Spotify、著作権侵害の疑いで1800億円の賠償金要求を受ける

「直接上場」を目指していると報じられる一方で大規模なライセンスに関する訴訟を起こされるハメに
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2018.01.05 03:00

日本にも2016年に上陸した音楽ストリーミングサービスのSpotifyが1月3日、アメリカ証券取引委員会(SEC)に株式公開(IPO)のための資料を提出していたことが明らかになった。その情報はAxiosによって最初に報じられ、現在は複数のメディアが報じている。


ついに上場すると見られるSpotify


Spotifyは世界中に6000万人以上の有料ユーザーを抱えている。USA Todayによれば、今年後半にニューヨーク証券取引所で上場予定だそうだ。


アナリストたちは、Spotifyの価値は推定200億ドル以上と推定している。


またBloombergによると、Spotifyは安定的な現金収入を得ているらしい。したがって、新たに資金調達を行う必要はないため、既存株主に取引所での持株売買を認めるにとどめる計画となり、新株発行はない模様。上場は直接登録によるものとなり、小規模な発行体や不動産投資信託がこれまで活用してきたが、実現すればニューヨーク証取では初となるそうだ。


2017年にもSpotifyは中国のインターネット大手TencentのTencent Music Entertainmentとそれぞれ少数株主持分を交換し関係を強化していた。


16億ドル規模の訴訟を起こされたばかりだった


しかし、Spotifyには最近明らかになった大きなスキャンダルもある。


ロサンゼルスのWixen Music Publishingから少なくとも16億ドル(約1800億円)の損害賠償を求める訴訟をSpotify相手に起こしたのだ。


これは、Spotifyが音楽ストリーミングに関するライセンスを取得することなく、配信を行っていたと主張するミュージシャンたちの証言で明らかになったもの。その中には、ニール・ヤング(Neil Young)やスティーリー・ダン(Steely Dan)、ミッシー・エリオットら大御所ミュージシャンたちがいる。


The Hollywood Reporterによれば、Spotifyが配信する3000万曲のうち、21%がライセンス取得なしに配信されているらしい。これ以外にも、Spotifyは2017年だけで集団訴訟により4340万ドル(約47億円)を支払うことが決定している。


株式上場の明るいニュースがある一方、莫大な損害賠償金を抱えるSpotify。スキャンダルが同社の評価額にどのように反映されるかにも今後注目が集まりそうだ。


参考:

https://www.usatoday.com/story/tech/talkingtech/2018/01/03/spotify-reportedly-set-go-public-files-ipo-sec/999715001/

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-01-04/P20FQC6K50XU01

https://www.hollywoodreporter.com/thr-esq/spotify-hit-16-billion-copyright-lawsuit-tom-petty-weezer-neil-young-songs-1070960?utm_source=twitter


Written by Jun Fukunaga

Photo: Photo-Mix

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