謎のレイヴから日本庭園アンビエントまで。Red Bull Music Festival Tokyo 2019注目イベント

4月8日(月)~20日(土)に開催されるRBMF Tokyo 2019で絶対に遊びにいくべきイベントをピックアップ。
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2019.04.03 03:00

4月8日(月)~20日(土)まで2週間に渡り開催される、レッドブルの都市型音楽フェス「Red Bull Music Festival Tokyo 2019」。今年は、歴史や伝統、文化に敬意を表した多様なクリエイティビティが交差する7イベントが開催されるわけだが、果たしてどのイベントに遊びにいくべきなのか? そんな音楽ファンの声に応えるべく、block.fmでは絶対に遊びにいくべき要注目イベントを独自にピックアップ。今回はその理由を解説しながらイベントの魅力を紐解いていきたい。


“Bjorkの再来”が初来日! 初日を飾る「Sevdaliza's The Great Hope Design」 


耳の早い音楽ファンが心待ちにしていた“Bjorkの再来”とも評される話題のアーティスト、Sevdaliza(セヴダリザ)が初来日。今年のRed Bull Music Festival Tokyoの幕をあける。エレクトロニック、トリップホップ、グライム、アバンギャルドまで幅広い音楽要素を持つSevdalizaは、2016年のRed Bull Music Academyの卒業生。それだけに同フェスとの関わりも深い。注目は2017年のデビューアルバム『ISON』で表現した神秘的な雰囲気がライヴでどのように表現されるかのか? という点だ。これまで彼女は自身の作品ではスモーキーな歌声をもって、政治的、哲学的な疑問を投げかけるメッセージ性の高いリリックをリスナーに発信しており、「HUMAN」は人気曲になっている。



そのMVでSevdalizaはセクシーなビキニ姿でダンスを披露。しかし、馬を思わせる彼女の両脚は異形そのもの。それ故に登場人物の男性たちは最初の性的興奮から次第に不安と恐怖に苛まれていくかのような表情を浮かべる。歌詞は全体的に抽象的だが、映像は”女性”に対する消費主義的偶像崇拝と蔑視を批判するものであると捉えることができる。そのため「I am Human」という部分は、その設定を表す印象的なリリックだ。またこの曲ではトラップのフロウも取り入れており、そういった点に注目するとヒップホップファンが聴いても十分に楽しめるのではないだろうか? 今回のライブではキーボード、ドラム、チェロ、コンテンポラリーダンサーとともにパフォーマンスを予定。舞台芸術にも通じる独創的なステージが期待できるため、現代アートが好きな音楽ファンにも是非オススメしたい。 


▶︎Sevdaliza's The Great Hope Design

日 時:2019年4月8日(月)開場19:00/開演20:00

場 所:Spiral Hall - Spiral 3F(青山)

https://www.redbull.com/jp-ja/music/events/sevdaliza-s-the-great-hope-design



謎に包まれたレイヴパーティーが都心で開催。「Methods and Modulations - A Warehouse Party」 


これまで山手線車両、新宿のカラオケ店なども会場に仕立てあげてきた同フェスだが、今年はなんと東京都内某所でウエアハウスパーティを開催。ウエアハウスパーティとは近年の90sリヴァイバル効果で再注目されているレイヴカルチャーとは切っても切れないものだ。当日は音質にこだわったサウンドシステムの配備や没入感を高めるためのシンプルな照明など会場の雰囲気作りも万全。欧米の音楽系青春映画やネット上にアーカイヴされたオリジナルレイヴ映像の世界観が再現されることに今から期待が膨らむばかり。直前にならないと会場がわからないという秘密めいたこのイベントには元K-POPアイドルという異色の経歴を持つmachìna含め全5名の女性DJ/プロデューサーたちがラインナップされている。 


その中ではまず、モントリオールからやってくるMarie Davidsonに注目。”ミニマルウェイヴ/コールドウェイヴの才媛”と呼ばれる彼女の音楽性を知るには以前ベルリンで披露したライブセットが最適だ。ハードウエアを駆使したソリッドかつボディなサウンドは中毒性が高く、時にマイクでメッセージを伝えるように歌唱するパフォーマンスからも目が離せない。テクノや硬質系エレクトロが好きな人は当日のパフォーマンスに今から大いに期待しておくべし!



またラインナップの中ではロシア出身のMachine Womanも見逃し厳禁な出演者だ。これまでの作品では名門レーベル「Ninja Tune」傘下「Technicolour」からリリースしたEP『When Lobster Comes Home』が人気作だが、その中でもディープハウス系の「Camile from OHM Makes Me Feel Loved」が特にオススメ。チョップした声ネタのグリッチ感とバウンシーなビートが作るグルーヴがかなりクールだ。



ちなみにこの曲のテーマはベルリンのクラブ「OHM」のバウンサー、Camileという人物。よく話題にあがるBerghainの”あの人”ではなく、この人物について語るべきだとMachine Womanは考えているそう。またダークでマシーンライクなテクノを基調としたDJセットはイベント前の予習として是非チェックしておきたい。



<出演アーティスト変更のお知らせ>

出演を予定していたMarie Davidsonは、体調不良のため来日できなくなりました。そこで新たに、東京の次世代プロデューサーMars89が出演決定。Mars89はUNDERCOVERのコレクション音楽を手掛け、トム・ヨークやジャイルス・ピーターソンもその才能を認めたという、まさにライジングスター。ダークでヘヴィー、中毒性のある硬質なベースサウンドを鳴り響かせてくれる事でしょう。

*4/11 追記 会場発表
「35°37'16.0"N 139°44'55.1”E」


▶︎Methods and Modulations - A Warehouse Party

日 時:2019年4月13日(土)開場・開演22:00

場 所:都内某所(東京)

https://www.redbull.com/jp-ja/music/events/methods-and-modulations



”ローラースケートディスコ”を東京で! 「DāM-FunK - A Roller Skate Affair」  


ウエアハウスパーティとともにフェス開催が発表された時から話題になっていたイベントといえば、「DāM-FunK - A Roller Skate Affair」だろう。本イベントでは70年代後半〜80年代に海外で大流行したローラースケートディスコを日本で再現。都内最大級の屋内ローラースケートリンク「東京ドーム ローラースケートアリーナ」がその会場だ。 イベントではコズミックファンク/ブギーシーンのトップアーティスト、DāM-FunKのDJプレイに注目。エモーショナルでノリがいい音楽は、まさにこのイベントのためにあるようなもの。しかもそれはDāM-FunKの専売特許のため、イベントでは間違いなく最高に調子イイサウンドに身を任せてローラースケートを楽しめるはずだ。特に当日の雰囲気を事前に知っておきたいという人は、実際にDāM-FunKがローラースケートディスコでDJプレイをする下の動画をチェックしておこう。



Red Bull Music関連では「ROLLER-SKATING IN DETROIT」という記事も公開されている。クラバーの間では”デトロイト”といえば、「テクノの聖地」。しかし、記事には「デトロイトには3つの生きる目的がある。ひとつは音楽、ひとつはダンス、ひとつはローラースケートさ」という一文もあり、そもそもローラースケートカルチャーとは一体どのようなものかということが解説されている。またそのカルチャーとダンスミュージックがなぜ密接な関係にあるのかにも触れられているため、イベントが気になっている人は事前にチェックしておくと当日のローラースケートディスコがより楽しめるはずだ。  


▶︎DāM-FunK - A Roller Skate Affair

日 時:2019年4月19日(金)開場18:30/開演19:00

場 所:東京ドーム ローラースケートアリーナ(東京)

https://www.redbull.com/jp-ja/music/events/a-roller-skate-affair


日本庭園で楽しむ和モノアンビエント「花紅柳緑@浜離宮恩賜庭園」 


去年はCircus Tokyoにてクロージングパーティーが行われたが、今年のフィナーレで使用される会場は”徳川将軍家の庭園”だった由緒正しい「浜離宮恩賜庭園」。フェス最終日の「花紅柳緑@浜離宮恩賜庭園」には今、世界的にも注目されるクラシックな和モノアンビエントの先駆者INOYAMALANDの出演が話題になっている。



本公演ではもう1人注目のアーティストとして名前をあげたいのが2011年のRed Bull Music Academy(RBMA)卒業生でもあるYosi Horikawaだ。Glastonbury FestivalやWorldwide Festivalといった有名フェス出演をはじめ、国際的にも活躍する彼の音楽の特徴は、フィールドレコーディングを駆使して生み出される音づくりにある。RBMAでは、身の回りにある自然音を使って音楽制作を行うようになったきっかけや、実際に屋久島の神秘的な自然の中から音の素材を探しだし、スタジオで曲として完成させるまでの様子を追ったドキュメンタリー『Searching for Sound: Yosi Horikawa』も公開している。気になった人はそちらをまずはチェックしておこう。



昨年は世界的にも評価が高いデビューアルバム『Vapor』が発売から5周年を迎え、新曲「Yoggo」を追加収録し新たにアナログ化。そして最近になって本人がSNSでかねてからファンの間で待望されていた2ndアルバムが完成したことを発表しており、当日のライヴでは新曲が披露されることにも期待したい。またイベントのテーマはアンビエントだが、これまでにYosi Horikwaは日本の四季をテーマにしたライヴセットをGilles Petersonの「Worldwide.fm」でも披露している。そのアーカイヴ音源でも彼が音楽で表現する日本の美を感じ取れることができるため、「花紅柳緑@浜離宮恩賜庭園」の予習には最適だ。



そのほかにも昨年のRBMA卒業生で今後の飛躍が予想されるnami satoのアブストラクトな音楽性にも注目。当日はピアニスト、SSW、DJ、プロデューサーLoradenizとタッグを組んでの出演とのことだが、このコラボがどのようなケミストリーを生み出すのか今から楽しみだ。



▶︎花紅柳緑@浜離宮恩賜庭園 (KAKO-RYURYOKU at Hama-rikyu Gardens) 

日 時:2019年4月20日(土)開場19:00

場 所:浜離宮恩賜庭園(東京)

https://www.redbull.com/jp-ja/music/events/kako-ryuryoku



written by Jun Fukunaga


source:

https://www.redbull.com/jp-ja/music/event-series/red-bull-music-festival-tokyo

http://atwoodmagazine.com/human-sevdaliza/

https://www.factmag.com/2017/07/28/machine-woman-new-ep-when-lobster-comes-home-ninja-tune/

http://www.redbullmusicacademy.jp/jp/magazine/roller-skating-in-detroit


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