サウスロンドンシーンで活躍する注目のUKラッパーで、Tom Mischらとのジャンルを超えたコラボでも知られるLoyle Carnerが、久々の新曲「Yesterday」をリリースした。
Loyle Carnerにとって、今年初のリリースとなる同曲をプロデュースしたのは、ヒップホップシーンのベテランプロデューサーのMadlib。Madlibらしいオールドスクールなファンク/ソウルを下敷きにしたトラックも印象的な今回の新曲について、Loyle Carnerは、「Madlibが僕の音楽的ヒーロであることはみんな知っています。この曲は2年ぐらい前に書きましたが、当初はサンプル音源の権利をクリアするのに苦労して、この曲が日の目をみることはないだろうと思っていました。この曲は、白か黒かどちらかを選択せざるを得ない世界の中で、白と黒(の混血)であることについての曲です」と述べるとともに「より尊重され、受け入れられ、理解される時代へ、私たちが一丸となって進むことができることを願っています」というメッセージをファンに向けて発信している。
現在は同曲のMVも公開されており、そちらはLoyle Carnerの実弟であるRyanが監督を担当。楽曲とリンクするようにMVでは、主人公の少年が大人になっていく様子が描かれており、成長し周囲の世界を理解するようになるにつれて、政治的・社会的差別に反対する声をあげはじめ、次の世代にバトンを渡していくストーリーになっている。
なお、block.fmでは以前、Loyle Carnerが来日公演を行った際にインタビューを敢行。当時のUKヒップホップシーンやユニークな内容に定評があるMVについて話を聞いている。「Yesterday」を聴いて、Loyle Carnerのことが気になった人はそちらもあわせてチェックしてほしい。
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written by Jun Fukunaga