DJとライブの垣根をなくす。テクノDJ達による新たな試みが開始 DJプレイの可能性を拡大させ、新たな「体験」がフロアに提唱するための挑戦とは？

<p><strong>Written  by Jun Fukunaga</strong><autobr /><strong>Photo by <a href="https://youtu.be/m3jEHi8QzuI" target="_blank" rel="noopener">Richie Hawtin YouTube</a></strong><autobr /><autobr />近年、Deadmau5の「<a href="http://block.fm/news/deadmau5_cube2_1" target="_blank" rel="noopener">Cube 2.1</a>」をはじめ、<a href="http://block.fm/news/zedd_ignite_live" target="_blank" rel="noopener">Zedd</a>、<a href="http://block.fm/news/sheltertour_japan" target="_blank" rel="noopener">Porter Robinson &amp; Madeon</a>といったEDMシーンの大物アーティスト達は、最新技術を駆使したオーディオビジュアルライブセットに取り組み、これまでのダンスミュージックの表現の枠を超えた新たなパフォーマンスの可能性を追求し、観客達に新たな体験を提供している。<autobr /><autobr />また昨年は、VR元年と呼ばれたように、これまで一般的でなかった仮想現実を用いての最先端のビジュアルワークが音楽業界にも伝播し、Björkは、音楽とVRテクノロジーの融合による新しい表現の可能性を<a href="http://block.fm/news/bjork_LA_vr" target="_blank" rel="noopener">自身のVR展覧会</a>で示し、ここ日本でもその先鋭的なパフォーマンスが話題となった。<autobr /><autobr />DJが2000年代に入り、テクノロジーの進化による機材の発達の恩恵を受けたことで、アナログなレコード用のターンテーブルを使わなくとも、PCはもちろん、スマートフォン、タブレットはもちろん、最近では、<a href="http://block.fm/news/AppleWatch_djcontrol" target="_blank" rel="noopener">Apple Watch</a>があれば、特別な経験がなくてもDJプレイは可能となった。そして、そんな時代だからこそ、一般レベルでもダンスミュージックのDJの良し悪しは、PC DJの是非や、選曲方法など、様々な論争がこれまで起こり、それを経て、最近は、「その場にいないと感じることが出来ない体験」を提供できるかどうかということが最も重要という意見が多く見られるようになってきている。<autobr /><autobr />そんな中、ここ1年の間、EDMシーンでは生楽器を使って、ライブパフォーマンスを重視する<a href="http://block.fm/news/postEDM" target="_blank" rel="noopener">次のスタイル</a>を標榜するアーティストや、先述のようなオーディオビジュアルの可能性を探るアーティストの活動が注目されるようになってきたが、アンダーグラウンドなテクノシーンにおいても、音楽＋αの特別な体験を提供することに挑戦する試みが開始されている。<autobr /><autobr /><strong><big>▷Richie Hawtin - CLOSE</big></strong><autobr /><autobr /><center><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/m3jEHi8QzuI" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></center><autobr /><autobr />テクノシーンのベテランRichie Hawtinはこれまでに自身がイビザ島で主催するイベント「<a href="http://enterexperience.com" target="_blank" rel="noopener">ENTER</a>」において、「Music. Sake. Technology. Experience」をテーマにし、音楽とそれ以外の融合による可能性を探ってきた。また、昨年は、PLAYdifferentlyのDJミキサーである「<a href="http://block.fm/news/model1" target="_blank" rel="noopener">MODEL 1</a>」の開発プロジェクトに参加するなど、そのDJプレイの可能性の幅を拡げることに余念がないことは広く知られているが、来月行われる「Coachella 2017」で、彼はDJとライブパフォーマンスの垣根をなくすような、新たなオーディオビジュアルスタイルのDJ Setを披露すると発表し、すでにそのプレビュー動画を公開している。<autobr /><autobr />海外音楽メディア<a href="http://www.factmag.com/2017/03/15/richie-hawtin-audiovisual-show-coachella-2017/" target="_blank" rel="noopener">Fact</a>によれば、こちらは75分のセットとなり、動画のようなリアルタイムで、彼のDJ中の動きとビジュアルエフェクトや照明がシンクロし、大型のスクリーンに映し出されることにより、DJプレイを体験する上で、新たな体験という価値を付加するものになるそうだ。そしてこのセットは「Coachella 2017」だけでなく、今年の彼のツアーでも数多く披露される予定となっており、世界中のテクノファンから注目を集めることは間違いないだろう。<autobr /><autobr /><strong><big>▷Ben Klock - PHOTON</big></strong><autobr /><autobr /><center><iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/xFRzvUkzdos" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></center><autobr /><autobr />世界最高峰のクラブBerghainのレジデントを務め、今月来日し、東京でのロングセットも話題になったベルリンのテクノDJ/プロデューサーであるBen Klockもまた、今年から新たにテクノのDJプレイ表現の可能性の拡大に取り組む1人だ。海外音楽メディア<a href="https://www.xlr8r.com/news/2017/03/ben-klocks-photon-shares-new-teaser-video/" target="_blank" rel="noopener">XLR8R</a>によると、彼は今年から自身が運営するレーベルの新イベント「PHOTON」をロンドンのクラブ「Printworks」で開始し、そこでは五感全てを刺激するという体験を観客に与えるという。こちらは最先端のVRなどのテクノロジーを用いたものでは決してないが、動画のようにベルリンスタイルの無駄を削ぎ落としたミニマルなテクノと、照明効果、そして無機質な建築というフィールドが融合することによって、DJプレイによる没入感を高めるということが試みられる。<autobr /><autobr />電子実験音響音楽や先述のEDMシーンのように音楽＋αの要素を追求し、DJパフォーマンスにおけるダンスミュージックの価値を高めるという行為は、このようにストイックな印象が強いテクノシーンでも取り入れらる傾向にあり、そのシーンで活躍するDJ達もまた、新しい「体験」という価値を追求している。今後もこの流れが広く伝播し続け、これまでのクラブイベントの常識を覆す体験型イベントが、毎週末行われるようになる近い未来を想像するだけで、興奮してしまうダンスミュージックファンは決して少なくないはずだ。進化し続けるテクノロジーと融合することで発展していくであろうダンスミュージックの未来に期待したい。<autobr /><autobr />参考：<autobr /><a href="http://www.factmag.com/2017/03/15/richie-hawtin-audiovisual-show-coachella-2017/" target="_blank" rel="noopener">Fact</a> <autobr /><a href="https://www.xlr8r.com/news/2017/03/ben-klocks-photon-shares-new-teaser-video/" target="_blank" rel="noopener">XLR8R</a> <autobr /><autobr /><autobr /><strong>【この記事に関連するおすすめはこちら】</strong><autobr /><iframe src="https://widgets.itunes.apple.com/widget.html?c=jp&brc=FFFFFF&blc=FFFFFF&trc=FFFFFF&tlc=FFFFFF&d=&t=&m=music&e=album&w=250&h=300&ids=1059683425&wt=discovery&partnerId=&affiliate_id=&at=11lRqF&ct=" frameborder=0 style="overflow-x:hidden;overflow-y:hidden;width:250px;height: 300px;border:0px"></iframe></div></p>


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