ビヨンセへの不貞を懺悔したジェイ・Zが、「#MeToo」やトランプ大統領を語る

CNNの討論番組でアメリカ国内の問題について発言、#MeTooやトランプ大統領の差別発言に言及した。
SHARE
2018.01.31 03:30

2018年のグラミー賞において最多8部門にノミネートされたものの惜しくも授賞を逃した伝説的ヒップホップアーティストのジェイ・Zが、CNNの新討論番組『The Van Jones Show』に初回ゲストとして出演した。この番組は、オバマ政権元顧問のヴァン・ジョーンズがホストを務め、「文化人と世界中の人々とのありのままの会話」をフィーチャーする番組として1月27日に放送が開始された。


#MeTooについて「どんな出来事にも必ず理由はある」と主張


昨年、ハリウッドの敏腕プロデューサーとして知られたハーヴェイ・ワインスタインによる女優アシュレイ・ジャッドやローズ・マッゴーワンに対するセクハラ問題が取り沙汰された。それに追随する形で、女優のアリッサ・ミラノが「#MeToo」というハッシュタグを用いて性的暴行被害をツイートすることをTwitter上で呼びかけたところ、レディー・ガガやビョークなど、多くのアーティストや女優たちがそれに呼応し、世界中を巻き込む一大ムーブメントとなった。


番組内でも、この#MeTooについての議論となった。ジェイ・Zは「どんな出来事にも必ずそのことが起きる要因があるんだ。たとえば、いいことでも悪いことでも、もちろん醜いことでも。このキャンペーンも業界内で自浄作用が働いて、起こるべくして起きた」と話した。


続けて「どんな問題についても言えることだけど、アメリカで生き抜くためには、こういった問題が起きてしまうのは仕方のないことだと、ぼくらは思い込んでいる」と主張し、国内のさまざまな問題について見て見ぬふりされている現状があることを強調した。


トランプ大統領の差別発言に対し、「がっかりしたし、傷ついたよ」とも


トランプ大統領が、エルサルバドルやハイチなど外国諸国を「クソ溜め」(Shithole)と中傷した問題発言にも話は及んだ。ジェイ・Zは「みんなが怒りを覚えたと思うし、それ以上に心を痛めたはずだ。アフリカの人たちは誰もが彼に蔑まれていると気づかされたし、それにアフリカの国々には清らかな人々だっているのに、彼は誤って認識しているからね」と、トランプ大統領に苦言を呈した。


その一方で、「自由主義である国のリーダーがこんな発言をしちゃいけないとも思うけど、この国ではそんな悪習が長い間まん延し続けてるじゃないか」と、トランプ大統領だけではなく、アメリカ社会に根ざしているレイシズムそのものに問題があることも指摘した。

CNNで語るジェイ・Z : https://twitter.com/CNN/status/957384503701405697


しかし、最新アルバム『4:44』の表題曲では、ジェイ・Zは妻であるビヨンセを裏切り、不倫したことがあることを告白している。 



 



この番組を見た視聴者からは「彼って浮気してたんじゃないの? ファーストゲストにふさわしくないわ」との声も。


「俺はラップのファンでもないし、彼の人生や奥さんとの間に起きたことについても興味ないけど、彼は賢いよ。すごく謙虚だ。感心したよ」との評価ももちろんある。


ヒップホップ・アーティストとして2000年代から第一線で活躍しつづけ、どんな時でも正直にその想いを綴ってきたホヴァ(ジェイ・Zの愛称)なりの発言が番組内ではフィーチャーされた。彼の社会問題を的確に切り取る力は、やはり目を見張るものがある。


女性問題を取り上げた今回、その正直さゆえに賛否が分かれる結果に。彼ら夫婦間でのいざこざは解消されても、その印象が付きまとってしまうのはどの国でも同じなのだろうか。


それにしても、そんなプライベートなトラブルまでも曲の一節にしてしまう、というのはアメリカエンターテインメント業界ならでは。こういう一面がしっかり見えるからこそ魅力的なのだ。



参考:

http://pigeonsandplanes.com/news/2018/01/jay-z-talks-metoo-movement-on-vans-jones-show

http://www.complex.com/life/2018/01/president-trump-countries-immigrants

https://twitter.com/CNN


Written by Kenji Takeda

Photo : CNN


SHARE