「恋」や「ドラえもん」という名曲を作り出した天才、星野源とはいったいどんなアーティストなのか

知るほどに惹かれるアーティスト星野源とは
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2020.03.11 12:18

知るほどに惹かれるアーティスト星野源とは


誰もが知るアーティストとなった星野源。彼は東京ドームでコンサートを成功させワールドツアーも控えている。高視聴率で人気を博したドラマにも出演し、名曲「恋」を生み出した。ここで彼の知名度はグンと上がり音楽家、俳優、文筆家として活躍。映画『ドラえもん』の主題歌も手がけた。星野源とはどんな人物なのだろうか。



「恋」や「ドラえもん」など名曲を生み出した星野源の音楽ルーツとは


「恋」や「ドラえもん」という誰もが知る名曲だけではなく、星野源は自身が高校生の頃から様々な音楽を作ってきた。現在、癒されるような柔らかい声で誰もが聞きやすい声で歌っている彼だが、実は以前は全く歌うことに自信がなく、自分が歌を歌うという発想も持っていなかった。あくまでも音楽を作るのが好きだった彼は、自分の作った曲を歌うのではなく、ボーカルがいないバンド、インストゥルメントバンドで何年も活躍してきたのである。このインストゥルメントバンドがSAKEROCKである。現在、俳優としても活躍している浜野謙太もトロンボーンとして所属していた。ファンも多く人気があったが2015年に解散した。このSAKEROCKが人気のバンドとなったのも、やはり星野源のたぐいまれな音楽の才能があったからである。やがて彼の才能は芸能界でも注目されるようになってきた。そんな彼に最大の影響を与えた人物が細野晴臣である。


細野晴臣は様々な音楽ジャンルの曲を手がける音楽家である。最も知られているのが、坂本龍一とイエロー・マジック・オーケストラ(Y.M.O.)のメンバーとして活躍した経歴だろう。星野源は10代の若い頃から、彼の音楽の虜になった。まだ売れていなかった頃、彼のマリンバを演奏する姿に憧れ同じようにマリンバを買い、せまい部屋で演奏したという過去もあるほどだ。星野源にとって細野晴臣の音楽は多様性に富んだ大変刺激のあるものであり、彼の作曲にも大きな影響を与えたのである。細野晴臣は自身もまだ積極的に音楽活動をしており、その場面に星野源が登場し一緒に演奏することもたびたびある。現在も星野源は細野晴臣を大変尊敬しており、自信のラジオ番組にも細野晴臣をゲストとして呼んで様々な興味深い音楽の話を私たちに紹介してくれるのである。



尋常ではない音楽にかける情熱と俳優と文筆業、ラジオDJまでこなす器用さ


「恋」や「ドラえもん」など誰もが聞いたことがあるヒット曲以外にも星野源は数多くの名曲を作り出している。彼の長い音楽キャリアの中でもまだそこまで知られていなかった時代の曲にも多くの名曲がある。現在の彼とは違うスタイルの曲もあり、比較して聞いてみると面白いだろう。彼の初期の音楽から最新の曲までまとめて知ることができるのが、『MUSIC VIDEO TOUR2010-2017』というMV集である。過去の彼の作品を知らない人は楽しめるだろう。星野源自身も初期の頃に作った楽曲を今も大切にしており、ライブでも必ず歌う。彼の音楽のスゴイところは常にJポップの音楽のなかで自分がどれだけのことができるだろうかと考え、挑戦している点である。その彼の強い姿勢が個性的で星野源にしかできない音楽を作り出していると言っていいだろう。彼の音楽に対する情熱は尋常でなく、音楽に詳しい人物でもマニアック過ぎると評されるほどである。


そこまでの音楽の才能があるにも関わらず、どこにでもいるお兄さん的な飄々としたスタイルで、その才能を感じさせないところがまた星野源のすごさでもあり、魅力でもある。今では多くの人が知るところとなったが、音楽家だけではなく俳優業として、数々の映画やドラマ、CM、舞台で活躍し、文筆家としても、ユニークなエッセイを書き、本も売れに売れている。そして何といっても彼のトークは面白い。芸能界でまさに頂点にいるような人がDJを日替わりで担当するオールナイトニッポンのラジオDJも務めている。エロトークから真剣な音楽についての話まであらゆる話ができる星野源の才能のすごさは誰もが認めるものなのである。



星野源の音楽に影響を与えた大きな出来事


彼の音楽について語る上で、重要なのがやはり彼の人生で起こった出来事である。特に彼が病に倒れた時のことが、彼の音楽にも影響しているのは間違いないだろう。星野源は2012年にくも膜下出血で倒れる。当時は、「恋」がヒットする前とはいえ、すでに彼の人気は出始めており、大変多忙な毎日を送っていた。出演した映画も公開が間近だった時に、意識を失い倒れた彼は病院へと運ばれる。幸いにも命に別状はなかったものの、2013年には再発が見つかり、大手術を行うのである。まさに、死を間近に経験したわけだが、本人はこの時のエピソードを自身のエッセイで面白おかしく語っている。星野源の音楽は病に倒れ、復活してからさらに魅力を増したといえる。復帰後のヒットとなった「SUN」はまさにそれを感じる彼の代表曲である。


星野源は少年時代、Michael Jackson(マイケル・ジャクソン)に憧れ、魅了された。そのMichael Jacksonへの思いが、「SUN」の歌には表現されている。星野源自身が生と死を感じた経験と合わさり、Michael Jacksonへの思いが強く感じられる内容だ。人間は必ずいつか死に、いつか終わるということを、当時彼が最も強く感じ、「SUN」の歌詞に書いた。曲はそういった強いメッセージ性とは対照的に明るいアップテンポな曲調で、誰が聞いても踊りだしたくなるようなダンスナンバーに仕上がっている。「恋」とともにライブでも必ず披露される星野源の名曲である。



様々なジャンルの人物の才能を引き出す力を持ち、淡々とその時に作りたい音楽をつくり続ける姿勢


星野源を代表する曲となった「恋」の大ヒットは、もちろん星野源自身がドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』に出演していたことと、彼自身が作詞作曲を手がけたことが大きい。だが、ここまでヒットした大きな要因は恋ダンスと呼ばれ当時、みんなが踊っていたダンスであろう。演出振付家として活躍するMIKIKOに星野自身が振付を依頼し、その結果、星野やMIKIKOさえも驚くほどにダンスと曲が流行したのである。星野源は昔からの信念として、ダンスは音楽を引き立てたり、付属のものとして扱うのではなく、音楽と同等のものと考えていた。そんな星野源だからこそ、振付師として才能のあるMIKIKOにダンスの依頼をし、1つの楽曲として完成させたのである。「ドラえもん」での独特のダンスもMIKIKOが主宰の「ELEVENPLAY」が担当している。あのアニメ「ドラえもん」を個性的なダンスで表現しようとするのは、まさに星野源しかいないと言えるだろう。


星野源自身の目で見て、彼がこの人と仕事をしたい!! と思う人はやはり、個性的で才能あふれる人物であることが多い。「恋」や「ドラえもん」でダンスを担当したMIKIKOや、その後のNHK朝の連続ドラマの主題歌「アイデア」ではダンスと歌唱力で評価の高い三浦大知にダンスを依頼、最近はMPCプレーヤーとして活躍するSTUTS(スタッツ)や最新曲ではラッパーのPUNPEEと一緒に仕事をし、自身もラップに挑戦している。また彼のライブを後ろで支える演奏メンバーはそれぞれの分野で一流の活躍をしている演奏者ばかりだ。まさに、その時自分で見て、自分が一緒に仕事をしたいという人物に依頼をし、その人の新たな才能を引き出し、人々にそれを伝えるというプロデュース的な才能までも発揮しているのが星野源なのである。多才な彼の作り出す音楽からこれからも目が離せない。




written by 編集部


photo: https://www.hoshinogen.com/


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