ロサンゼルス代表、6人組ヒップホップグループ「Jurassic 5」の魅力

アンダーグラウンドで長年圧倒的な支持を得ているJurassic 5と出世作『Quality Control』を紹介
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2018.09.07 02:30

ロサンゼルス代表「Jurassic 5」


Jurassic 5(ジュラシック・5)は長年に渡ってアンダーグラウンド・ヒップホップを盛り上げ、多くの若者に勇気と感動を与えてきた。今回はJurassic 5と彼らの名作『Quality Control』を解説! 彼らの原点であるロサンゼルスにあるライブハウス「グッド・ライフ・カフェ」も調査した。




Jurassic 5とは、どういったグループなのか


Jurassic 5はロサンゼルスに位置するグッド・ライフ・カフェでメンバーが出会い結成した、4人のMCと2人のDJから構成される6人組のヒップホップグループだ。アルバム『Quality Control』をはじめとする名盤の数々は、アメリカ国内にとどまらず世界各地で親しまれている。


グループにChali 2na(チャリ・ツナ)やZaakir(ザキール)などのムスリムが所属しているため、イスラム教に関する歌詞が多い。信仰する宗教の自由を訴え、イスラム教徒の存在意義を主張している。イラク戦争やジョージ・ウォーカー・ブッシュ元大統領の政治に反論する歌詞も有名だ。『Quality Control』に収録されている曲のMVでも、社会派のスタンスをとり人種差別や戦争の正当化について言及しており、時には過激な発言が物議を醸している。


1990年代、商業的な音楽活動に専念するヒップホップアーティストが増大する中でも彼らは唯一無二の存在として異彩を放っており、アンダーグラウンドにおいても、多大な支持を得ていた。独自の世界観を追求し、古来のヒップホップの流派を取り入れていない”オルタナティブ・ヒップホップ”のジャンルを確立させている。




ヒップホップを存分に堪能できる『Quality Control』


1993年、Jurassic 5はメンバーの出会いの場であるグッド・ライフ・カフェを中心に活動をスタートさせた。1980年代後半に注目を集めたポッセ、Native Tongues(ネイティブ・タン)に触発され、楽曲の制作に尽力した。シングル曲「Concrete Schoolyard」は、ネイティブ・タン・ポッセを尊敬していることを歌っている。グループの知名度は低かったものの、作品のメッセージ性や音楽性が高く評価され、ビルボードのチャートで35位にランクインし世間をざわつかせた。1999年、今までの活動実績が認められ、インタースコープ・レコード社との契約を成し遂げた。グッド・ライフ・カフェで過ごした下積み時代を忘れず、真摯に音楽と向き合い、同社からセカンドアルバム『Quality Control』をリリースした。


念願のメジャーデビューアルバム『Quality Control』はトラックとラップのバランスが良く、ラッパーとDJそれぞれのセンスが光っている名作だ。ラッパー皆で言葉遊びを楽しんでいる様子が脳裏に浮かび、ハッピーな気持ちになれる。英語の意味が分からなくても存分に楽しめるはず曲だ。日本国内でも「何度聴いても飽きない」と口にしているリスナーが多く、高く評価されている。ヒップホップが苦手な方も『Quality Control』の試聴を機に、ラップに興味を持つ可能性がある作品となっている!





若きアーティスト達がしのぎを削ったグッド・ライフ・カフェ


ロサンゼルスのライブハウス「グッド・ライフ・カフェ」は、Jurassic 5の他にも、1990年代に多くのヒップホップアーティストが誕生した場所の1つだ。毎週のように才能に溢れる若手アーティストが集うイベントが催され、大きな賑わいをみせていた。フリースタイルのラップでバトルを繰り広げる中、着実に頭角を現した人物は少なくない。いつしかラッパーのキャリアを形成する役割を担っていた。


大勢の地元民に親しまれていたが、再開発に伴ってグッド・ライフ・カフェは取り壊された。かつてライブハウスが立地していたエリアは、現在公園となっている。しかし、Jurassic 5やAbstract Rude(アブストラクト・ルード)の原点だったことは周知の事実だ。無名のアーティストがパフォーマンスを披露し、腕を磨いてきた伝統あるライブハウスだったのだ!



photo: facebook


written by 編集部


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