Oneohtrix Point Never、The WeekndもCGで登場する「No Nightmares」MVを公開

最新アルバム『Magic Oneohtrix Point Never』は坂本龍一、真鍋大度らからも賞賛の声が寄せられている。
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2020.12.16 09:00

Oneohtrix Point Neverが今年リリースした最新アルバム『Magic Oneohtrix Point Never』が、TIME、Pitchfork、rockin'onなど国内外の年間チャートに多数ランクインし、今年最も評価の高い作品の一つとして挙げられている中、同アルバムより「No Nightmares」のMVが新たに公開された。



「No Nightmares」MVにはThe WeekndとOPNのCGキャラも登場  


「No Nightmares」は、アルバムのエグゼクティヴ・プロデューサーも務めたThe Weekndがヴォーカル参加した曲で、MVでは、OPNとともにThe WeekndがCGキャラクターとして登場。夢の中を旅する様子が描く同MVの監督を務めたのは、OPNの長年のコラボレーターで、ミュージシャンとしてアルバムにも参加しているNate Boyceのスタジオ「Reliquary House」だ。




Nate Boyceは、今回のMVについて、以下のようにコメントしている。 


Dan (OPN) が最初にリルケの詩『不可解の恐怖』の抜粋を送ってきたのがきっかけで、退廃したピクサーみたいなアニメーションのアイデア浮かんできた。Abel(he Weeknd)とDanは、精神分析的なシナリオと空間をさまよって、アートや建築の参照が混ざった不気味な雰囲気を醸し出している。 


そして僕はリルケの詩の意味合いを、不安にさせられるストーリーが子供の頃に苦手だった聖書の「Binding of Isaac」の物語と関連付けたのが、この映像の後半に隠された意図なんだ。アブラハムが神の介入によって阻止されるているのにもかかわらず、彼の理解しがたい熱意と、自分の子供を犠牲にしようとする彼の姿に恐怖を覚えた。 


この物語によって、僕は最終的に無神論者になったんだけど、同時にこういう昔の物語、シンボル、モチーフが、今もなお関連性を持ち続け、多くの点で僕たちの経験を構成していることに、現在も魅了され続けてる。映像の中で起きているように、原始的な投影を通じた個性化のプロセスは、不安と恐怖へと変化する英雄的な理想から始まって、これらの恐怖に立ち向かうために必要な信仰の肉食的な嘲笑で最高潮に達する。



サフディ兄弟による 「Lost But Never Alone」MVも要チェック!  


『Magic Oneohtrix Point Never』からは、今回のMVのほかに「Long Road Home」、「Lost But Never Alone」のMVとOPNにとって初のテレビ出演が実現した「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」でのパフォーマンス映像が公開されている。これらの中では、特にOPNとは関係が深い映画監督で、盟友サフディ兄弟による 「Lost But Never Alone」のサイケでねじ曲がった、OPNの音楽に感じられるポスト・モダンアートとカルト映画の影響を受けた映像は必見だ。


坂本龍一、真鍋大度らからも賞賛の声が寄せられるOPN最新アルバム 


なお、『Magic Oneohtrix Point Never』には以下のような日本国内の著名人からの賞賛の声も寄せられている。 


本当に不思議な音楽。

どうしたらこんな発想が生まれるのか、ダニエルの頭を覗いてみたい。

- 坂本龍一


彫刻の様に細かく作り込まれたテクスチャ、複雑なマニュアル・オペレーションが生み出す慣性や抵抗を感じさせる音源や音像の変化はダニエルにしか作り出せないと思う。抽象度が高く演繹的に予測することが難しい展開、そしてアコースティックとシンセシス、サンプリングの組み合わせによって作られる中毒性の高い音世界を皆様にも是非体験してもらいたい。

- 真鍋大度


これは訪れなかった未来の、存在しないはずの音楽

ダニエル・ロパティンの肩越しに、見知らぬ地平を見る

- agraph/牛尾憲輔


あなたをあなたにするものが、あなたの思い出なのだとして、思い出自身が思い出を書き換えるのだとしたら、一体今のあなたは何者なのだろう。OPNの音楽は、あなたの記憶の裂け目を示す。音楽が終わるとき、もはやあなたは、あなたが思うあなたではなくなっているだろう。

- 樋口恭介

  


今年も残すところ、あと15日ばかり。年越しまでに是非、2020年の話題作のひとつである『Magic Oneohtrix Point Never』をチェックしてほしい。


 written by Jun Fukunaga



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