PC不要・Wi-Fi経由でストリーミング可能なDENON DJの新製品ラインナップが登場!

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2020 NAMM ShowでSC5000s以来約3年ぶりに発表されたDENON DJの新製品は全部で3種類。ターンテーブル型のスタンドアローンメディアプレイヤーSC6000とSC6000M、4チャンネルクラブミキサーのX1850、2デッキDJコンソールPRIME2とPRIME GOだ。
どの製品もクラブDJの現場ニーズにしっかりと応えた、王道的な機能全部入りをスタンドアロンで実現したDJギアになっている。
昨今のDJギアは大きく分類すると
1-機能が豊富なPC連動型
2-PCなど不要でDJができるスタンドアロン・ハードウェアタイプ
3-お手軽なiPad, iPhone連動型
以上の3種類がある。
今回紹介するSC6000シリーズとPRIMEシリーズのラインナップは2のスタンドアロンタイプで、PCやiPadなど不要でDJが出来るタイプにあたるが、Serato DJに対応しているので1としても利用できるうえ、これまではPCやiPadのみの特権だったWi-Fiストリーミングや大きな画面を搭載しており、まさに「オールインワン」と呼ぶべき仕様に進化した。
SC6000とSC6000M
こちらはいわゆるCDJタイプのスタンドアロンDJギアでライブラリ操作やキュー設定、ファイル解析ができ、更にPCなど不要でWifi経由のストリーミング再生を利用できる。ただし、現状ではTIDALのみの予定で、残念ながら2020年1月現在では日本でのサービスは開始していない。今後はBeatport/Beatsource/Soundcloudといったサービスでのオンライン上からストリーミングに対応予定。ストリーミングだけでもこれだけ選べると相当にプレイの幅は広がりそうだ。
ソフト面ではENGINE OSベースのタイムストレッチ機能やキーシフト及びインスタント・マッチ機能が搭載されており、その場でビートシンクやハーモニックミックスの仕込みができる。Serato DJ Pro対応のコントローラーとしても利用できるので、自身のPCセットリストへクイックアクセス可能だ。その場で直感的にDJが可能な仕様になっている。
2機種の仕様はほぼ同じだが、SC6000MはDenon DJのラインナップではおなじみの、レコードとターンテーブルそのままの質感で操作できる8.5インチ・モータライズド・プラッターを搭載。レコードを触っているようなフィールでスクラッチなどの操作をしたい場合はSC6000Mがおすすめ。
発売日は2020年春~夏頃予定で市場想定価格はSC6000が180,000円前後、SC6000Mが200,000円前後となっている。
4チャンネルDJミキサーX1850
EQのノーマル/アイソレーションのスイッチング、クロスフェーダーカーブの調整はもちろん、エフェクターのパラがけからやエフェクトを自動でBPMシンクできるFXクオンタイズ機能を搭載。タップテンポなどを利用せずいきなりBPMシンクしたエフェクトパフォーマンスができるのだ。
入出力はオーディオからコントロール系まで幅広く網羅。Phono, Line, デジタルのオーディオはもちろん、MIDI・DVSなどの規格に対応しており、更にDJ交代をスムーズにするための2つのUSBポートで同時に2台のPCを走らせられる。神経の使うDJ間のスイッチングにも安心だ。
StagelinQ接続によるSoundSwitchライティング及びResolumeビデオソフトウェアのコントロールにも対応しており、音楽と映像の同期もおこなえる。こちらのミキサーも全部入りと呼ぶに相応しい内容だ。
一体型DJコンソールのPRIME 2とPRIME GO
こちらの2機種はSC6000/SC6000M・X1850に搭載されるWi-fiやDenon DJ ENGINEなどの中核となる機能を継承したモビリティ重視のスタンドアロンDJコンソールだ。DJに必要な機能や操作性、視認性などを損なうことなく小型化され、バランスの取れたアイテムとなっている。
特にPRIME GOの方は内蔵するリチウムイオン電池での駆動が可能ながら、本格的な操作のできるスタンドアロンDJコンソールとなっており、電源確保の難しい野外でも使い勝手がよさそう。はじめてDJプレイしに行く場所でどのような機材があるかわからない場合も、バックパックにぽんといれて、機材面の不安なくいつもどおりのセットでプレイができる。動画にもある通り、その気になれば移動中に仕込みが出来そうなコンパクトさだ。
どの製品も現場で考え得るニーズをとらえ機能化されており、着実な進化が伺える。機能面ではこの記事で紹介しきれないので、気になった方はDonon DJウェブサイトへ!
written by Yui Tamura
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