練習時間や練習内容が表示される「タイムライン」や自分の演奏を録音して聴ける「レコーダー」などの機能を搭載。

良い意味でRolandのクセがつよい！

DJ／トラックメイカーのマーケットへ次々に新製品を投入するRolandがiOS／Android／Mac／Windowsに対応したクロスプラットフォームのDAW「Zenbeats（ゼンビーツ）」をリリース。

数年前に国内でトップクラスの人気を誇ったDAWソフトSonarを手放して以来、久々のDAWソフトのリリースという事で早速ダウンロードして使ってみた。使用感としてはAbleton liveやKorg Gadgetなどの系統となるトラックメイカー向けDAWという印象で、ループシーケンサーを軸としたDAWではあるが、マルチトラックでの録音機能も付いており一般的なレコーディング用途のDAWとしても使える。

DAW本体は<a href="https://www.roland.com/jp/products/zenbeats/#download-app">無料でダウンロード</a>でき、エフェクトやサンプル音源などの追加、機能制限の解除をする際に課金となるフリーミアムモデルで、全ての機能制限解除・コンテンツのアンロックは通常価格$149.99（約16,200円）だが、10月18日まではキャンペーン価格で99.99ドル（約10,800円）となっている。
<div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/u1CF0zXK17Q" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen=""></iframe></div>
<h3>Rolandらしさが爆発しているDAW</h3>

最近、Rolandが元気にRolandらしい製品を連発しているのが嬉しいというファンは多いのではないだろうか。このDAWでも使い勝手やサウンド、デザインなどいろいろな面でRolandらしさが爆発している。おかしな言い方になるかもしれないが良い意味で洗練されてない荒削りな所にRolandを感じる。イノベーションを感じるような奇抜があるわけではないし、スマートな使用感を感じるでもなく、明確な尖った場所があるということでもない。にも関わらずジワジワとくる濃い感じがある。うまく伝わる気がしない例えをあえてすると、「キングダム」の本能型武将の極み麃公（ひょうこう）将軍を彷彿とさせるようなDAW。スマートで男前な知略型武将の李牧には無いワイルドな魅力があり、何か応援したくなる。昨今のスマホのトラック制作アプリはデザインも優れていて、プリセットをそのまま鳴らせばイマドキ風な曲が作れてしまうものが増えており、それ自体は素晴らしいことなのだが、Zenbeatsの魅力は違う所にあるのだと思う。

<h3>サウンドもRolandのカラーがギュンギュンでてる</h3>

1番の魅力はRolandのカラーがコレでもかと全面に出たシンセやドラムマシンのサウンドかもしれない。昨今の流行の曲調を追ったサウンドは少なく、どこかクセのあるサウンドが揃っている。クリエイター自身が想像していなかった方向性を見せてくれるような、創作意欲を刺激するタイプのサウンドだ。元々の音やエフェクトも良い感じで、例えば極端なフィルターのかけ方をしてもサウンドがそこまで破綻せず、思いがけず良い感じの音になったりするのが楽しい。強い個性のあるプリセットをセンスよくそのまま使うのも面白いし、プリセットからの音作りも楽しめる。
<img src="https://img.block.fm/wp-content/uploads/2021/10/092ede7e-32b9-4945-9c0b-2e39f7dff2fb.jpg">
<h3>操作や機能は少し慣れが必要だが慣れると面白くなる</h3>

操作方法には独特のクセがあり（この辺もRolandらしい）、アイコンなどもパッと見なにかわからないものも多少あるが、少し慣れれば問題なく使えるレベル。トラックテンプレートやミックス、編集、セッションビューを揃えたウィンドウ構成など本格的なDAW機能もついるので、その分ボタンや画面遷移の操作は増えるが、機能と操作の複雑さはある程度トレードオフの関係性なので納得のできる範囲。少し慣れてくるとなぜかあまり複雑に感じなくなってくるのが不思議。複雑に見えて実は練られた設計なのかもしれない。

やや物足りなく感じたのは、スマホDAWでは定番機能のスケール設定やコード入力的な作曲支援系の機能がない点。スマホのタッチキーボードでコードを鳴らすのは煩わしいし、DJ上がりで鍵盤の苦手なトラックメイカーも多いと思うので、今後の機能追加に期待したい。

<h3>このまま我が道を突き進んで欲しいDAW</h3>

808や909, 303, SP-404など、Rolandの機材はリリース後数年経ってからメーカーも想定しなかった新たな音楽ジャンルを生んでしまうようなパワーを持っていて、Zenbeatsにもどこかクリエイターとの化学反応が起こりそうな不思議なポテンシャルを感じる。現状はまだリリースされたばかりということもあり、賛否分かれそうな部分はいくつか見受けられたが、同時にサウンドや少し複雑だけれど練られた操作系統にRolandならではの魅力があり、今後の展開を応援したくなるDAWだ。
written by Yui Tamura

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source:
https://www.roland.com/jp/products/zenbeats/

photo:
https://www.roland.com/jp/products/zenbeats/
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【使ってみた】Rolandから無料で始められるトラックメイカー仕様なDAWが登場

Rolandがデジタルならではの機能で練習や演奏の楽しさをより広げる無料のオリジナル・アプリ「Roland Piano App」の提供を開始する。
<h3>内蔵曲の譜面を表示や音あてゲームでピアノの基礎力を身につける</h3>
「Roland Piano App」は、スマホやタブレットと同社のデジタルピアノをBluetooth®で接続することで、ピアノの楽しさをさらに広げることができるアプリ。
同アプリでは、内蔵曲の譜面を表示したり、音あてゲームを楽しみながらピアノの基礎力を身に付けたり、日々の練習をサポートする機能が満載。タブレットの場合は、大きな画面で見やすく、操作もより簡単になる。
<h3>「リモコン」や「タイムライン」、「レコーダー」など様々な機能を搭載</h3>
搭載機能のひとつ「リモコン」機能では、ピアノ本体のさまざまな機能が、ユーザーのスマホやタブレットの画面上で簡単に操作可能。これによりマスターチューニングや鍵盤のタッチ、メトロノームのテンポの設定などを、分かりやすく画面上に表示させて設定できる。
またその日の練習時間や練習内容が表示される「タイムライン」機能や、自分の演奏を録音して客観的に聞くことができる「レコーダー」機能も搭載されているため、日々楽しみながらピアノ演奏の上達を目指すこと可能だ。
アプリでは、クラシックやポップス、レッスン曲など多彩なジャンルの内蔵曲の譜面をタブレットに表示することも可能。弾きたい曲にすぐに挑戦できる。また初心者でも独学でピアノに取り組みやすくなる「One Week Master」プログラムも搭載。このプログラムでは、1週間程度で1曲を練習できる。
さらに電子楽器を楽しむコンテンツを提供する「Roland Cloud」の有料メンバーシップに加入すると、300以上の楽曲／譜面が入手でき、練習や演奏をより楽しく行うことができるとのことだ。
なお、「Roland Piano App」は、iOS／Androidに対応し、2022年8月1日（月）より各Appストアからダウンロード可能だ。
Roland Piano Appに対応するRolandのデジタルピアノ機種は以下のとおり。
対応機種： 
LX708、LX706、LX705、HP704、HP702、RP701、F701、FP-90X、FP-60X、FP-30X 
（従来のアプリ「Piano Every Day」対応モデル。「Piano Every Day」は2022年末にサービス終了予定）
Roland Piano Appの詳細は<a href="https://www.roland.com/jp/products/roland_piano_app/" title="こちら">こちら</a>のリンク先にて。

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