無観客配信を行うライブハウス、クラブ、劇場を都の感染拡大防止協力金の対象から外さないよう求める署名開始

ライブハウス、クラブ、劇場などの文化施設が苦肉の策として行う無観客配信が問題に。なぜ?
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2020.04.20 08:00

新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に営業自粛を続けるライブハウス、クラブ、劇場などの文化施設が苦肉の策として行っている無観客配信が、東京都の中小企業及び個人事業主向け「感染拡大防止協力金」支給対象外になる可能性が浮上。それを受けて、無観客配信を行う先述の文化施設を「感染拡大防止協力金」の対象にするように求めるためのオンライン署名が開始された。



無観客配信を行うライブハウス、クラブ、劇場を都の感染拡大防止協力金支給対象に!


SaveOurSpaceが立ち上げたオンライン署名ページによると、”緊急事態措置期間に無観客配信をしたライヴハウスやクラブは、「アーティストなど店のスタッフ以外の人間が集まった」という理由で、収益の有無とは関係なく「要請を無視して営業した」とみなされ、感染拡大防止協力金の対象外となる、という見解”が担当者から述べられたという。 


また今回の行政側の判断では、緊急事態措置期間中に店のスタッフが店内に入ることは問題ないものの、店と雇用関係にないアーティストが来店して配信を行うのはNGとみなされることが報告されており、SaveOurSpaceは、”集まった人数などではなく、店との雇用関係の有無で切りわけるという理由は不明瞭であり、配信に際しても各店は最低限の人数で感染対策を行いながら撮影していることを考えると、今回の条件付けは、そういった実情を踏まえたうえでのものなのかは疑問が残る”と”無観客配信”に対する支給制度の問題点を指摘している。  


これは集まった人数などではなく、店との雇用関係の有無で切りわけるという理由は不明瞭であり、配信に際しても各店は最低限の人数で感染対策を行いながら撮影していることを考えると、今回の条件付けは、そういった実情を踏まえたうえでのものなのかは疑問が残るとSaveOurSpaceと主張している。



現在、東京都は、感染拡大防止協力金の支給額を50万円(2店舗以上有する事業者は100万円)としているが、多くの施設が休業期間の施設維持費や人件費の埋め合わせにクラウドファンディング、支援向けマーチャンダイズ、ドリンクチケット販売を行うことで糊口をしのぐ状態だ。そして、無観客配信を行うライブハウスやクラブは東京都の要請に応える形で緊急事態措置期間に休業して観客を集めないようにするために、配信設備設置の初期投資を行うなどコストを負担しながら自助努力を行っている。 


東京都の感染拡大防止協力金対象にはほかにも飲食店の時短営業(夜20時から朝5時まで店内飲食をしないこと、テイクアウト営業はその限りではない)が含まれており、そのうちのテイクアウト営業はまさに飲食店側の自助努力の部分であり、文化施設に置き換えれば無観客配信がそれにあたるのではないだろうか? 


 一方、こういった東京都の感染拡大防止協力金に関する対象の基準が問題になる一方、同じく緊急事態宣言下の福岡市では、ライブハウスやホール、演劇場などに対し無観客での映像配信設備などにかかる経費(上限50万円)の支給)が決定したことが報じられている。 


多くの意見表明により、行政側が感染拡大防止協力金に対象に入る方向で調整中との報告も  


現在、オンライン上の署名や感染拡大防止協力金担当部署への電話やメールでの”無観客配信”を給付対象外にすることに関する意見表明により、事態は進展の兆しを見せている。SaveOurSpaceのTwitterによると、本件に関し、都の議員から連絡があり、寄せられるメール、署名を受けて総務局・産業労働局にて配信をした場合でも感染拡大防止協力金に対象に入る方向で調整が行われているようだ。



感染拡大防止協力金の募集要項公表と受付開始の発表は4月22日が予定されており、SaveOurSpaceは都の動きが国や地方自治体の模範になるように全国から署名への協力を呼びかけている。  


署名はこちらのリンク先にて。 

追記:
JENAによると、ライブハウスで無観客のオンライン配信を実施した場合も、感染拡大防止協力金支給対象になることが決定した模様。ただし、三密を避け、ソーシャルディスタンスを保ったオンライン配信する必要があるという見解が正式に出ているとのこと。



追記:東京都産業労働局の公式サイトに無観客でオンライン配信用のライブを行う場合も感染拡大防止協力金対象となることが<令和2年4月20日追記分>として追記された。無観客配信ライブを行う場合は、同時に複数の演奏者等を出演させないなど「三密の状態」を発生させない使用に努めることが必要との認識が示されている。また事例もあわせて記載されている。

例1) 全面的に営業を休止する場合、協力金の支給対象

例2) 全面的に営業を休止する場合、休業期間中に店内の改修や清掃を実施しても営業したことにはならず、協力金の支給対象

例3) 一般向け営業を休止した上で、施設を使ってバンドが無観客演奏し、オンライン配信する場合、「三密の状態」を発生させない使用であれば、協力金の支給対象



written by Jun Fukunaga 


source: 

https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/attention/2020/0415_13288.html

https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1007617/1007679.html

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/600364/


photo: State of the Net

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