一気に広がった“作り手”としての世界。次世代トラックメイカー・Shin Sakiuraが2ndアルバムで表現した「ソロとしての音楽」

1月23日に2ndアルバム『Dream』をリリースしたトラックメイカー、Shin Sakiuraにインタビューを行った。
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2019.01.23 03:00

トラックメイカーとして活躍中のShin Sakiura。人気アーティストのプロデュース等でも注目を浴びる中、ソロとして2枚目となるアルバム『Dream』をリリース。2018年に起きた、自身と音楽制作における変化をインタビューした。




Shin Sakiura

プロデューサー/ギタリスト。バンド活動を経た後、2015 年より個人名義で オリジナル楽曲の制作を開始。2017年10月に 80KIDZ、TAAR 等を擁するレーベル PARK より 1stアルバム『Mirror』をリリースした。アルバム発表以降、SIRUP のライブをギタリスト/マニュピレーターとしてサポートし、SIRUP や lulu + MIKENEKO HOMELESS、showmore の楽曲をプロデュース/アレンジするなど活躍の場を広げ、uniform experiment 等アパレルブランドや THE FASION POST のPVへの楽曲提供も行っている。



ロックからヒップホップまで、幅広い音楽に影響を受けた学生時代。


ー最近の活動をお聞きする前に、そもそも音楽を始めたキッカケは何だったんでしょうか?


Shin Sakiura(以下S):音楽自体を始めたのは、中学3年生でギターを弾き始めたときですね。その時はハイスタのようなメロコアを聴いていたので、ジャンル的には今と全く違うんです。「ロックが音楽」だと思っていて、音楽はロックしかない!って感じで結構のめり込んでました。


そこからダンスミュージックに興味を持ち始めたのは、80KIDZがキッカケです。高校1年生の時に友達が教えてくれて、「何だこれは?」と。


100%ダンスミュージック、みたいなものは前から知っていたし聴いたこともあったんですが、バンドサウンドとミックスしたようなものを聴いたのは初めてで。BOOM BOOM SATELLITESとかともちょっとテイストが違うっていうか…。


そこで「めちゃめちゃカッコいいやんけ!」ってなって電子音が混ざったロックも好きになったんです。


大学に入ってからはヒップホップをやってる人たちと仲良くなって、そこからヒップホップを聴き始めました。ブラックミュージックとかファンクはロックやってた時からずっと好きだったんですけど、そこで初めてA Tribe Called QuestとかJ DILLA、KREVAさんとかのJ・ラップまで聴くようになって。「ヒップホップってめっちゃカッコいいな」ってなったんですよね。


ー聴いてきたジャンルがかなり幅広いんですね。


S:音楽の趣味でいうと「これだけが好き」っていうのはあんまりなくて。結構なんでも好きですね。


その時はバンドとかもやってなかったんですが、音楽をやりたいなっていうのはずっと思ってたので、一人でやろうと思ってトラックメイクを始めたんです。




影響を受けたアーティストが、いつしか同レーベルの仲間に。


ートラックメイクを始めて、どういった経緯で今のレーベルに所属するようになったんでしょうか?


S:トラックメイクをしっかりやりだしたのは3〜4年前から。「音楽やってるんです」みたいな話をするときに聞いてもらう用に、Soundcloudにアップロードはしてたんです。


「MODERN DISCO」とかTAARさんがやってるイベントによく遊びに行っていて、TAARさんとも顔見知りになったんですね。何かのタイミングで音源を聴いてもらったんですが、その時にTAARさんから「めっちゃいいじゃん、一緒になんかやろう!」って言ってもらって。それで今のレーベルに誘ってもらったんですよね。


ーそこで高校時代に聴いていた80KIDZとも繋がるんですね。


S:そうなんですよ。その時は嬉しかったですね〜!「こんなことあるの?」みたいな。今でこそ80KIDZのお二人やTAARさんとも遊んだりしますけど、最初は喋れなかったですよ。緊張して。「こんな顔してるんだ〜」みたいな(笑)。



80KIDZやTAARも所属するレーベル「PARK」に所属し、2017年10月には1stアルバム『Mirror』をリリース。自身のソロだけでなく、様々なアーティストの楽曲プロデュースやサポートなど、活動の幅を広げていく。






「作り出す側」に変化した2018年。


ー先日block.fmで放送された、SIRUPさんとの番組『Just Chilling Radio』で「2018年は自分の周りで色んなことが広がっていくのを感じた1年だった」とおっしゃっていましたよね。


S:はい。今までの自分はほぼ「リスナー」で何かを作り出す側ではなかったんですけど、2018年はそれがガラッと変わったんです。関わる人も大きく変わりました。今までは絶対できなかった場所でライブに携われたり、自分が好きだった人に音源を聴いてもらえたり。


初めて☆Takuさんからフォローが返ってきたときはびっくりしましたもんね。「うわまじか〜!」って。そういうことが2018年にたくさん起こったというか。


ー「作り出す」という同じ立場で関われるようになったんですね。


S:いちファンであることには変わりはないんですけど、作る側として、一緒に仕事をする側として関われるようになったことは大きな変化でした。


だから音楽に対しての考え方もかなり変わって。「聴いている人がどう思うんだろうか」とか「どういう時に聴くんだろうか」とか、聞き手のことを想像するようになったかな。


それまでは自分の中でのクリアしたい部分が越えられればOKだったんですけど、「もっとできるんじゃないか?」とかより考えるようになりました。


曲が好きで聴いてた人と仲良くなって色々話せるようになって、同じ作り手として話せる喜びもありますし、「負けとったらアカンわ〜」みたいな刺激も受けますね。


他のアーティストに関わるからこそ初めて考えた「ソロはどういうことをやる場所なのか。」




ーそうやってたくさんの変化が起きて生まれたのが、今回のアルバム『Dream』なんですね。


S:コンセプトで言うと「新しいこと、変わったことをしたいな」っていうのがありました。色んな人の作品の制作に携わることが多くなって、そうなって初めて「自分のソロってどういうことをやる場所なんだっけ」というのを考えたんですよね。


作品として完成度が高いものを作ることはもちろん、同時に新しいことや変わったことをやれる場所にしたいな、と思って。「こういうドラムにこういうリフ入れてみたら面白いんじゃないの」とか、今までにないことをやる所にしたいなと初めて意識して作ったのが、今回の『Dream』ですね。


逆にジャンルとかはあまり意識しないようにして作りました。


出会いのキッカケは「同じプレイリスト」。


ー今回のアルバムの代表曲にSIRUPさんとの「Cruisin'」があると思うんですが、そもそも彼とはいつ出会ったんですか?


S:ちょうど1年前ぐらい、2017年の年末かな。「Cruisin'」も1年前にはできてたんです。


ーイベントで知り合ったとか?


S:実は違うんですよ。その年、僕は10月、SIRUPは11月にリリースをしているんですが、発売日が近いと同じプレイリストに入ることが多いんですよね。Spincoasterとかagehaspringsとか。


SIRUPの存在をそこで初めて知って「こんな歌上手いやつどこにおってん。このクオリティで1stって何者や?」って衝撃を受けて。それで共通の友達に繋いでもらったんです。


ー同じプレイリストに入って知り合う、ってめちゃくちゃ「今」っぽいですね。


S:ですよね。それで一緒に何かしようってことになって、初めて飲みに行った後すぐに5曲くらいまとめてトラックを送りつけたんです。知り合えた時点で早く一緒に何か作りたかったので速攻で作って、好きなやつでお願いします、と。それでこの「Cruisin'」ができたんです。


ーそして先行配信されて、めでたくiTunes1位。


S:この楽曲に関しては、周りのみんなが盛り上げてくれたからこそ色んな人に聴いてもらえたのかなって思います。自分だけじゃ絶対こうはならないなと思うので、周りに感謝しかないですね。




トラックメイカーは「グルーブ」を生み出す係。


ーこの「Cruisin'」の他にも、自分としてキーになった楽曲はありましたか?


S:「GET IT」はこだわって作ったかな。この楽曲はギター、ベース、鍵盤もアナログで作ってるんですよ。打ち込みじゃなく。特にベースは、音として生が合うから絶対生で弾こうと思って、徹底的に弾きまくりました。


そこまでこだわった意図としては「今までに使い古されていないようなノレるリフにしたかった」というのがあって。体が揺れる、ちょっと他にはないリズム。


ー「体が揺れる」というところにこだわって作った。


S:トラックメイカーって歌詞を作ったり歌を歌ったりするわけじゃない。トラックを作る人が何をやる係かって言ったら、ムードとか体が揺れることを生み出す、ってことかなと思っていて。


旋律を聴かせるのもそうですけど、「グルーブ」っていうものが大きな要素を占めてるんじゃないかなと常日頃思ってるんです。なのでこれは「体が揺れる」曲にしようと思って作りました。


ー2018年の変化があってこのアルバム『Dream』ができて。今年、2019年はどういう年にしていきたいですか?


S:去年は色んな人と音楽ができた年だったので、2019年はそこで得たものをちゃんと曲にしてどんどん世に出していきたいなと思ってます。2018年中に感じたものを消化して、何か作りたい。


音源制作にしてもライブにしても、アウトプットの年ですね。色んな人とコラボもしつつ、かっこいい曲をいっぱい作りたいっていうのが一番大きいです。



作り手として一気に広がった変化を吸収して生まれた今回のアルバム『Dream』。聴けば聴くほど、Shin Sakiuraのこれからが楽しみでならない。さらに活躍の場を広げるであろう次世代トラックメイカーとして、引き続き要チェックだ。



Shin Sakiura『Dream』(2019年1月23日 配信リリース)




Track List:

01. Sand

02. Get It

03. Let Me Know feat. Komei 04. Cruisin’ feat. SIRUP

05. Catch You 06. Dream 07. Echo

08. Can

09. Flags

10. See You Again


iTunes:https://itunes.apple.com/jp/album/dream/1449322695

Spotify:https://open.spotify.com/album/3LyhPx0HqPj3f3Ud1xsJuI



Shin Sakiura 2nd Album “Dream” RELEASE PARTY


日程: 2019 年3 月24 日(日)

会場: 恵比寿BATICA

OPEN/START: 18:00

ADV: ¥2,000 / DOOR: ¥2,500

LIVE: Shin Sakiura / showmore / Opus Inn / 大野雄介 and more

DJ: 80KIDZ / TAAR / has / U NGSM / Hairi Oku



Just Chilling Radio




毎月第3火曜日 20:00-21:00

パーソナリティ:SIRUP、Shin Sakiura

https://block.fm/radios/619


written by 編集部




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