あのアーティストも持っている。音楽が色で聴こえる「共感覚」がとてもクリエイティブ

Viceが運営する音楽メディア、noiseyが共感覚を持つ人にインタビューを敢行
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2018.11.29 09:00

共感覚って知ってる? 世の中には音を視覚で捉えたりする人たちが存在し、その人たちは、音を聴覚だけでなく色やイメージといった視覚情報として受け取ることが出来るんだって。




あのアーティストたちも共感覚を持っている! 共感覚の人がThe 1975や、Rae Sremmurdを聴いたらどうなるか? 


Viceが運営する音楽メディアnoiseyの記事では、この共感覚を持つ人たちに、音楽を聴かせて、どんなイメージと色が見えるかをインタビューしている。共感覚を持っている人たちは世界中にたくさんいるのだ。そして一言に共感覚といっても、その見え方、感じ方は多岐にわたり、約60種類に及ぶのだという。今回インタビューに応えているのは主に“色聴”と呼ばれる共感覚を持っている人たち。音が色で見えるのである。


例えば、「TOOTIMETOOTIMETOOTIME」がヒット中のバンド、The 1975の「Paris」はとても鮮やかな色を放っているという。基本的には青紫っぽい色が聴こえているんだとか。イメージとしては映画『Virgin Suicides』の1シーンで、キルスティン・ダンスト演じるラックスが、町で1人で目覚めた時の空の色に近いそうだ。たしかにソフィア・コッポラ作品の色味はなんとなくThe 1975と親和性があるかも。




人によっては色だけではなく、質感まで聴こえてくる。このthe 1975の「Paris」はちょっとガスっぽい、スモーキーな紫で、シリンダーのかたちを成しているんだって。




バンドサウンドではなく、ダウンビートなHIPHOPはどんな風に聴こえるのだろうか。基本的にラップはプレーンな色であまり色味はなく聴こえるとのこと。しかし、人気HIPHOP・デュオRae Sremmurd(レイ・シュリマー)の曲は、とてもカラフルな色を発するのだそうだ。


彼らの特徴として、歌うようにラップしていることから、音がポップなカラーリングを纏っているのだ。特に、「Guatemala」はほとんど歌っているので黄色、ピンク、オレンジ、水色などたくさんの色が聴こえてくるという。 



現行のHIPHOPから時をさかのぼり、80年代のディスコ、ファンク、ソウルはどうだろう。

大ベテランのファンク・ソウルバンド、KOOL&THE GANGの曲に関して、「FRESH」はとても艶のある紫色を放ち、まるくて白いライトが見えて、その白がキラキラとピンクやライラックなど淡い色に変化するように聴こえてくるそうだ。ディスコチューンはやっぱりキラキラなんだね。




インタビューを受けた共感覚リスナーさんいわく、これらのジャンルを聴くのが一番好きらしい。70年代〜80年代のディスコやファンク、ソウルは色がすごく鮮やかな紫色に聴こえるというのだ。セクシー! 





アブストラクトなエレクトロミュージックはいかに? 


UKのシンガー、音楽プロデューサーBONOBO(ボノボ)の「Stay the Same」は、深い青が聴こえ、オイルペンキのような質感があるらしい。曲が進むにつれその青が、いろんな明るさ・暗さに広がっていく。


普段こういう響くように広がりのある曲は気持ち悪くなるとリスナーは語っているが、この曲の場合、ボーカルの時にあたたかい黄色が聴こえてすごく気持ちがいいと語る。BONOBOのサウンドには癒し効果もありそうだ。楽器の音、メロディーからはウルトラマリン(ラピスラズリを原料とする鮮やかな青)、が聴こえ広い空間を埋めていくような感覚で、全体的にとてもすばらしい音だと話している。




共感覚を持っているアーティスト


共感覚を持っている人たちは、筆者のような凡才では理解できないほど、豊かなイメージと色彩を音楽から得ていることがわかった。


では、作り手としてその才能とクリエイティビティを発揮することもできるのでは? 調べてみるとやはり、“天才”と称されるアーティストたちは共感覚を持ちあわせていることが分かった。愛すべき天才お騒がせ野郎、じゃなくてアーティスト、Kanye West(カニエ・ウエスト)はアメリカの人気トーク番組Ellen Show(徹子の部屋的な)に出演した際、「俺には共感覚があるんだぜ」とドヤ顔で語っている。


時代の潮流に合わせて巧みなサウンドクリエイトでヒットを飛ばすPharrell Williams(ファレル・ウィリアムズ)や、若くして全米1位を獲得し、グラミー賞受賞歴のあるLorde(ロード)、昨年のサマーソニックでは最高のパフォーマンスを披露し、近作『Negro Swan』も素晴らしいBlood Orange(ブラッド・オレンジ)ことDev Hynes(デヴ・ハインズ)らが共感覚を持っているという。ウェブメディアPIGEONS&PLANESが公開しているMUSIC LIFEの動画ではそんな共感覚についてアーティストの言葉を交えながら解説している。




ブラッド・オレンジは、共感覚の話を2014年のTED TALKのなかで語っているが、自身のインスピレーションや楽曲作成についても語っており、言葉が分からなくても見応えのある映像となっている。


なにより、喋り方、立ち振る舞い、声のトーンがとてもクールだ。ブラッド・オレンジについて知らなくても、その魅力を感じられるのでぜひ全編をチェックしてみてほしい。




written by Tomohisa“Tomy”Mochizuki


source:


https://noisey.vice.com/en_us/article/qvq847/people-with-synesthesia-tell-us-why-rae-sremmurd-makes-the-most-colorful-music

http://www.bbc.com/culture/story/20140904-i-see-songs-in-colour

https://www.nme.com/blogs/nme-blogs/meet-the-famous-musicians-with-synaesthesia-a-condition-that-means-you-hear-colours-14511


photo:BONOBO「Stay the Same」Youtube




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