タイの国民的アーティスト・Stampが語る、ストリーミング時代の音楽

Stampと☆Taku Takahashiが特別対談。プロデュースやオーディション番組の審査員も務めるStampが考える、ストリーミング時代の音楽について語ってもらった。
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2020.03.20 13:30

タイのトップアーティスト・Stampと☆Taku Takahashiの対談が実現。Stampが影響を受けてきた音楽についてや、ストリーミング時代における日本とタイの音楽業界について話を聞くことができた。




アーカイブはこちらから視聴可能。

TCY Radio

https://block.fm/radios/1



☆Taku:今日のゲストはStampさんです。よろしくお願いします。


Stamp:こんにちは、Stampです。タイから来ました。よろしくお願いします。


☆Taku:結構日本語しゃべれるんですね!


Stamp:ちょっとだけ(笑)。がんばります!


☆Taku:タイのトップアーティストであるStampさんですが、いつ頃から音楽キャリアをスタートしたんですか?


Stamp:最初は裏方として他のアーティストさんの作詞作曲をやっていました。その後、自分で活動していくようになります。


☆Taku:音楽を作り始めたきっかけは?


Stamp:20年ほど前に、タイのラジオ番組で一般の人からデモを募集してオンエアする企画をやっていたんです。それで、友達とバンドを組んでそこに送って。もともと音楽が大好きだったんですが、曲作りはそれがきっかけですね。


☆Taku:影響を受けたアーティストはいますか?


Stamp:L'Arc~en~Cielです。


☆Taku:えぇ、そうなんですか!すごく意外です。


Stamp:日本の音楽が全般的に好きなんですよ。もともとゲームも好きなんですが、タイではファイナルファンタジーがすごく人気で。でもサントラは売ってなかったので、ラジオでFFの曲が流れたときにカセットテープで録音して聴いてたんです。日本の音楽が好きになったのはそのあたりの影響ですね。


☆Taku:ゲームがきっかけなんですね。


Stamp:FFの音楽はすごく素敵です。メロディーがきれい。FFのような音楽はタイにはなかったのでとても新鮮でした。それからオーケストラやきれいなメロディーが入ってる日本の音楽を聴くようになったんです。X JAPANとかラルクを聴いてました。


☆Taku:タイで好きなアーティストはいましたか?


Stamp:モダンドッグというバンドが好きです。レッチリのようなロックバンドですね。


☆Taku:ロックも好きなんですね。


Stamp:子供のときはロックが大ブームだったので影響を受けました。大学に入ってからはエレクトロニックとかジャンルを広げて色々と聴くようになりましたね。


☆Taku:なるほど。当時、日本の音楽は結構ラジオで流れてたんですか?


Stamp:流れてましたがすごく少なかったです。日本の音楽好きのコミュニティがあって、そこで情報交換をしたりしてましたね。


☆Taku:今ならYouTubeがありますけど、当時はカセットとかCDがメインなので、日本の音楽がタイまで届くことはすごく難しいし、逆にタイの音楽が日本に届くのも難しい時代でしたよね。Stampさんはバラードでもヒップホップでも色んなサウンドにフィットする声を持ってると思うんですが、もともとロックだったところから今のStampさんの音楽になるまでどういう風に変わっていきましたか?


Stamp:エレクトロニックにも興味があるんですが、“ギターと美しいメロディー”というところが自分のベースです。今の課題はその美しいメロディーとギターの音をどうやってエレクトロニックと組み合わせていくかということですね。


☆Taku:スタンダードなバラードを歌っても人を感動させられるし、その美メロと今のサウンドを両立させて歌えるところもすごいなと思ってます。


Stamp:ありがとうございます。とにかく作り続けることが大事だと思ってます。今はヒップホップで、フックでみんなが一緒に盛り上がってシンガロングできるような楽曲を作ってます。美しいメロディーとヒップホップを上手く組み合わせた曲を作りたくて。他のアーティストの曲でも、普通のヒップホップじゃなくてそこにちょっとギターやメロディーが入る曲がいいなと思います。


☆Taku:それを作るのが天才的だなと思いますよ。


Stamp:いやいや、天才じゃない(笑)。Takuさんありがとう。



▼SKY-HIとのコラボ曲「Don’t Worry Baby Be Happy feat. STAMP (Prod. ist)」



☆Taku:今はSpotifyなどのストリーミングサービスが発達していますが、日本ではずっとCDが売れてて、業界としての変化がすごくゆっくりだったんです。Stampさんが体験してきたタイの音楽業界はどのように変化していきましたか?


Stamp:タイでは15年くらい前からCDがあまり売れなくなっていて、海賊版がmp3で出たりとかしていましたね。低迷期間がしばらく続いたんですが、ここ3年くらいでストリーミングが成長して、正規リリースの楽曲がストリーミングで聴かれるようになってきました。タイの音楽業界的には明るいニュースですね。アーティストとして活躍できる環境がどんどん整ってきたように思います。


☆Taku:そうなんですね。日本はある程度CDが売れてた分、ドメスティックになっちゃってたんですよ。国内だけで、海外と繋がろうっていう動きがあんまりなかったんですけど。タイの場合はCDが全く売れない時期に、アーティストはどういう活動をしていたんですか?


Stamp:国内のクラブやレストランでライブをやるのが音楽活動のメインでしたね。最近はライブハウスも増えてきたんですが、昔はそれほどなくて、レストランが主流でした。


☆Taku:国内での活動がメインだったんですね。ストリーミングによって、国を越えてアーティスト同士が繋がりやすくなったと僕は感じてるんですけど、Stampさんはどう感じてますか?


Stamp:同意見です。特に韓国と日本のアーティストは、インディーズでもよくタイにライブで来ています。昔はメジャーのアーティストしか来なかったんですけど、最近はメジャー以外のアーティストもタイでよく知られるようになっていますね。


☆Taku:タイと日本を見ているStampさん的には、日本の音楽シーンはどういう風に見えますか?


Stamp:日本はインディーズのアーティストが面白いと思っています。例えばCHAIとかも世界中に知られてますよね。K-POPはメインストリームになってるんですけど、日本はどちらかというと、インディーズの音楽が好きな人にとって興味深いアーティストが多いんじゃないかと思います。


☆Taku:僕も今、日本の音楽がすごく面白く感じてます。素晴らしい作品をストリーミングで知ることができるし、実際そうやって聴いていたStampさんにもお会いできた。だからすごくワクワクしてるんです。


Stamp:ストリーミングがなければここに座ることもないですし、日本で活躍するという夢を持つこともないと思います。


☆Taku:お互いに、ですよね。日本のアーティストもストリーミングがあるから他の国の人に知ってもらうことができるし、Stampさんのことを知ることもできる。


Stamp:あとは、こういったメディアがあるからこそリスナーたちも変化できますよね。メディアの影響によって、新しいサウンドを求める人が増えてるんじゃないかなと思います。


☆Taku:Stampさんは自分の母国語であるタイ語の他に、英語や日本語でも歌っていますよね。グローバルにリリースするときに、何語にしようかって考えますか?


Stamp:どちらかというと言語にこだわらないようになってきてます。色々やってきたんですけど、結局その楽曲に合う言語はなにかっていうことが一番重要だと感じてて。聴いて気持ちよければいいと思ってます。何語で歌うかより、その曲に合う言葉を探すことが大切ですね。


☆Taku:言葉の意味がわからなくても声に説得力があるっていうのはStampさんの武器だと思います。日本語も上手ですし。日本からリリースされたアルバム『EKAMAI DREAM 1』の“エカマイ”ってなんですか?


Stamp:バンコクの地区の名前です。僕のマンションのある地区なんです(笑)。


☆Taku:大丈夫なんですか?それ言って(笑)。


Stamp:大丈夫(笑)。みんな知ってるので。


☆Taku:自分の住んでる場所をアルバムタイトルにしようと思った理由は?


Stamp:コーネリアスのアルバムタイトル『from Nakameguro to Everywhere』から影響を受けたんです。自分の部屋から生まれた音楽を日本や世界中に運びたいという気持ちでつけました。



【リリース情報】


Stamp

EKAMAI DREAM 1  (エカマイ ドリーム ワン)

2019/8/7 (水) Release

TFCK-87470 / ¥2,300 +tax


1. JETLAGGER

2. Bangkok Summer (English ver.)

3. Die Twice feat. HIROSHI from FIVE NEW OLD

4. How to Live Without You

5. On the Day He Made You

6. Coldest Memory

7. OHM feat. P.O.P (Japan)

8. Million Views (Japanese ver.)

9. DAMN!!

10. It Could Be Love

11. Kwam Kid


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