img

SEARCH

ナビゲーターやDJ、番組名、記事タイトル、文中ワードで一括検索することができます。

注目のキーワード

Copyright © 2011-2021 block.fm

Daft Punkへの想いも! Phoenixがパリ五輪 閉会式での歴史的ライブの舞台裏を明かす

img
PHOTO: Phoenix X / Roger Do Minh
約20分間のライブパフォーマンスにはAir、Kavinskyなど豪華ゲストも参加し、フランス音楽の粋を世界に発信。バンドのフロントマンThomas Marsがその舞台裏を語った。
2024/08/15 19:30
Jun Fukunaga
この記事をシェア

日本時間8月12日(月)に行われたパリオリンピック閉会式に、フランスを代表するインディーロックバンド、Phoenixが出演。「Lisztomania」や「1901」、「If I Ever Feel Better」のほか、2022年のアルバム『Alpha Zulu』収録曲「Tonight」といった新旧の代表曲を含む6曲、約20分のライブパフォーマンスを披露した。

もともとは開会式に出演予定が、蜂のせいで変更に!?

このライブパフォーマンスには、Phoenixがゲストとして招いた、フランスを代表するエレクトロポップバンドのAirやフレンチエレクトロのレジェンドであるKavinsky、先述した「Tonight」でコラボしたVampire WeekendのEzra Koenigといったアーティストも出演。豪華なメンバーによるステージに、月曜の早朝から圧倒された音楽ファンは多いことだろう。

そんな歴史的な瞬間の舞台裏を、PhoenixのフロントマンのThomas MarsがVultureのインタビューで振り返っている。

Thomas Marsによると、出演が決定したのはパリ五輪が開幕する3週間前であり、当初Phoenixは閉会式ではなく開会式でのパフォーマンスを検討されていたという。その当初のプランでは、Phoenixがアルバム『Alpha Zulu』をルーヴル美術館の一角にあるパリ装飾芸術美術館で録音したことを踏まえて、ルーヴル美術館の屋上でのライブが構想されていた。

しかし、美術館の屋上に蜂がいたことが懸念され中止になったそうだ。また、閉会式はオリンピックに出場した選手たちのためのパーティーとして位置づけられていたと振り返っている。

AirやKavinsky、Daft Punkへの想いを語る

さらにAirとの共演については、「Airは最初に思い浮かんだバンドだった。フランス以外で音楽を演奏し始めたとき、僕たちは彼らのバックバンドだった」と語り、同世代の同郷バンドの存在の大きさを明かした。

Kavinskyとの「Night Call」に関するエピソードでは、同曲制作時の裏話についても言及。同曲はPhoenixの盟友でもあるDaft Punkがプロデュースした曲だったこともあり、Kavinskyからボーカリストとしての参加を打診されていたことを明かした。

さらに今回のゲスト陣の選定には、かつてフランスを賑わせた“架空の音楽フェス”が影響を与えているという。Thomas Mars曰く、その音楽フェスにはPhoenixのほか、Daft Punk、Air、Kavinsky、Cassiusというフランスを代表するアーティストがラインナップされていたことから、実現はしなかったもののフランス国内では大きな需要があったそうだ。

そのため、今回の閉会式ではその幻のラインナップの実現を試みたと述べている。

そうなるとやはりファンとしてはDaft Punkが再結成されていれば、と思わざるを得ない。Daft Punkは2021年に解散するも、パリオリンピック開閉会式の芸術監督・Thomas Jollyが、昨年10月に仏メディアとのインタビューで、開会式にDaft Punkが再結成して登場する可能性を示唆。そのため一時、再結成に注目が集まっていた(後にDaft Punk側が正式に否定)。

Thomas Marsは今回の閉会式でのライブパフォーマンスについて、「Daft Punkはもう存在しないので、彼らの参加は選択肢になかった」と、改めてDaft Punkに出演を打診する意思がなかったと述べている。

とはいえ、もしDaft Punkが今も存在しているのであれば、2010年にPhoenixとともにNYのMadison Square Gardenで披露した、それぞれの代表曲をリアルタイムでマッシュアップしていく伝説のライブセッションが再現されたかもしれない。

特に今回のライブパフォーマンスでは、その時も披露されていた「If I Ever Feel Better」と「1901」が披露されているだけに、叶わぬ夢とはわかりつつもどうしても妄想せずにはいられない。

"キャリア最大の挑戦であった一方で、クラブショーのような感じがした"

その他にThomas Marsは閉会式でのステージについて、「Lisztomania」披露時に「選手たちが興奮のあまりステージ上のスクリーンに殺到した」と語っている。また最後に披露した「1901」でのクラウドサーフィンに関して、当初自身は予定していなかったものの、閉会式のスタッフから薦められたことで実行したという。

さらにこの曲に対して最も反応を示したのはアメリカの選手団であり、ある選手から金メダルを差し出されるも受け取らなかった、というエピソードも明かしている。

Thomas Marsは今回のライブパフォーマンスがPhoenixのキャリア最大の挑戦であった一方で、「それでもなんだかクラブショーのような感じがした」と振り返っている。また、「フランスではいつもちょっとしたアイデンティティの危機があったけど、世界が僕たちのところにやってくることで、この問題全体が解決されたように思う」と述べており、フランス全体にとっても重要な意味を持つとの認識を示した。

最後にはオリンピックがホスト国にもたらす予想外の恩恵についても言及。「(次回の開催地の)ロサンゼルスの友人たちは"ひどいことになるだろう"と言っているが、僕たちを見てほしい。結果的にこれがパリの最高の姿となったんだ」と語っている。

パリオリンピック閉会式でPhoenixが披露した印象的なパフォーマンスは、バンドの音楽的軌跡とフランスの文化的アイデンティティが交差する重要な瞬間となった。この出来事はきっと後続のフランスのバンドやアーティストらに大きな希望を与えたに違いない。

なお、Phoenixは8月16日(金)にSONICMANIA 2024(東京)、8月18日(日)にSUMMER SONIC 2024(大阪)に出演する。パリオリンピック閉会式での感動を再び味わえるアツいライブに期待したい。

今回のPhoenixのセットリストは以下のとおり。

Set list:

  1. Phoenix – “Lisztomania”
  2. Kavinsky – “Nightcall” feat. Phoenix and Angèle
  3. Phoenix – “If I Ever Feel Better” / “Funky Squaredance” feat. VannDa
  4. AIR – “Playground Love” feat. Phoenix
  5. Phoenix – “Tonight” feat. Ezra Koenig of Vampire Weekend
  6. Phoenix – “1901”

この記事をシェア

合わせて読みたい

TOP NEWS
Loading...
Loading...Loading...
Loading...Loading...
Loading...Loading...
Loading...Loading...

新着エピソード

Loading...
Loading...Loading...
Loading...Loading...
Loading...Loading...
Loading...Loading...