PRIMITIVE大山陽一、MASTERS AT WORKのクラブカルチャーへの影響と、MAW別名義の音源を語る。MAW来日直前番組

Midori Aoyama & PRIMITIVE INC.代表・大山 陽一による熱いMASTERS AT WORKトーク!
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2018.11.12 09:00

90年代のデビューから現在に至るまで、ダンスミュージックシーンに与えた影響は余りにも大きく、その存在は世界でも唯一無二。ハウスからディスコ、ソウル、ラテン、ヒップホップなど音楽の可能性を無限に拡げたLouie VegaとKenny Dopeによる史上最強のユニットMasters At Work。


今年もあの感動を再現すべく、11/18(日)再びMasters At Workの2人が新木場ageHaに登場。今回は彼らの来日前に先駆けて、block.fmから放送した特別番組のダイジェストをお届け! Midori Aoyamaと、主催のPRIMITIVE INC.代表、大山 陽一によるMAWにまつわる熱いクロストークと選曲をお見逃しなく。!



Midori Aoyama:はい。いま聴いていただいているのがHardriveで『Deep Inside』。ルイ・ヴェガによる別名義の楽曲です。有名ですね。これはもう。


Hardrive『Deep Inside』


大山陽一:うん。よく聴きますね。っていうか、聴いてましたね。で、なんかいまパパッと調べたら2016年にカニエ・ウェストがリリースしたアルバム『The Life of Pablo』の『Fade』という曲の中でもサンプリングされてますね。


Midori Aoyama:へー、そうなんですね。じゃあヒップホップ周りでも反響があるみたいな。


大山陽一:まあ、だからクラブクラシックっていうか、名作というか。そういうようなところだから何回でも焼き直されるような楽曲なんだろうね。


Midori Aoyama:どんどん次に行きましょうか。お願いします。はい。次もルイ・ヴェガ。3曲目は2000年にリリースされたルイ・ヴェガのこちら、別名義。『Elements Of Life』の楽曲ですね。生音中心のライブ・バンドでボーカルにブレイズというバンドをやっているジョシュ・ミランが登場しています。この曲は思い入れとかありますか?


大山陽一:思い入れ……うーん、思い入れっていうわけじゃないんだけども、やっぱり打ち込みを中心にやってきたマスターズ・アット・ワークだし、ルイ・ヴェガだし、ケニー・ドープだったんで。彼の本来持っているバックグラウンドというか背景がすごく全面に出たプロジェクトをスタートしたという風に当時思って。まあ、生音メインだったので。俺たちはそんなに慣れてはいなかったんだけど、すごくクラブでも聴きやすいようなトラック中心だったので。みんな、当時買っていたようなイメージはありますね。


Midori Aoyama:ふんふん。じゃあ、聴いてみましょうか。こちらがルイ・ヴェガで『Elements Of Life』です。


Little Louie Vega Feat Blaze『Elements Of Life』



Midori Aoyama:はい。お聴きいただいておりますのはルイ・ヴェガで『Elements Of Life』です。これを聴くとめっちゃボディ&ソウルっていう感じがたまんないんですよね。


大山陽一:まあ、よくかかっていましたよね。


Midori Aoyama:うん。野外にも映えるすごいいい曲だなって思います。ちょっとお聞きしたかったんですけども。そもそも『MASTERS AT WORK in JAPAN』を始めたきっかけというか。12年前にも一度……。


大山陽一:そうだね。それで3年前から始まった企画だと思っている人もいると思うんですけど、そもそもPRIMITIVEを始めていちばん最初にやったパーティーが、その時は2006年だったかな? もう12年ぐらい前ですね。


Midori Aoyama:めっちゃ前ですね。


大山陽一:マスターズ・アット・ワークとしてはその時に日本に10年間、来日をしていなくて。で、自分の会社を立ち上げる前にも何度もトライはしていたんですけども。でもタイミングが合わなかったり、会社から許可がもらえなかったりで。だったらもう自分でやろうと思って。で、自分の会社を立ち上げるタイミングで無理やり実現させたっていうような経緯があります。


Midori Aoyama:その時はどういう感じだったんですか? 自分でやってみて、みたいなのは?


大山陽一:まあ、そうですね。ものすごい盛り上がりで。いまでもその時の光景っていうのは覚えているし。いまでもその時のことを言ってくれる人っていうのはいますね。ただ、収支的には決して満足できるような内容じゃなかったんで。うーん……そこはもうちょっとがんばらなきゃいけないなって思いながら10年間、時がたってしまったと。で、PRIMITIVEが10周年、10年目を迎えたタイミングでこの企画を動かそうっていうような形になりました。


Midori Aoyama:なんかよくみんな話しているんですけど。その10周年の1回だけかなと思いきや、今年も。3年連続で。


大山陽一:そうですね。俺自身も10年に1回のつもりで……まあそもそも、10年。だからいちばん最初に来日したのが96年。その後が2006年。で、2016年って来ていて。本当に10年周期で回ってくる彗星みたいな感じなんですけど。それぐらいの気持ちでやっていたんですけど、すごいそのパーティーがよくて。周りからも「やれ、やれ」って言われたりとか。某クラブ系のポータルサイトで年間ベストパーティーっていうのに選ばれたりとかして。なんとなくみんなの空気に後押しされるような感じで2年目を開催することを決めたというのもありますね。


Midori Aoyama:はいはい。いいですね。じゃあ、次の曲に移りましょう。これは名曲ですね。バーバラ・タッカーにマスターズ・アット・ワークでミックスをしたという楽曲ですね。バーバラ・タッカーで『Beautiful People (Underground Network Mix)』ですね。1994年にリリースされて、Strictly Rhythm。それからPositiva Recordsからもライセンスされてリリースされています。今回の『MASTERS AT WORK in JAPAN』のサブタイトルにも起用されている楽曲なんですよね。


大山陽一:うん、そうですね。響きでサブタイトルは決めています。


Midori Aoyama:1回目は何でしたっけ?


大山陽一:『It's Alright, I Feel It!』。で、2回目が『To Be In Love』で、3回目がこの『Beautiful People』。


Midori Aoyama:ノリで決めているということで(笑)。


大山陽一:そうですね。「これでいい?」っていうと、どの曲のタイトルにも意味はあるから。全部「大丈夫だ」という返事が返ってきて。「じゃあ、俺たちでいい感じのものを決めちゃおうぜ」っていう感じで楽曲の中から探して決めているっていう感じですね。


Midori Aoyama:じゃあ、聴いてみましょう。バーバラ・タッカーで『Beautiful People (Underground Network Mix)』です。


Barbara Tucker『Beautiful People (Underground Network Mix)』


(中略)


Midori Aoyama:はい。お聴きいただいているのはニューヨリカン・ソウルで『It's Alright, I Feel It!』です。


Nuyorican Soul『It's Alright, I Feel It! (MAW 12" mix)』


大山陽一:いや、これは本当に素晴らしい曲ですね。


Midori Aoyama:僕、2年前にMAWが来た時にかけていたんですよね。アリーナでMAWが。それで、それがかかった瞬間に何人かお客さんでもめっちゃ泣いている人がいて。


大山陽一:そうだね。


Midori Aoyama:それでちょっと僕もグッと来ちゃって。この曲は本当にすごいなっていうか。


大山陽一:特にクラブで聴くと音の鳴りの凄さっていうか、そういうのがすごく現れていて。家で聴くよりも何十倍もその良さが分かる。楽曲の魅力が分かるような曲なんで。これはぜひ、音にいい小屋で……それこそageHaで聴いてもらえると楽しいかなと。


Midori Aoyama:いやー、今年もかけてほしいですね。


大山陽一:そうだね。でも結構ルイはSだからね。


Midori Aoyama:フフフ(笑)。


大山陽一:なんか「かける、かける」言いながら、かけないみたいな。でも、他にもいっぱいいろんないい曲はあるんで。それはなくても十分楽しめるようなパーティーにはなると思うんですけど。


Midori Aoyama:本当、マスターズ・アット・ワーク。ルイ・ヴェガとケニー・ドープの2人が織りなす素晴らしい楽曲やDJが多いんですけど、改めてMAWの2人の魅力みたいなところをちょっとしゃべろうかなと思っているんですけど。どうですか?


大山陽一:そうですね。音楽史における功績というのは、グラミーも受賞しているぐらいだから圧倒的なんだけど。90年代にデビューした後っていうのは自分たちの楽曲だけじゃなくて、リミックスも本当に多く手がけていて。当時のレコード屋でMAWの名前を見ない日っていうのはなかったと思うんですね。で、最終的にはマイケル・ジャクソンだったりとかビョーク、ダフト・パンク、マドンナ……それぐらい手がけていて。要はメジャーとクラブというアンダーグラウンドをつなぐ存在だったっていうか。そういうような人たちかな。で、「リミックス」っていう手法を広く世の中に認知させたのはMAWが存在したからと言ってもいいんじゃないかなって俺は思っています。


Midori Aoyama:仮にこの現代っていうかいまの時代にMAWが誕生していたら、たとえばレディ・ガガとかケンドリック・ラマーとかフェレルとかをリミックスしまくっていたかもしれないっていうぐらいの存在ですもんね。


大山陽一:もちろん、もちろん。で、もうひとつの最大の魅力っていうのはやっぱり2人のコンビネーションかな。ケニー・ドープはヒップホップとかレゲエ。で、ルイはラテンとかジャズとか。そういったバックグラウンドを持っていて。その組み合わせがかつてないほど豊かな音楽性を生み出していったと思うんですよ。で、1+1が5にも10にもなるような人たちで。MAWとしても唯一無二なんだけども、ハウスミュージックからも脱却した、そのニューヨリカン・ソウルのプロジェクトっていうのは本当に全ての音楽が渾然一体になっていて。奇跡のような楽曲が並んでいる、後世に残る名盤って言ってもいいのかなと。


Midori Aoyama:もう本当、今年でageHaで開催するのが3回目なんですけど。2人がDJの中で1日を通して……アリーナではその2人だけしかDJをしないんですけど。それぞれね、ルイのパートとケニーのパートがあって、最後にMAWっていう感じでやるんですけど。ソロのパートもすごいそれぞれ、MAWとは違ったテイストが出てくると思うので。それも含めてぜひぜひ早い時間から楽しんでほしいなと思うんですけど。


大山陽一:そうだね。ケニーは早い時間は割とローな感じの曲だったりとか。それこそヒップホップかけていたりとか、クラシックをかけていたりするし。ルイの時間になったらサルサだったりとか、ラテンだったりとか。去年はラテンが多かったね。


Midori Aoyama:ああ、そうだったですね。


大山陽一:30分ぐらいラテンの時間もあったりとかして。で、最終的には3時間ぐらいかな? マスターズ・アット・ワークのセットがあって。で、やっぱり彼らってDJにもそのコンビネーションは生かされていて。マスターズ・アット・ワークで2人でDJをするっていうのは勘違いをしている人もいると思うんだけど。交互に曲をプレイしているいわゆるバック・トゥ・バックっていうスタイルじゃなくて。7台のCDJに2台のミキサーを横一列に並べて。ルイはアイソレーターをグリグリしたりとか。ケニーは声ネタを重ねたりとか、スクラッチを入れたりとか。いわゆる2人で同時にミキシングするライブみたいな感じなんだよね。で、リアルタイムで幾重にも音を重ねるから、本当にMAWの2人じゃなきゃ絶対にできない匠のコンビネーションっていうか。


Midori Aoyama:どうやって、打ち合わせというかタイミングを取っているんだろう?ってずっと見ていて思うと思うんですけど。


大山陽一:やっぱり業界人の人とかDJの人たちが後ろに挨拶に来たりすると、びっくりしているもんね。


Midori Aoyama:「どうやってやっているんだろう、これ?」みたいな。


大山陽一:そうそう。結構度肝を抜かれるから。そこらへんにも注目をしながら楽しんでもらえればなと思っています。


Midori Aoyama:で、次にかける曲がまた、マスターズ・アット・ワークとは別にケニー・ドープのソロの楽曲をいくつか紹介していこうかなと思います。ヒップホップをバックグラウンドに持ったケニー・ドープの楽曲をぜひ聴いていただこうかなと思います。最初に紹介をするのが、ケニー・ドープで『Be your freak (Kenny Dope Ogutta' Mix)』です。こちらは2011年にリリースされた曲ですね。自身のレーベルDopewaxからリリースしています。これも最初にかけていたルイ・ヴェガの楽曲でもコラボレーションしていたブレイズのジョシュ・ミランが登場しています。ちょっと聴いてみましょう。


Kenny Dope feat. Josh Milan『Be your freak (Kenny Dope Ogutta' Mix)』



●番組情報

「Masters At Work in Japan -Beautiful People- Special Program」

https://block.fm/radios/647



written by みやーんZZ

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