぱいあったよね。


没:荘子itが好きな『93 'Til Infinity』もかかっていたよね。



荘子it:でもなんかさ、映画で好きな曲がかかるとさ……難しいね。だからそれがデカいね。『Mid90s ミッドナインティーズ』とかってさ、なんかやっぱり自分の制御がかかってもさ、それ以上に上がらない感じ、なかった?


TaiTan:ああ、でも俺は『Mid90s ミッドナインティーズ』は正直、俺にとっては知らない曲だから。もはや。


没:でもあえて、そういう感じしてると思った。あえて上がんない感じにかけていると思ったね。


荘子it:チルな感じね。


没:チルっていうか、なんだろう?


荘子it:「日常です」みたいな? めっちゃクラシックな名曲だけど、日常の中にある感じ。古着屋で流れていますよ、みたいな。


没:そう。あえてそういう感じだった気もする。


TaiTan:なるほどね。同じA24の『WAVES/ウェイブス』は俺、完全に荘子itn今の意見と一緒だった。もうなんか……だからフランク・オーシャンは好きだけど。この感じで流されても全然来ないんですけど、みたいな感じだった。


荘子it:『TENET テネット』で流れたトラヴィス・スコットはね、なんか上がったね。それは新曲だからなんだけど。


TaiTan:ちなみに渋谷で見た時、観客の6割以上が帰っていたね。


荘子it:そう! トラヴィス・スコットのイントロ中に帰るやつが……マジで頭が本当に、もう「マジか!」みたいな感じだよね。いや、それを聞きに来た感ぐらい、あるでしょう? もはや、劇場でトラヴィス・スコットのさ。


TaiTan:トラヴィス・スコット、結構総スカン食らっていたよ。俺が見た回は。


荘子it:俺も2回、見たけども。本当にそうだね。みんな、すぐに……っていうかみんな『TENET テネット』に対してどう思っているの? そういうのを眺めながら……そういう気すら起きないぐらいにハマらないのかな、みんな。たしかに本当、半分ぐらい帰るよね。


TaiTan:帰るし、あとは上映後の空気もなんか「やれやれ……」みたいな感じだった。俺が見た回は。「やれやれ……」「はいはい……」みたいな。


荘子it:でもその「やれやれ……」感をトラヴィス・スコットに上げてもらおうっていう、そういうのがあるんじゃないの?



TaiTan:じゃあ、トラヴィス・スコットをかけるか。


没:それか(『ブルータル・ジャスティス』の)『Shotgun Safari』をかけるっていう手もあるよ。


荘子it:でも俺、これこそがネタバレだと思っているんだよね。


没:ああ、ごめん。



荘子it:いや、「ごめん」じゃなくてさ。ネタバレは大丈夫なんだけども、見せ場とか、これを映画館に聞きに来たんだみたいなのってあるじゃん。それってさ……。


没:でも、これをかけたところでどうにもならないでしょう?


荘子it:えっ、俺……わかんない。没って映画館で先に聞いた?


没:いやいや、聞かなかった。荘子itに言われたけども聞かずに行って。


荘子it:そうそう。だから俺の中でも「聞いて」とは言わなかったんだけども。やっぱり映画館でその曲を初めて聞く時の快楽もさ、めっちゃあるからさ。逆に俺はそれは一番のネタバレに当たると思っていて。だから聞かせたくないなって。


没:たしかに。それを体験しちゃうもんね。


荘子it:そう。だから『Shotgun Safari』とかはさ、マジで俺……それによってこの映画の100点満点で80点ぐらい稼いだぐらいの快楽があったから。絶対に……絶対に、これこそがネタバレ。だから予告編を見る方が俺、ネタバレサイトを見るよりもよっぽどよくないっていうか。映像、見せ場のシーンとかワンカットたりとも見たくはない。物語の筋書きのネタバレは基本的にそんなにあれなんだけど。映像とか音楽は基本的に前知識として入れたくないかな。っていう感じ。そう思わない? そんなこと、ない?


没:俺は筋書きも嫌だな。筋書きを知っているとさ、「この後にどうなっていく」みたいなのを追っちゃうからさ。待てちゃうっていうか。本来、結構耐えきれないぐらい長く感じるように作られているべきところとかもなんか、「次に来るんでしょう?」ってわかっちゃうから待てちゃうことってない?


荘子it:待てちゃうことが逆によくないみたいなね。


没:よくない。本当はそこは結構耐えきれないぐらい……それは映画によるけど。それは一例でしかないけど。そう。作る人が耐えきれないように作ったものであれば、耐えきれないように見られるべきな気もする。そこはやっぱり体感が変わっちゃうじゃん。先を知ってたらちょっと。


荘子it:だから時間の設計を監督とか製作者のあれに委ねるかどうかって話だよね。


没:そうそう。だから何か道とかを知ってる……地図とかを見ているとめっちゃ速くなるとかさ、そういう感じ。


荘子it:そうそう。なんかまあでも俺なんかは別にね、その作家の作った時間にそこまでは……だから俺は結構悪い客っていうか、まあ全然シネフィルっぽくないのかもしれないけど。わかんない。難しいけど。なんかそんなに監督の用意した通りの時間間隔で見るっていうことにはそこまで、一番には置いてないかな?っていう。


TaiTan:だし、予告編って時系列がめちゃめちゃシャッフルされてるから。なんか、「ああ、ということは次、これが来るんでしょう?」っていう予想はあんまり立たなくない? というか、むしろなんかそれ、めちゃくちゃ下手な予告だなって。


荘子it:それは筋書きの話でしょう? 逆に俺は筋書きは知っていても、それがどういう風な映像になってるかということは一切全くわかんない状態なら面白いっていう話もある。要はオペラを見るみたいな。


没:荘子itは映像の楽しみみたいな感じか。


荘子it:まあ、映像と音と……。だから要は、うーん。普通に演劇でもオペラでもなんでもさ、全く完全に知ってる筋書きのやつがどうなっているか?っていう。映画とかってもうなんか、そういう楽しみ方でもいいのかな、みたいな。


TaiTan:でもそれは俺、マジで思う。なんか俺、演劇とかやってた頃、「脚本なんてはさっさと見せちゃった方がいいのにな」ってちょっと思っていた。


荘子it:脚本を読んで、全員知ってる状態で、この演出の面白さを感じるみたいな。


TaiTan:いきなり上演すると、なんか入って行きづらいと思うんだよね。今のお客さんの身体感覚って。わかるかな? なんか驚く準備ができている方が、今の人たちってちゃんと驚いてくれるみたいな。なんかそれ、ちょっと浅い話だけど。


荘子it:いや、浅いっていうか、それもそれで大事な話だよ。


没:わかる気がする。演劇の方がパフォーマンス性が強いから。よりそうかもね。


TaiTan:だから映画はわかんないけど、演劇とかは特に、上演台本を全部俺だったらそれを広告にするね。この間のDos Monosじゃないけども。


没:レシピをね。


TaiTan:レシピを全部。


没:じゃあ、これで『Remixed Remixies of Rite of Spring Monkey』をかけるか。


荘子it:そう。『Remixed Remixies』とかがまさにそうで。俺、本当にこれ、話が本当に冗談じゃなくて繋がってると思うんだけど。あれだから、要は楽曲の展開とか全て教えているわけね。だからさっき言った没みたいな、「これ、この時間をどれぐらい待てばいいの?」みたいなこととかを先に知らせちゃっているわけ。で、他のリミックスとかもちゃんと全部、構成は同じだから。「これぐらいのことを全部伝えちゃっても音楽は面白い」っていう、むしろ逆の面白さ、別の面白さがさっき言ったように。


「こういう展開は同じなんだけど、同じ展開をこういう風に聞かせてるんだ」っていう、まさに今、俺が言ったように俺の趣味・趣向が完全に反映した楽しみ方に音楽の聞き方をシフトしている。だから新譜を聞く時に、この4分の曲がどういう風に展開するのかってことを理解しないで見るんじゃなくて、展開を知った状態でその音の微細な演出をまさに楽しむっていう、俺がさっき言ったような映画の楽しみ方みたいなのにすごい近い構造を作ったんだよね。


没:なるほどね。


荘子it:そうそうそう。っていうやつが、『Dos Siki』の事前リミックスをやってもらったやつなんだけども。さらに……それはだから要はゼロ次創作みたいな感じで。俺らの曲が出る前に予想でみんなに作ってもあったんだけど。それを実際に今度は俺自身がこのコラージュ、カットアップして新しい曲をまた作ったっていう。で、俺らの3人のラップもそのトラックに合わせてまた新しく録り直したっていうやつを作ったっていう話に、なんかめちゃめちゃきれいに繋がったね。


没:じゃあこれが昨日出た……もう出てるよね。じゃあ、かけますか。


TaiTan:『Remixed Remixies of Rite of Spring Monkey』です。





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▶「TOKYO BUG STORY」

放送日:毎月第4木曜日 21:00 - 22:00 O.A.


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荘子it(MC/トラックメーカー)、TAITAN MAN(MC)、没 a.k.a NGS(MC/DJ)からなる3人組HIP HOPユニット”Dos Monos”による番組『TOKYO BUG STORY』。圧倒的な音楽性の高さと、独自に作り上げた世界観を是非ラジオで体感してほしい。





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