不祥事を起こしたミュージシャンや芸能人は引退すべきか、小室哲哉引退から考察

新年早々、世間を賑わせた芸能人による不祥事。特に小室哲哉の引退には様々な意見が寄せられている
SHARE
2018.01.24 03:00

先週、週刊文春が報じた不倫疑惑により、音楽プロデューサーの小室哲哉が引退を表明した。


引退に対して世間はSNSで様々な意見が広まったが、現在は週刊文春の行き過ぎた不倫報道、不祥事暴露報道を批判する声が数多く上がっている。


関連:小室哲哉引退は「日本人クリエイター」にとって何を意味するのか? ☆Taku Takahashiに聞いた

https://block.fm/news/tetsuyakomuro_career


犯罪者のように世間の晒し者にする報道姿勢


ミュージシャン、俳優、政治家、芸人など人が起こした不祥事を挙げるときりがない。今月だと有名ラッパーUZIが大麻不法所持容疑で逮捕される事件が起こり世間を賑わせた。しかし小室哲哉の場合は、世間を騒がせたとはいえ、問題は”不倫行為”だった。


不倫は犯罪なのか? その世間の疑問に答えるように弁護士.comは”小室哲哉さん「不倫は犯罪じゃない」のに社会の晒し者、本来は当事者間の法的責任”という記事を公開。


それによると不倫は、”民法上の「不法行為」ではあるが、刑法上の「犯罪」ではない”とのことで、責任は当事者間でのみ発生するものであり、国による懲役や罰金などの刑罰の対象となる「刑事事件」ではなく、民法上の「不法行為」ではあるものの、罪刑法定主義の原則により犯罪ではないそうだ。それにもかかわらず、報道により、小室哲哉は犯罪者のように世間の晒し者にされた印象を受けるという声もあった。そして今回突然の引退発表に関しては、特にファンや著名ミュージシャンたちの間で、惜しむ声があがり、報道が彼を引退に追い込んだという意見も出てきている。


そのことについては週刊文春の報道姿勢だけでなく、そういった類の不祥事を晒し者にしてしまうような受け手側の意識にも問題があるという意見も少なからずある。小室哲哉引退に関しては、不祥事だけが理由ではなく、プライベートな問題によるストレス、体調不良などもあり、以前から考えていたことで、今回の件は「けじめ」を果たす意味で決断したと会見で本人は語っているだけに他人が口を出すものではないが、やはりファンからすれば悲しみを感じずを得ない出来事だった。


不祥事に対する芸能人は引退をすぐ選択するのか?


芸能人の不祥事は、近年だけでも不倫、薬物、淫行など、そういった報道は多い。しかし、彼ら全員がすぐに引退を決意してきたわけではない。


不倫関連だと、ミュージシャンだとMr.Childrenの桜井和寿、ゲスの極み乙女の川谷絵音などが発覚後活動を自粛。また昨年だと、RIP SLYMEのSU、KANA-BOONの飯田祐馬、葉加瀬太郎、加藤ミリヤらの不倫疑惑も報じられ、彼らは釈明や謝罪会見を行っている。


違法薬物関連だと、古くは大物ミュージシャンだけでも井上陽水、槇原敬之、長渕剛、YOU THE ROCK☆、D.Oらの不祥事が起こっている。これらのミュージシャンは事件の発覚後、刑事罰など処分を受けた上で、謹慎期間という禊を終え、シーンにカムバックしている。


そのほかにも、昨年だと狩野英孝の未成年との交際疑惑、NON STYLE井上裕介の接触事故とひき逃げ容疑、ガリガリガリクソンの酒気帯び運転、インパルス堤下敦の人身事故、俳優、タレントだと橋爪遼、清水良太郎の覚せい剤取締法違反など犯罪となる不祥事が発覚。狩野英孝とNON STYLE井上に関しては謹慎後、復帰をしている。


しかし謝罪後に活動自粛する人もいれば、そのまま活動を継続する人もいる。不倫に関しては、本人の意向もあると思うが、所属事務所が世間へのイメージ、CMスポンサーや出演番組への影響など様々なことを考慮して発覚後の去就が決められているようだ。


不倫疑惑報道で犯罪者のように大々的に晒し者にされる場合は、”さわやかな”イメージのベッキー、”妻を介護する夫”イメージの小室哲哉のように不祥事が発覚した人物に対する世間のイメージから大きくかけ離れていた場合に起こってしまうようだ。それに関しては一般人と違い、芸能人であり、イメージを売りにしている限り避けられないことなのかもしれないが…。




報道が生み出す社会正義的な雰囲気


犯罪行為も不法行為も芸能人にとっては同じスキャンダルであり、イメージダウンは避けられない。そして芸能人もまた社会人であり、不祥事で関係各所に迷惑をかけてしまった場合はその責任は負わなければならない。特に犯罪行為に関わる不祥事からの引退は社会的責任を果たすという意味で一つの選択肢として仕方のないことだろう。


不倫の場合も関係者への謝罪や禊は必要だとは思う。しかし、不法行為とはいえ、犯罪ではない不倫をあたかもそのように仕立て上げる報道姿勢とそれが生み出す社会的な雰囲気、報道やイメージに影響された大衆が対象者をSNSで裁く行為には疑問を感じずにはいられない。


参考:

https://www.bengo4.com/internet/n_7314/

https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201712290000147.html

http://tocana.jp/2014/05/post_4149_entry.html

https://natalie.mu/music/news/13172

https://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20110524/Cyzo_201105_post_7412.html

http://biz-journal.jp/2016/02/post_13901.html

https://news.infoseek.co.jp/feature/news2017_firsthalf_entame03/

https://news.infoseek.co.jp/feature/news2017_secondhalf_entame01/


Written by Jun Fukunaga

Photo: Tetsuya Komuro Facebook



SHARE