【レポート】PETZ『COSMOS』ツアーファイナル。YENTOWN&ゲストアーティストと形成したネオ・トーキョー・コスモ

Awich、kZm、MONYPETZJNKMN、YENTOWN総動員のステージに OZworld KENYA Jin Doggら客演陣も登場した熱狂の一夜をアフタームービーと共に振り返る。
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2020.04.14 10:00

2月15日(土)渋谷・WWWで「PETZ “COSMOS” Release Tour 2019-2020」のファイナル公演が開催された。4月10日に公開されたオフィシャルアフタームービーとともに、YENTOWN、客演陣勢揃いのメモリアルなライヴをレポート。




YENTOWN、OZworld、KENYA、 Jin Dogg集結。PETZ『COSMOS』リリースツアーを締めくくるメモリアルな夜をレポート


VLOTとMARZYがフロアをウォームアップ


新しくなったPARCOを抜けて、会場となったWWWに到着したのは開演時間ピッタリくらい。人でごった返していて入場に時間がかかるだろうから、という予想で開演時間前を避けたのだが、それでもまだ「PETZ “COSMOS” Release Tour 2019-2020」の東京ファイナルを観に来たヘッズたちによって長蛇の列ができていた。


中に入ると、『COSMOS』収録「RPG」、「All Night Long」、「Never Stop」をプロデュースしたDJ TAKU a.k.a.VLOT、そしてYENTOWN所属、ネオ・トーキョー・ヒッピーの旗手、MARZYがDJでフロアをあたためる。グローバルな感性と幅広い引き出しを持つ2人はUS、UKのドープなトラックから、国内アーティストの楽曲を織り交ぜて会場を踊らせた。


ラッパーPETZとしての活躍とレベルアップ


そしてPETZが「BRO」とともにステージに降臨。この曲がPETZ『COSMOS』から最初にリリースされた最初のピース。開演にはふさわしい曲だ。


star boyとChaki Zuluがトラックをプロデュースした楽曲の世界観はMVも相まって、映画『AKIRA』の冒頭のバイクチェイスを彷彿とさせる。「Bro What’s going on? 後ろに乗りな」と扇動するPETZにオーディエンスはこれから起こる“何か”に期待せずにはいられない。



PETZはあらためて会場を見渡し、集まったオーディエンスに感謝を述べた。ソロ名義でのフルアルバムこそ1枚目だが、PETZのラッパーとしてのキャリアは長い。本人もステージの上で「意外と長くやってんだよ」と語っていたが、JNKMNとChaki ZuluによってYENTOWNが結成される以前より、MonyHorse、JNKMNと邂逅しMONYPETZJNKMNとして活動を開始している。


そんなPETZは、初のソロアルバム『COSMOS』をひっさげ、昨年から全国10ヵ所を回るツアーを敢行。2曲目の「Come Clean」から続けて、OZworldが姿を現した。2人がコラボした「RPG」でラップしているように、PETZは長い道のりを着実にレベルアップして、ここWWWに辿り着いたのだ。共演したOZworldもPETZを祝福した。


Awich・kZmが「NEBUTA」で祝う


VLOTプロデュースの「All Night Long」でさらに盛り上がったところで、「今日はYENTOWNの仲間もたくさん来てくれてる」と、PETZの言葉で登場したのは、アルバム『孔雀』も絶好調なAwich。『COSMOS』での共演曲「Made Myself」を歌うと、自ら、『孔雀』から「バカばっかだ、全く」というド級のパンチラインが印象的な「洗脳」を披露。2020年、早くもこの言葉が個人的トレンド入りしているので、生で聴けたのは嬉しい。会場全体での「バカばっかだ、全く」の合唱は日頃の鬱憤をブチまけるような一体感が味わえた。


続けて、「PETZのお祝いにふさわしい1曲」として、PETZの地元である青森のねぶたからインスパイアされた「NEBUTA」をヤりたいとAwichが提案する。PETZがこれを快諾し東京・渋谷WWWでの「NEBUTA」が開幕。kZmも登場し会場はお祭りさながらの熱狂に包まれた。



“最強メンバーYENTOWN” MONYPETZJNKMN揃い踏み


kZm「GYAKUSOU」から、MCを挟んでPETZとkZm(とGab3)によるアンセムチューン「CHROME HEARTS」、さらに「シークレットにしてたんだけど、やっぱりこの2人、呼びたかったからさ」というPETZの紹介とともに、JNKMN、MonyHorseが満を持して登場。この2人の登場は当然予想されていたわけだが、やっぱりMONYPETZJNKMN揃ってステージで観られるのは感涙モノ。この3人の掛け合いの間や、オーセンティックなヒップホップ感を纏ったバッドボーイバイヴス、言うなれば“悪役の華”ともいえる特有の雰囲気はやっぱりカッコイイ。


「SHADDAN」に始まり、それぞれJNKMN最新アルバム「JNKMN NOW」からWATAPACHI prod.の「JNKMN」、Mony Horse『TBOA JOURNEY』から「Oinukasu」を1曲づつ披露。再びMONYPETZJNKMNの「UP IN SMOKE」でオーディエンスのテンションは最高潮に達した。



ステージ上にはYENTOWNのフロントマンたちが大集合。YENTOWN自主企画イベント「YENJAMIN」さながらの様相を呈してきた。PETZはその様子を噛み締めつつ、あらためて今までの道のりを振り返り、オーディエンスとYENTOWNクルーたちに感謝を述べた。感極まって飛び出したPETZの「みんな色々、諦めんなぜ! 」という言い間違いは、YENTOWN公式がTwitterでピックアップした際にPETZ本人が「これは引いた」と苦笑い。しかしこの日集まったオーディエンスたちにとっては、PETZからのポジティヴなエールとして脳裏に焼き付いている人が多いのではないだろうか。


KENYA、Jin Dogg登場。WWWに出現した小宇宙


いよいよ公演も終盤に突入。普段やらない曲、「今日ここにいるみんなだけの特別」だとして、ステージの照明を落とし、U-LEEプロデュースの「Moon Light」を歌い上げた。「Lost In Tokyo」もそうだが、叙情的なムードの曲がこの日はよりエモーショナルに聴こえる。静と動、陰と陽、その両面をバランス良く、キャッチーに聴かせ、表現できるのもPETZの魅力。ただアゲるだけではない、深みのあるステージングだ。


「Never Stop」では客演のKENYAが美声を聴かせ、会場を包み込む。しっとりとしたムードの中、「次で最後になります」とPETZがアナウンス。


最後の曲「Blue」ではJin Doggによるアカペラのフックが会場に響き渡る。舞台袖からJin Doggが姿を現すとオーディエンスは大興奮。最後方の機材席近くで観ていても、Jin Doggの立ち姿、雰囲気からは圧倒されるほどの存在感を感じた。トラックで鳴るフックのダブルをかき消すように、がなるようにシャウトするJin Dogg、対照的にオートチューンボイスでクールに歌うPETZ。ライヴでの「Blue」は両者の対照的な特徴が顕著に表現され、ドラマチックな一夜のエンディングを一層盛り上げた。


多くの仲間たちに見守られ、祝福されたPETZは名残りおしそうにステージを去っていった。以前、『COSMOS』のレビューを執筆したときに、このアルバムはPETZの関係性が調和し、完璧な軌道を描いた宇宙の星々(コスモ)であるというようなことを書いた。まさにそれがライヴで表現された感動的な一夜だった。オーディエンスがケータイのライトでステージを照らしていた様子はまさにPETZを中心とした宇宙の星々を観ているかのような、感動的な光景だった。興奮さめやらぬ僕は「CHROME HEARTS」と「Blue」がシングルカットされた会場限定の7inchレコードを買って、変わっていく渋谷の街の高層ビルを眺めながら1人で歩いた。


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「PETZ “COSMOS” Release Tour 2019-2020」at 渋谷WWW セットリスト



1.Intro

2.Bro

3.Come Clean

4.RPG feat. OZworld

5.All Night Long

6.Made myself feat. Awich

7.洗脳

8.NEBUTA feat. kZm

9GYAKUSOU

10.Chrome Hearts feat. Gab3 & kZm

11.SHADDAN

12.JNKMN

13.Oinukasu

14.UP IN SMOKE

15.Lost in Tokyo

16.Never stop feat. KENYA

17.Moonlight

18.Blue feat. Jin Dogg


PETZ 『COSMOS』



リリース:2019年9月25日

レーベル:YENTOWN / bpm Tokyo

収録曲:

1. Intro -COSMOS- (Prod. Baauer)

2. CHROME HEARTS feat. Gab3 & kZm (Prod. star boy, OUTTATOWN & Chaki Zulu)

3. RPG feat. OZworld a.k.a. Rʼ kuma (Prod. VLOT)

4. Come Clean (Prod. U-Lee)

5. Made Myself feat. Masiwei & Awich (Prod. Chaki Zulu)

6. Bro (Prod. star boy & Chaki Zulu)

7. All Night Long (Prod. VLOT)

8. Never Stop feat. KENYA (Prod. VLOT & Chaki Zulu)

9. Fallin’ feat. kZm (Prod. 1Mind)

10. Lost in Tokyo feat. YOUNGOHM (Prod. Chaki Zulu)

11. Moonlight (Prod. U-Lee)

12. Blue feat. Jin Dogg (Prod. Bluxz)


URL:https://smarturl.it/PETZ_COSMOS


PETZ

Instagram:https://www.instagram.com/petz_6/

Twitter:https://twitter.com/petz_666



photo:https://youtu.be/Sfok5aYnxic





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