Dos Monosの荘子itがblock.fm『TOKYO BUG STORY』の中でデビット・フィンチャー最新作『Mank/マンク』について話していました。
番組情報
▶「TOKYO BUG STORY」
放送日:毎月第4木曜日 21:00 - 22:00 O.A.
番組URL : https://block.fm/radios/728
TaiTan:質問が来ています。「最近見た映画は何ですか?」っていう。
没:ああ、俺が「ピクサー」っつったら「お前、キャラ作ってるんじゃねえよ」って言われたよ?
荘子it:それはたぶん前回のラジオの話じゃないの? 『バグズライフ』って言って……。
没:いやいや、違う。たぶん2回ともそうやってるんじゃない? ラジオでもそうだし、会場でも……だって、作っているんじゃなくて本当だから言ったんだけど。
荘子it:でもさ、本当は『HUNTER×HUNTER』を見てたって没、言っていたよね。
没:ああ、そうだね。『HUNTER×HUNTER』。でも、映画じゃないから。
荘子it:「実は最近、ずっと『HUNTER×HUNTER』を見ていたことを隠していた」っていうのを突然、なんかのタイミングで没に告白されたんだよね。
没:ああ、言ったかもしれない。
荘子it:「これは公の電波では言えなかったことなんだけど……」って。
没:ああ、そんなこと言ったっけ?(笑)。なんでだっけね? そんなに恥ずかしがることでも……でも、なんかその時は本当にめっちゃ気持ちが落ちていて。だからもう『HUNTER×HUNTER』を見てUberEatsを食べる以外、何もしてなかったんだよね。それもあって、すごい恥ずかしいことのように感じてしまったのかもしれない。
TaiTan:なるほどね。
荘子it:一番最近、俺が見たのはデビット・フィンチャーの新作ね。今度、Netflixで来月の12月から始まる先行劇場上映を今、渋谷のヒューマントラストシネマとかでやっているんだけども。
TaiTan:ああ、そうなんだ。それは見ていないな。面白かった?
荘子it:あのね、すごい……とてもデビット・フィンチャーの新作と思って見ると意外性のある……前情報を知っていればわかると思うけど。あのオーソン・ウェルズの『市民ケーン』っていう有名な映画があるんだけども。白黒の1940年代の。それを書いた脚本家の……オーソン・ウェルズも出てくるんだけども。主にオーソン・ウェルズっていう監督の出世作というか、映画史を代表する作品なんだけども。その裏でというか、脚本を書いた人に焦点を当てた映画。
「裏で」って言ってもアカデミー賞の脚本賞を取っているんだけども。それにしても、「オーソン・ウェルズの作品」みたいになっているんだけども、そこであえての脚本家の方にフォーカスしたみたいな映画になっていて。完全に白黒で。オーソン・ウェルズの本家の『市民ケーン』に対するオマージュとかもめちゃめちゃ入っていて。かなり独特な作り。画のルックが白黒とかはいくらでもあるんだけども、音声とかも昔の映画のあの声の質感あるじゃん? あれとかも再現をしていて。
没:ちょっと潰れているみたいな?
荘子it:そうそうそう。それで、いい音なんだよね。その時点でもう勝った感があるし。しかも、昔の映画ってなんかやたら3Dロゴみたいな感じでタイトルが出るじゃん? ヒッチコックの映画とか。
没:出るね。文字が揺れてるみたいなやつでしょう?
荘子it:揺れているっていうか、その当時は揺らせられないんだけども。本当になんか立体的なイラストっぽいタイトルが出るんだけども。昔はそれ、もちろん2Dなんだけど。それっぽいやつを本当に3D技術でタイトルを出しているの。だから超レトロ再現なんだけど、今の技術でやってるから微妙に変なんだよね。かつ、斬新っていうか。まあ、とにかく冒頭からオールドクラシック映画ファンからすると「おおっ!」みたいな感じがあり。まあまあまあ、ここではそんなに深追いしないけども。端的にめちゃめちゃ素晴らしかったですね。『Mank/マンク』っていう映画なんだけども。
没:映画館で見た方がいいね。それは、じゃあ。
荘子it:映画館で見たいんだけど、なんかNetflixの配信用のデータでたぶん上映をしていて。なんかね、横と縦に黒みが入ってるんだよね。それだけが……。
没:残念すぎる……。
荘子it:残念すぎるにもほどがあるだろうと思って。まあまあ、営業妨害になるからあんまり言わないけどさ。だから、横長サイズだから本当は引き伸ばしてシネスコみたいになっているんだけども。たぶんパソコンの画面で見る用の黒みのある、レターボックス仕様っていうのになっていて。それで映画館のスクリーンで上映しているから、すげえ画面が余っているの。
没:単なる設定ミスじゃないの?
荘子it:いや、なんかね、設定ミスとかじゃなくて。上映素材がそれしか用意できてないってことだと思うんだけど。ちょっとあれはいただけないけども……でも、めちゃめちゃいい映画っていうか。うん。すごい最高傑作じゃないですかね。『セブン』とかを期待していくと全く違うんだけど。でもまさにそのオーソン・ウェルズと脚本家のハーマン・J・マンキーウィッツ……「マンク」という略称なんだけども。
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▶「TOKYO BUG STORY」
放送日:毎月第4木曜日 21:00 - 22:00 O.A.
番組URL : https://block.fm/radios/728
荘子it(MC/トラックメーカー)、TAITAN MAN(MC)、没 a.k.a NGS(MC/DJ)からなる3人組HIP HOPユニット”Dos Monos”による番組『TOKYO BUG STORY』。圧倒的な音楽性の高さと、独自に作り上げた世界観を是非ラジオで体感してほしい。
photo:https://mank-movie.com/