音楽を聴くと体が動くメカニズムとは

音楽は人の体を動かす力がある
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2018.06.24 16:16

音楽は人の体を動かす力がある


音楽には様々な効果があり、時としてそれは無意識に人体に何らかの影響を与えているケースも少なくない。その中の一つとして言われれているのが「音楽を聴くと体が無意識に動いてしまう」というものだ。今回は、そんな音楽を聴くと人の体が動くメカニズムについて紹介していく。


音楽と体の動きの具体例


実際に音楽を聴いて体が動くと言っても、どのような動きなのか想像がつかないという人もいる。最もわかりやすい例えで言えば、「ダンス」だろう。ダンスは音楽に合わせて動くものであり、ある程度慣れた人であれば音楽を聴くだけですぐにダンスの振り付けを思いついて動き出す人もいる。特に小さい子供は音楽を聴くだけで教えてもいないのに体を激しく動かす場合が多く、音楽のテンポに合わせた動きで踊っているのだ。


また子供だけではなく大人の場合でほかにもわかりやすい例えとしては、町や店の中を歩いている時にかかるBGMがある。こちらはBGMを聞くとその音楽のテンポに合わせた歩調になったり、好みの音楽だと無意識に体を動かして「音楽に乗った」状態になるというものだ。どちらの例えも珍しいものではなく、自分だけではなく周囲の人がそのような状態になっている様子を見たことがあるという人も多いだろう。




何故音楽を聴くと体が動き出すのか


ではなぜ音楽と聴くと人の体は動くのかというと、「音楽が体の動きを誘発するから」だと考えられている。人間は心臓が一定のリズムを刻んで血液を体に送り出しており、それによって生命維持を行っている。この体の中のルールと音楽のルールがリンクした結果、人間の体は音楽とともに動くように誘発されてしまうという考えだ。


そもそも音楽にも3拍子や4拍子など一定のリズムやルールが存在しており、人間は音楽を聴くとその中にあるルールを無意識に理解するようになっている。そこから「このリズムはこのような動きだ」と体を動かして確認するという特徴があり、この特徴こそが誘発されている証だと考えられているようだ。とある精神医学者は音は人体の様々な作用と共鳴して、体の動きだけではなく情動すら誘発すると言っている。このため、音楽は人間と様々なリンクをしているとされているのである。



この効果を利用した治療方法について


音楽によって体を動かすメカニズムは様々な分野で活用されており、その中でも特に注目を集めているのが音楽療法と呼ばれるものだ。音楽療法とは子供から高齢者まで幅広い年代に利用されている医療的な治療方法であり、一種のリハビリテーション療法として利用されている。特徴としては音楽を通じて体を動かしたりコミュニケーションを図る訓練を行うというところで、認知症や知的障害などの治療・改善に役立てられているのだ。


特に小さな子供や高齢者は音楽に敏感に反応しやすく、音楽を利用することによってリハビリテーションや治療にも積極的に参加しやすい傾向がある。言葉によるコミュニケーションが難しい子供や高齢者も音楽を通じてコミュニケーションが図れる場合も多く、治療効果を期待して多種多様な施設で導入されているようだ。




音楽で体が動くのは悪い事ではない


このように音楽によって体が動くのは体のメカニズムとしてはごく自然なものであり、音楽が人間にとって身近な存在であることを証明していると考えられている。特にダンスなど音楽に合わせて体を動かさなければいけない場合はこのメカニズムが必要不可欠であり、そもそも人間が生きていく上でも一定のリズムによって動くことは生死に繋がっている部分でもあるのだ。


そのため音楽を聴いていると無意識に体が動いていると悩んでいる人もいるが、それは決して悪い事ではない。むしろ音楽と体のリズムがリンクしているということなので、良い事だと判断されるケースもある。実際にただ音楽に誘発されているだけなので、リズムのリンクを楽しむのがおすすめだ。


photo: https://pixabay.com/ja


written by 編集部

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