音楽を聴いて鳥肌が立つ人は

あなたは音楽を聴いて鳥肌が立ったことがあるだろうか
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2018.06.24 16:07

あなたは音楽を聴いて鳥肌が立ったことがあるだろうか


世の中には音楽を聴いて鳥肌が立つ人がいるそうだ。音楽を聴いて鳥肌が立つ人と立たない人には、何か違いがあるのだろうか。音楽を聴くことと、鳥肌が立つことには何か関係があるのか。音楽と鳥肌の関係性はアメリカの学者によって、謎が解明されつつある。


鳥肌の仕組みについて


音楽と鳥肌の関係性の前に、鳥肌が立つ仕組みについて理解を深めていこう。鳥肌は交感神経の興奮や緊張、ストレスを感じた際にできる。交感神経が興奮や緊張などを感じる場面の例としては、寒い時や恐怖を感じた時、映画などで感動した時などが挙げられる。寒さを感じることによって交感神経が緊張を感じ、体から熱を逃さないようにするために、鳥肌が立つ。毛穴が収縮し、それと同時に毛も立ちあがる。毛が立ちがることによって空気を逃がさないようにすることができる。しかし、毛を立ちあがらせたところで、人間の体毛の量では空気をほとんど逃がしてしまうだろう。猿であった時の名残の方が大きいが、身を守る役割も少なからず持っている生理現象だ。


恐怖を感じることによってできる鳥肌は、威嚇を意味している。恐怖を感じたときは、心拍数が上がり、本能的に体を守ろうとする。恐怖を感じた際の鳥肌は、人間が猿であった頃の名残だろうと考えられている。映画などで感動した際にできる鳥肌は、交感神経の興奮からくるものだ。音楽を聴いて鳥肌が立つのはこれに該当する。ちなみに顔には鳥肌が立たないように思えるが、実は顔にも鳥肌は立つ。人間は顔の体毛は進化の過程で退化しており、鳥肌を立たせる立毛筋も顔の体毛同様に退化している。退化はしているが少なからずは機能しており、顔にも僅かに鳥肌は立っている。




音楽を聴いて鳥肌が立つのは


音楽を聴いて鳥肌が立つのは、その音楽の歌詞やメロディーなどに感動するためだ。しかし音楽を聴いて感動する人は多くいるが皆が皆、鳥肌が立つわけではない。この違いは脳の構造が関係している。音楽を聴いて鳥肌が立つ人は、脳の構造が特殊だということが研究により判明した。特殊というのは、音楽を聴いて鳥肌が立つ人は鳥肌が立たない人に比べると、脳の神経線維が密集している。脳の神経線維が密集している人は審美的な反応を示しやすい傾向にある。つまり、音楽を聴いて鳥肌が立つ人は感受性が豊かで個性的な脳を持っている。


この研究結果はマシュー・サックス氏の実験によって判明した。マシュー・サックス氏は20人の実験参加者の協力のもと、音楽と鳥肌の関係性を調査した。音楽を聴いて鳥肌が立つ10人と鳥肌が立たない10人という人数の内訳で実験を行った。それぞれの実験参加者に好きな音楽を持ってきてもらい、音楽を聴いているときの実験参加者1人1人の脳の動きをモニタリングした。その結果、音楽を聴いて鳥肌が立つ人は鳥肌が立たない人に比べて脳の神経線維が密集しており、脳の聴覚を制する部分と感情を制する部分の結び付きが強いことが実験によって判明した。


音楽を聴いて鳥肌が立つ人は、鳥肌が立った時に心拍数が上昇することも確認された。調査対象が237人だったが、音楽を聴いて鳥肌が立つ人は10人程度だった。単純に計算してみると音楽を聴いて鳥肌が立つ人は100人中4人の割合となり、音楽を嗜んだり、演奏する人は音楽を聴いて鳥肌が立ちやすい傾向がある。




音楽と鳥肌の関係性の発見による影響


音楽を聴いて鳥肌が立つということは感受性が豊かということから、うつ病の治療に重要な役割を持つ可能性がある。うつ病の症状は、興味や喜びの喪失がある。この症状に音楽で興味や喜びを感じる脳に活性化できる可能性がある。音楽を聴いて鳥肌が立つのは先天性か、後天性かいまだ判明していない。音楽を聴いて鳥肌が立つ現象が後天性ならば、脳の聴覚を司る部分と感情を司る部分のつながりを強めることができる。それに従って、脳が活性化するため喜びを感じやすくなるだろう。


photo: https://www.youtube.com/watch?v=Ky8DqlkgDrk


written by 編集部



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