瀧澤賢太郎の自主レーベルが本格始動、彼が語る新たなプラットフォームの必要性とは

公私ともに親交が深いTJOが、彼にインタビューを行った。
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2017.12.18 10:00

国内ハウスシーンを牽引するKentaro Takizawaが、遂に自身主催のレーベル「Haus it Feelin’ Records」を本格始動させる。


彼が20年近い音楽キャリアの中で感じた主催レーベルの必要性や、このタイミングで満を辞してレーベルを立ち上げた理由などについて公私ともに親交が深いTJOがインタビューを行った。


国内外におけるHouseシーンの移り変わりや、彼の根底にある「ハウス魂」が垣間見れる、インタビューとなっている。





▷まず自己紹介をお願いします。


東京出身で、block.fmでは「Haus it Feelin ?」という番組をやらせてもらってるDJ/プロデューサーの瀧澤賢太郎です。12歳で「ハウス」を知り、14歳で音楽制作を開始して、23歳でアナログレコードでデビューしました。その後は、avexflower recordsなどメジャーレーベルからインディーレーベルまでオリジナルアルバムを5枚リリースさせてもらってます。また、これまで手がけたリミックス/プロデュース作品の数は、恐らく50作以上手がけたと思います。m-floさんや浜崎あゆみさん、globeさんのリミックスもやりました。



▷自分でレーベルを始めようと思ったキッカケは?


単刀直入に言うと、自分が、自分のタイミングで、自分の中の旬なサウンドをリスナーに届けるためのプラットフォームを作りたいってのが一番の理由です。今国産のレーベルって、EDMHIP HOPTECHNOをメインにリリースしているレーベルは多いけど、「ザ・ハウス」ってレーベルが実はないな~思っていて、自分用に作った感じですね。それと、20代の頃ってCDセールスは、世の中でもまだ悪くはなかったので、毎年アルバム制作をできてました。思い返すと、「アルバム制作→アルバムリリース→リリースツアー」みたいな流れが常識で、毎年あっという間に時間が過ぎてました。当時は、まだ僕もイケイケだったので(笑)、わりとファンの方も沢山いて、未だに応援してくれていて、そんな人達に自分の新曲を久しぶりに届けたい、というのも一つです。また当時は今とはプロモーション方法が違うので、曲が完成してもプロモーション期間の関係で、リリースは3ヶ月から半年後になるわけです。そうなると瞬発力で良いと思って作り上げた曲が、自分の中でどんどん旬じゃなくなっていく。モヤモヤしていました。ここ最近って、当たり前に配信リリースが主流で、リリースするためのサービスも沢山あって、それを利用したら最短7日でリリースできる時代で。結果、今更ですが、自分もそんなサービスを利用しようと思ったのがきっかけです。



▷レーベル名「Haus it Feelin' Records」にした理由は?


これは今年産み出した今後の自分へのテーマなんです。僕は「BASS HOUSE」を2013年頃からプレイし始め日本に推奨し続け、昨年まで少なからずムーブメントを作ってきました。そして、世界的流れと日本への浸透へのリサーチの結果、「BASS HOUSE」がダサい存在になりつつ浸透したので名乗るのを止めました。そんな中で、自分の新しい柱を考えた結果が「Haus it Feelin'」です。初心に戻り、僕のハウスがどこまで皆を喜ばせるかに挑戦したく、「How is it Feelin'(どう感じる?)」みたいな意味に「HOUSE」を被せたかったので、造語で「How isHaus」にしたのが、「Haus it Feelin'」の理由です。



▷「ハウス」と一言で言ってもいろんなバリエーションがあるけど、瀧澤君が思い描く今の「ハウス」とは?


今のハウスはやはり「NYハウス」とイメージしているものを含んだ曲が主流なのかな~?それはディスコサンプルを引用したガラージサウンドってのも含みつつで。トレンドって、イギリスで産まれ、ヨーロッパで拡大して、アメリカでマーケットも含めた広がりをしつつ、3年後に日本に到着ってイメージなので、いつもUKやヨーロッパ付近のチャートを眺めたりはしています。去年までの3年間は「UK発のDEEP HOUSE」がめちゃハウスで、その中で、DisclosureKerri Chandlerにリミックスを頼んだり、Oliver HeldesDavid Moralesの曲をプレイしたり、そのDavid Moralesが、Lucianoとコラボレーションしたり。また、Masters At Workもイケイケだし、DefectedレーベルがGlitterboxを仕掛け、その中で産まれた大ヒット中のCamelphatの『Cola』のMousse TのリミックスはDan Hartmanの『Virtigo/Relight My Fire』のサンプリングで作られていたり、Kerri ChandlerがベルリンのWatergate Recordsからリリースしているのも面白いですよね。完全にNYハウスが元気になってますよね。



▷今の日本の「ハウス」や「クラブシーン」の現状を見ていてどう思う?


とてもいい流れが来ていると思いますよ。実際、面白いのが今までEDMをメインで聞いていた子が、いわゆる音箱と呼ばれるクラブに最近遊びに来ていたり、20歳くらいの子があえてハウスを求めてパーティーに来ていたり、5年前じゃ考えられない流れが起きています。あとは、お客さんに23歳くらいの子がいるんですけど、その子が「初めて買ったハウスのCDは瀧澤さんでした。」みたいな子もいて、今抜群に面白くなってきてます(笑)。





▷海外では近年ハウスの勢いがさらに増しているけど、個人的にシンパシーや憧れを感じるアーティストやレーベルはどこ?またその理由は?


この質問は沢山いすぎて難しいけど、スタンスとか存在やレーベルの盛り上がりを考えると、Low Steppaかな?彼は昔、変名で活動していてしばらくの間、水面下で活動していて、ここ数年DefectedArmadaとも契約したり、自分のレーベルのSimma Blackも成功させ、さらに、そのレーベルからTodd TerryRoogといったレジェンド達もリリースしていて、レーベル運営やアーティストとしてのスタンスも考えると目標の一人ですね。




▷今後どういったレーベルを目指していきたい?


今でこそヨーロッパなど様々な地域やジャンルの音楽をかけていますが、根底にある自分は「リアルハウスバカ」で、他ジャンルは全く認めないタイプだったんです(笑)。昔からのDJ友達もみんなプライドが高くて頑固で同じやつばっかりだったんで、ジャンルをまたいで、「テクノだせえ!ヒップホップアホ!」とか口ケンカもよくしました(笑)。まあ、若気の至りと視野の狭さが自分をそうさせていたのですが、僕の根底には暑苦しい「ハウス魂」が流れているのです。真面目な話、2007年にリリースした「Heart to Heart」というアルバムに収録の「Can't Stop feat. Lisa Shaw」はNYハウスの大物DJFrancois.Kチャートにイン、「Five Years Circle feat. TOL」という曲は、UKの大物DJ Giles Petersonがプレイ、というすごいアルバムで(自画自賛)、日本人だから出せるフラットなダンスミュージックを作れる事を確信したんです。なので、「NY発、EU経由、from 日本」な自分のハウス歴史に沿ったフリーフォームで「ハウス魂」がしっかりノッたハウスリリースするレーベルにしたいですね。また、感性のあう仲間がいれば、そんな人達の曲もリリースして、国産のハウスレーベルの代表格の一つになれればいいな~ってのが目標です。さらに、これから桜木DJアカデミーでもDTMゼミを始めるのですが、そこで出会えた仲間なんかもリリースできればよいですね。



▷具体的なリリースプランや出していく作品のスタイルなどの展望はある?


今後の予定は、基本デジタルリリースで考えていて、最初のリリースは12/20を予定しています。そして、年内にもう1タイトルをリリースして、その後は、毎月1タイトルリリースする予定です。5タイトル分までの曲はもうあって、今制作している曲もいくつかあります。頑張って来年の夏までには、久々にCDリリースもしたいです。詳しくは、ホームページやSNS( https://twitter.com/kentarotakizawa )をチェックしてもらえれば確認できると思います。



▷瀧澤君の個人的な今後の予定もありますか?


まず、レーベルのローンチパーティーを12/30に青山ZEROで行います!そして、来年春くらいまではローンチツアーも出来ればよいなと。今後の予定は制作面はレーベルと全く同じなので、リリースプランに沿って活動してきます。また、先にも書いたけど、これから桜木DJアカデミーでDTMゼミも開始します。初めてのゼミなので僕自体もドキドキしていますが、日本にイケてるハウサーを産むためにしっかりやります!その他、DJ活動は、毎月第4火曜日にblock.fmで「Haus it Feelin' ?」。また、DJのレギュラーパーティーは青山ZERO、渋谷WOMB、渋谷CONTACTと、毎週金曜は渋谷microcosmosでディナータイムDJもやっているので、気軽に訪ねてもらえると嬉しいです。詳しくはWEBサイトを見てもらえれば!




彼がホストする毎月第4火曜日 20時からオンエアの「Haus it Feelin’」では、旬なHouseに加え、レーベルの最新情報も交えながら番組をお届け中。 https://block.fm/radios/148



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