楽曲制作ができなくなるほどの病気から復活したTOKiMONSTAの魅力・おすすめ曲

Brainfeederの紅一点、TOKiMONSTAとは?
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2018.05.16 06:32



Brainfeederの紅一点、TOKiMONSTA


Brainfeederに所属しながら自主レーベルのYoung Art Recordsでも活躍するTOKiMONSTAは、韓国系アメリカ人のアーティストである。

脳の疾患で曲作りができない時期もあったが、2017年に復活作をリリースした。




TOKiMONSTAのオススメ曲


LAビートシーンの中でも紅一点であるTOKiMONSTAが主に夜中の2時から7時まで曲作りを行った作品である「Creature Dreams」は、2011年に日本独自でリリースされた。繊細なだけでなくディープで力強さを感じさせる楽曲は、LAの地価にまたたく間に伝わり日本でも人気を得た。



2013年にリリースされた「Half Shadows」は、村上春樹の小説である海辺のカフカに強いインスピレーションを受けて作られたアルバムであり、これまでのエクスペリメンタルなヒップホップ楽曲のクオリティは変わらないがポップがより増している。ラッパーのKool KeithやヴォーカリストのAndreya Trianaなど多くのゲストがアルバムに参加しているのも今作の特徴だ。




自主レーベルから2017年にリリースされた「Lune Rouge」は、数々の困難を乗り越えて制作されたアルバムである。異常性血管網が脳底部にみられる脳血管障害のもやもや病を患っていたことを、Pitchforkによるインタビューで明かしている。

2016年には脳の手術を2度受けたが、数ヶ月の間言語障害がみられ複雑なことを理解したり、楽曲を制作する力を失っていた。そこからの回復を経て、TOKiMONSTAはアルバムを完成させた。今作はIsaiah Rashadといったゲストを楽曲内でフィーチャーしており、全部で11曲が収録されている。


TOKiMONSTAはなぜ注目されるようになったか


Ras GがFlying LotusにTOKiMONSTAことJennifer Leeを紹介したことがきっかけとなり、彼女はBrainfeederに参加することになった。

注目を集めるようになってからTOKiMONSTAは、故郷であるLAを活動の拠点にしながらも、さまざまなミュージシャンとコラボレーションを繰り広げたりライブを重ねることによって、LAのビートシーンを外の世界に輸出してきた。特にラップシーンとは昔から関わりが深く多くのラッパーがゲスト参加している。

2012年にはShing02や坂本龍一と共同でトラックを制作したり、SkrillexやDiploのツアーにも帯同した。広いネットワークと、軽いフットワークがTOKiMONSTAの大きな魅力である。また、2010年にはRed Bull Music Academyに生徒として参加しているが、4年後には教える側として戻ってきた。




Lune Rougeに収録された楽曲について


TOKiMONSTAのアルバム「Lune Rouge」に収録された楽曲は、オールドスクールとモダンな感性を融合させてポップの領域に踏み込んでいる。先行シングルの「Don’t Call Me」ではマレーシアのシンガー・ソングライターであるYunaがフィーチャーされ、轟くパーカッションとシルキーな声が融合して幽玄でドリーミーな世界観をつくっている。




前作にも参加したMNDRがフィーチャーされたWe Loveは、小気味のよい跳ねるようなビートとパワフルなボーカルが軸となりまばゆくようなサウンドを構築している。


他の楽曲にも多くのラッパーやヴォーカリストがフィーチャーされており、浮遊感のあるサウンドを彩っている。病苦を乗り越えて、これまでのキャリアを結実させたような内容の作品はTOKiMONSTAの集大成である。今作の発表後TOKiMONSTAは世界中をツアーで周り、日本ではBACARDÍ “Over The Border” Launch Partyに出演した。



Photo: https://www.facebook.com/tokimonsta/

Written by 編集部



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