Florian Schneider追悼、サンプリングネタで振り返るKraftwerk

死去が報じられたFlorian Schneider追悼として、彼が共同設立したKraftwerkの名曲をサンプリングをテーマに振り返る。
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2020.05.07 07:00

テクノのオリジネーターとして知られるKraftwerkの共同設立者の1人、Florian Schneiderが死去。また死去の数日前には73歳の誕生日を迎えていたが、癌によって死去したことがKraftwerkの声明によって明らかになっている。



Kraftwerk共同設立者としてダンスミュージックに与えた影響 


Florian Schneiderは、1970年にドイツ・デュッセルドルフでRalf HütterとともにKraftwerkを結成。オリジナルメンバーの1人として活動していたが、2008年にはツアーからの引退と制作に専念することを発表。翌年の2009年には正式にグループから脱退している。しかし、メンバーとしてかかわった数々のKraftwerk楽曲が、のちのクラブミュージックに与えた影響は大きい。 


またニューウェイヴを代表するバンドのNew Order、エレクトロファンクの元祖Afrika Bambaataa & The Soul Sonic ForceなどはKraftwerkの影響を受けていることでとしてよく知られているが、Kraftwerk楽曲はサンプリングネタとしても人気が高く、これまでに数多くのミュージシャンによってサンプリングされている。


本稿ではそのことに関連して、”サンプリングネタとしてのKraftwerk”をテーマにFlorian Schneiderがクラブミュージックに与えた影響を振り返っていく。



サンプリングネタとしてのKraftwerkの振り返る 


「Uranium」- New Order「Blue Monday」



1975年にリリースされたアルバム『放射能』収録曲の「Uranium」をNew Orderが「Blue Monday」でサンプリング。全体的にもデジタル感のあるトラックは、テクノとロックが融合したデジタルロックの先駆けであり、そのダンサブルなサウンドはのちのレイヴミュージックにつながっていく。そのルーツがKraftwerkにあったことがよく分かるサンプル使いに注目だ。



「Ohm Sweet Ohm」 - The Chemical Brothers「Leave Home」



同じく『放射能』収録曲では、「Ohm Sweet Ohm」のイントロも限りなくモロ使いに近い形でThe Chemical Brothersが「Leave Home」でサンプリング。基本的にサンプリングを巧みに使って楽曲を組み立てるThe Chemical Brothersは、シンセを使っているようで実はサンプリングでしたパターンは調べてみると多い。これはその例のひとつで技ありなサンプリングだ。



「Trans-Europe Express」- Afrika Bambaataa & Soulsonic Force「Planet Rock」



ヒップホップ界隈で有名なKraftwerkネタといえば、「Trans-Europe Express」。レジェンドとして知られるAfrika Bambaataaは「Planet Rock」で「Trans-Europe Express」のリフをサンプリング。また同曲では別のKraftwerk曲である「Numbers」の”1、2、3、4”という有名な声ネタもサンプリングされている。



「Musique Non Stop」 - Todd Terry「Back to the Beat」



1986年にリリースされた「Electric Cafe」収録曲の「Musique Non Stop」は、ハウスレジェンドのTodd Terryの「Back to the Beat」にサンプリングされている。同曲では「Musique Non Stop」の声ネタがサンプリングされているのだが、別の声ネタと重なって若干わかりにくいのもまたご愛嬌。



「Tour De France」 - Timbaland feat. Dr. Dre, Justin Timberlake and Missy Elliott「Bounce」



Kraftwerkの代表曲である「Tour De France」では、自転車レーザーが走行中に吐く”吐息”が印象的な声ネタになっているが、「Bounce」ではそれをサンプリングすることでトラックのドープな雰囲気を演出している。また「Tour De France」は、DiploがM.I.A.「Lady Killer (Diplo Mix)」でサンプリングするなど他にも多くの曲でサンプリングされる人気の声ネタ曲だ。



「Der Telefon Anruf」- ピチカート・ファイヴ「Satellite Hour」



「Electric Cafe」収録曲の「Der Telefon Anruf」は、意外にも日本のピチカート・ファイヴにもサンプリングされている。原曲の電話の呼び出し音をうまく渋谷系の洒落たトラックに取り込んだアイデアは秀逸だ。





ちなみにKraftwerkの楽曲はサンプリングソース検索サイトの「Who Sampled」で検索すると769曲ものサンプリングされた曲が表示される。これだけでもいかにKraftwerkがクラブミュージックやポップ・ミュージックに多大な影響を与えてきたかかがよくわかるだろう。


今回、振り返ったサンプリングネタ曲はほんの一部にすぎないので、気になった人はこちらのリンク先でほかのサンプリングネタ曲もチェックしてみよう。


written by Jun Fukunaga 


source: 

https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-52564281

https://www.whosampled.com/search/?q=kraftwerk 


photo: Daniele Dalledonne

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