Kendrick Lamarのムック本が発売決定。Awich、C.O.S.A.らへのインタビューも掲載

Awich、C.O.S.A.、Kamuiなど日本で活躍するラッパー達にとってのKendrick Lamarとは? ヒップホップ史上もっとも偉大なラッパーのひとりであるKendrick Lamarの魅力を様々な視点から紐解く。
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2020.03.16 05:00

Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)を総特集したムック本『ケンドリック・ラマー 世界が熱狂する、ヒップホップの到達点』が河出書房新社から3月27日に発売することが決定した。この本ではヒップホップ史上もっとも偉大なラッパーのひとりであるKendrick Lamarの魅力を様々な視点から紐解いていく。さらにAwich、C.O.S.A.、Kamuiら日本語ラップ・シーンで活躍する8名のラッパーが、Kendrick Lamarをどのように聴き、何を感じているのかについてのインタビューも掲載!! これまで以上に深くKendrick Lamarを知ることができる一冊になりそうだ。






Kendrick Lamarの功績を紐解く作品に


グラミー賞も獲得しているカリフォルニア州コンプトン出身のKendrick Lamar。アメリカでも有名な犯罪都市から世界のヒップホップシーンを牽引し、影響を与え続ける彼について日本ではこのムック本ほど語られてきたことはないだろう。前述した日本人ラッパーによるインタビューの他、block.fm『INSIDEOUT』でもパーソナリティをつとめる渡辺志保による「USラップ、2020年の現在地」と題された文章、『Section.80』から『DAMN.』に至るまで過去5作品についても細かく解説されているようだ。


1人のラッパーが音楽のみならず社会的背景、そして文学的に解説されることは珍しいこと。それだけここ日本でもKendrick Lamarの注目度、人気が高いことが伺える。そしてこの先のキャリアについて期待が高まることも間違いないだろう。




2020年にはニューアルバムも?


2017年にアルバム『DAMN.』がリリースされて以来、約3年間新作の動きがなかったKendrick Lamarだがここ最近の動きを見ている限り今年は何かしらの発表があるのではないだろうか。すでにblock.fmのニュースでもお伝えしている通り、所属するレーベルTop Dawg Entertainmentの元社長で長年のコラボレーターであるDave Free(デイブ・フリー)と共にクリエイターのサポートする新会社『pgLang』設立のニュースも届いたばかり。そしてローンチのタイミングでベテランラッパー、NasとのツーショットがSNSに投稿され「稀代のリリシスト2人によるコラボか!?」とヒップホップファンは歓喜した。


Kendrick Lamarが新会社『pgLang』を設立。音楽、映像など全てのクリエイター育成を推進


ここから先は期待を込めた憶測ではあるが、『pgLang』の動き(詳細は不明だが)を考えると一般的なアルバムのようにアーティストをフィーチャーするだけでなく、クリエイターも含めた何か”まとまった作品”になるのではと考える。最近ではLil Uzi Vert(リル・ウージー・ヴァート)やThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)がアルバムリリース前にショートフィルムを公開しており、新たなプロモーションの方法になってきたように感じる。Kendrick Lamarの音楽が込めらたアルバムではなく、アートや映像も含めた総合的な作品となるのではないだろうか。



今回紹介したムック本によってKendrick Lamarの過去はもちろん、これからの活動についてもさらに目が離せなくなることは間違いないだろう。まずは3月27日の発売を心待ちにしたい。



【書誌情報】

書名 :文藝別冊 KAWADE ムック

『ケンドリック・ラマー 世界が熱狂する、ヒ ップホップの到達点』

発売日:  2020年3月27日(金) 本体価格:1430 円(本体 1300 円)

判型:  A5 判/並製

ページ数: 208 ページ

ISBN:978-4-309-98004-1 Cコード:9473

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309980041/


【目次】

日本語ラップとの交差点/Interview

Awich 自分を掘り下げた先にある、調和の響き C . O . S . A . “善良さ”をラップする

Kamui 拠り所なき時代と、生を肯定する音楽

OMSB ケンドリはすごいからすごい

Moment Joon 断絶したルーツの先で響く歌

DyyPRIDE 資本主義世界を生きる奴隷の、新たな霊歌

KOJOE ブラインドスポットを多彩に掴む、パーフェクトなハーモニー

仙人掌 世界の“声”に寄り添うヒップホップの力

――取材・構成=二木信、彫真悟、渡辺志保


ラップ・ミュージックの現場/Live And Direct

渡辺志保 USラップ、2020 年の現在地

奥田翔 ケンドリック・ラマーの半径5メートル ヨシダアカネ ラップ・ファンタジーの新たな地平


ケンドリック・ラマーのエレメンツ/Elements of Kendrick Lamar

塚田桂子 ギャングスタ・ラップとは何か?――その系譜と精神性

imdkm フロウとペルソナ――ケンドリック・ラマーにおける(複数の)フロウ

長澤唯史 ケンドリック・ラマーと内省のアメリカ文学


人物評伝/Biography

African American Cutural Legends――押野素子、木村久、Jeremy Harley、塚田桂子、冨永有里


サウンドの軌跡/Disc Guide

Genaktion Section.80

塚田桂子 good kid, m.A.A.d city

吉田雅史 To Pimp A Butterfiy

Kaz Skellington(渡邉航光)untitled unmastered.

押野素子 DAMN.


ブックガイド/Book Guide

Riverside Reading Club BOOK GIVES YOU CHOICES


論考/Critique

野田努 2015年という記念すべき年、その光と闇

磯部涼 彼は誰を「ぶっ殺し」たのか――ケンドリック・ラマーのラップ・シーンにおける立ち位置

山下壮起 ギャングスタ・コンシャスネス――解放された世界へのアナムネーシス

マニュエル・ヤン キング・クンタのたましいとはいったいなにか?


ディスコグラフィ/Discgraphy

小林雅明




written by BsideNews





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